良くなった後も・・・

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニックや社交不安、強迫性障害などの不安障害の方が認知行動療法などでよくなったあと気をつけなければいけないことがあります。

良くなったらからといって不安場面を避け始めると、数ヶ月のうちに不安は強くなってきます。

これはよくあることです。

せっかくよくなったのにまた症状がでるとがっかりしてしまいますよね。

治療効果を保つためには、よくなった後も不安場面に対して継続的に練習していくことが必要です。

このような病気はすっきりとなかなかよくなるものではありません。

本来は良くなった後も数ヶ月に一度はカウンセリングを受けたほうがよいといわれています。

なかなかカウンセリングにくることができない方は、油断せずにカウンセリングでやったことを復習・実践していってみてください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


性格って結局なんでしょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回の話にも共通するものですが、そもそも「性格」ってなんでしょうね。

性格って、心理学の世界でも定義がバラバラです。

大辞泉では・・・
「行動のしかたに現れる、その人に固有の感情・意志の傾向」
とされています。

でも変わらない固有の感情、意志でなんでしょうね。

変わっていないと思っていても、変わっているものもあります。

自分で「自分はこういう性格だ」と思い込んでいる場合もあります。

「ネガティブな性格」だと思っている人でも必ずポジティブな側面がありますし。

うつの人が良くなってポジティブに考えられるところが増えたら「性格が変わった」と思います?

性格を定義することは難しいですよね。

性格はなんなのかはわからないのですから、「性格は変わらない」というのも思い込みかも?

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緊張してしまう性格

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

人前で緊張してしまうなど、社交不安障害の人からのよくある質問です。

「昔から人前で緊張してしまうんです。病気だといっても、性格のところもあると思います。性格だとすると治らないのですか?」

というもの。

結論からいうと社交不安障害は治っていくことが多いです。

ただ、治っていくということは、人前で全く緊張しない、ということではありません。

また人前が大好きになる、というものでもありません。

緊張などによって日常生活に支障がでないようにしていくことが治っていくということです。

治療しても変わるところと変わらないところがありますが、日常生活は少しずつ楽になっていくでしょう。

日常生活に支障があるのに「性格だから」といってあきらめないようにしましょう。

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太る食べ物って?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ダイエットを意識する人はカロリーを意識している人がほとんどです。

カロリーを意識すること自体は悪くはありません。

しかし、気にしすぎると過食症などの要因となりかねないので注意が必要です。

誤解を恐れずに言うならば
「太る食べ物」というものはありません。

それぞれどれくらい食べればこれくらい太りやすいというものがあるだけです。

ですから何を食べてもよいのです。

野菜のカロリーも、こんにゃくのカロリーも、ケーキのカロリーも、カロリーはカロリーです。

野菜は食べるけれど好きなケーキは食べない、など禁忌の食べ物があると、その食べ物が食べたくなり、過食の要因となります。

過食症の人は普段の食事でどうしても食べられないもの、というものがあるかもしれません。

それを克服していくことが治療をする上で必要となります。

難しいことではありますが、少しずつ取り組んでいきましょう。

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頭の中で確認してはいけません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の方がついついやってしまう、もしかしたら悪化させてしまう対処の一つ。

例えば確認強迫の人が、ガスを消したかどうか不安なときに
頭のなかで
「確か消したよね、こうやって、あーやって・・・だから大丈夫だ」
と、頭の中で、大丈夫であったことを確認してしまうと、よくない方向にいくことがあります。

身に覚えがありませんか?

こんな風な対処をしていると、そのように思えなければ結局確認をしてしまいます。

また頭の中で大丈夫であることを確認しなければ先にすすめなかったりします。

ですからこのような対処ではなかなか良くならないんですよね。

多少強迫行為がよくなっていたとしても、症状が残っている人も多いハズ。

強迫観念に対して理屈で説得しようとしないことが良くなっていくコツです。

周囲の人もガスを消したかどうか大丈夫な理由を言ってあげて安心させようとします。

それも逆効果になり、強迫症状を強くしてしまう可能性があるので気をつけましょう。

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自分のことをどうでもいいと思っている、と思った時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

他人に対して「あの人はこのように思っている」
という思い込み。

よくありますよね。

実際は他人がどのように考えているかはわからないものです。

毎日遅く帰ってくる旦那さんに対して
「あなたは私のことなんてどうでもいいと思っているんでしょ」
と、相手にいってしまうと喧嘩になってしまうかもしまいますよね。

「どうでもよいと思っている」
は、本当かどうかはわかりません。

こういう時は素直な気持ちとして自分はどのように思っているかをとらえる必要があるでしょう。

遅く帰ってくる旦那さんがという例であれば、
奥さんは「さみしい」と感じているのかもしれません。

その「さみしい」というのが自分の気持ちで、そこをとらえるのです。

伝える時は
「どうでもいいと思っているんでしょ」
と「あなたは」という主語ではなく
「毎日遅くかえってくるとさみしい」
と、自分の気持ちをとらえて、自分が主語にした言い方の方がよいでしょう。

そうすることによって、相手への思い込みを少なくし、より自分が何を考えているかが伝わりやすくなります。

もちろん、そのような言い方をしたからといって相手が自分のいうことを聞いてくれるかは別ですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


