不安を消そうとする方法は逆効果

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

どうして不安にとらわれるのでしょうか?

その理由の一つは・・・

「不安を取り去ろうとがんばっているから」

です。

不安があればとりたいというのも人として当然の心理ではあるのですが、実はそれが罠なんですねぇ。

不安が強いと思う人は考えてみてください。

あなたは不安を取り去ろうとして、どんなことをしていますか?

不安を取り去るため本屋さんにいって対処法の本を買ってくる、それを見て実践する、インターネットで対処法を調べる、原因探しをする、など毎日のように格闘しているのではありませんか?

そういうことをして不安はどうなりましたか?

一時的には良くても、どんどん不安にとりつかれているのではありませんか?

なぜそうなっているかというと、不安をなんとかしようとしている間はその不安について結局考えているからなんです。

ですから不安を取り去ろうとするのは逆効果なわけです。

ではどうしていけばよいかというと、
不安を取り去るのではなく、不安との付き合い方を学ぶことが必要なのです。

その結果として不安が以前より感じなくなることはありますけど。

不安はあって当然のものですからね。

不安はあるものとして向き合いどう付き合っていくかに目を向けてみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


涼しくなってきたのでパニックの人は練習しやすいかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

大分すずしくなってきました。

パニック障害で悩んでいる人は気温が低下してきたことでホッとしている人もいるかもしれませんね。

夏の間引きこもっていた、という人って結構いるのでは?

そのような人は少しずつ外に出て治療をしていきましょう。

発作を恐れて、発作が出てきたら困る場所・状況を回避して生活範囲が狭まっていません?

不安な状況を回避していて「突然治った」ということはほとんどないでしょう。

薬で治療している人でも結局は不安な状況に行ってみなければ治ったかどうかはわかりませんからね。

「いつか怖くなくなったら挑戦してみよう」と思っていると、いつまでも挑戦できません。

まずできそうなところから挑戦していきましょう。

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うつ病は脳内物質が原因?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

厚生労働省が出しているうつ病に関しての知識がある意味現在のうつ病に対する見解を出しているのでご紹介。

リンクはこちら。

書いていることをみると専門家なら知っているけれど、一般の人にあまり知られていないことなどが、それとな~く書かれています。

一般の人ならば多分「え~?」って思う人も多いのではないかという記述も多いです。

例えばうつ病は脳内物質が原因と書いてあるものもありますが、それはあくまでも仮説ということです。

セロトニンなどを増やす薬が効くということと、セロトニンが不足していることがうつ病の原因ということとは違うのです。

あと、
・うつ病の種類にもいろいろあるので、うつ病は脳の病気で休養が必要というアドバイスが逆効果である場合だってある
・うつ病は自