本を買って試してみる時の注意点

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

またまた前回の続き。

紹介した本もそうですが、このような類の本にはじっくり取り組んでほしいものです。

ちょっとやって「やめた」では、どんな本もうまくいきません。

そして読むだけでなく、行動してみることが必要です。

うつ病は本を読んで書き込んでいれば治る病気ではありません。

行動してみて気分が変わることが多いのです。

また「認知行動療法の本を読んだけど、うまくいかない」

という患者さんの声をよく聞きます。

本を読んだだけでは本質が伝わらず、誤解しているケースが多い印象です。

このため、読んでもうまくいかないときは「自分には認知行動療法が合わない」とは思わず、認知行動療法専門のカウンセラーに相談することをおすすめします。

「そういうことか」と思うことがたくさんあるかもしれません。

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うつ病の認知行動療法のおすすめ本ー行動活性化ー

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回の続きです。

私がおすすめする、うつ病の認知行動療法の本についてです。

そんなこと宣言しておいて、迷いました。

いろいろおすすめしたい本はあるので・・・。

ただおそらく多くの人があまり読んでいないんじゃないかなと思う本を今回はご紹介します。

「うつを克服するための行動活性化練習帳 認知行動療法の新しい技法」
創元社

前回の記事で日本人が書いた本がおすすめといっておきながら、訳された本です。

すみません。

認知行動療法というとどうしても「考え方を変える」というキーワードに注目してしまいます。

場合によっては考え方を変える技法ばかりが認知行動療法と誤解されるようです。

実際は違っていて、この本はそれ以外の代表的な認知行動療法の技法である「行動活性化」という技法について書かれています。

この行動活性化という技法は簡単に言うと、うつ状態になったときにどのような行動をしたらよいか、について書かれています。

以前の記事にも書きましたが、認知行動療法のいろんな技法を混ぜ合わせた場合と、行動活性化だけをした場合を比較した実験で、効果としては同じだったという研究があります。

つまり、マイナス思考などの考え方を直接変えようして扱わなくても、行動を変えていくことでうつ病はよくなる可能性が示されたと言えます。

私のカウンセリングでも、考え方を扱わなくても、行動を変えていくだけで良くなっていく経験がたくさんあります。

見てもらえるとわかりますが、結構単純です。

簡単にぱっとよくなる、おいしい方法ではありませんよ。

ちょっと見ただけだと「そんなのできない」と考えるでしょう。

しかし、実行してもらえると良くなる可能性は高くなると思います。

ワークブックになっているので2ヶ月間くらいかけてじっくりやりましょう。

興味のある方は試してみてください。

次回は、このような本を使う場合の注意点について書きます。

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うつ病の認知行動療法のおすすめ本

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

時々
「うつ病の認知行動療法でお勧めの本ってありますか?」
って聞かれることがあります。

色んな書籍が出てますから、迷うかなぁとは思います。

人によって合う・合わないがありますしね。

本はたくさんありすぎるので、選ぶ時の3つのポイントを。

・日本人が書いている
どうも日本語訳になっているのは、訳が分かりにくかったり、例とかが欧米っぽいので実感がわきにくい・・・かも。
ただ、新しく入ってきたものだったりすると日本人の方がわかりやすく書いているものがないことがあります。
その時は仕方ないですね。

・それほどボリュームがない
分厚い本は途中で挫折する可能性が高いです。特にうつ状態の時は当然ですよね。

・患者さん用のワークブックになっている
時々専門家用のものを買っている人がいますが、それはしない方がいいです。
ワークブック形式だと少しずつ順を追ってすすめていけるのでいいですよ。

あくまでも私が考えるおすすめポイントなので、参考程度にしておいてください。

認知行動療法の一般向けの書籍は、中身にそれほど大きな差はないような気がします。

読みやすいな~と思ったものをチョイスしてみると良いでしょう。

次回は、あまり一般の方には知られていない?うつ病の認知行動療法での私のおすすめ本を紹介します。

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パニック障害の治療

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

だんだん暑い季節が近づいてきましたね。

パニック障害の方なんかは暑いところが苦手な人も多いのではないでしょうか。

あのモアッとした空気が嫌!という話をよく聞きます。

パニック障害の治療法としては認知行動療法が代表です。

インターネットが普及している時代なので知っている人も多いと思います。

少しずつ苦手な場面や感覚に挑戦したり、考え方を学んでいったりします。

自分で不安場面に挑戦している人は注意です。

・気をそらすことばかり考えている
・不安を下げることばかり考えている
・携帯電話・フリスク、音楽を聴くことで紛らわそうとしている

これらのことをしている人は、なかなかよくならない可能性があります(全てではありません)。

何度かこのブログでも書いてきましたが、気をそらそうとする一連の行動は不安に慣れていくのを邪魔することがあるのです。

気をそらしながら不安場面に挑戦している人で
「気をそらそうとしなかったら、どうなるか?」
の答えが、
「とても耐えられない」「怖くてそんなことできない」
ということであれば、それは気をそらすことが悪化要因になっている可能性があります。
気をそらそうとすることをやめていかなくてはなりません。

あなたは大丈夫ですか?

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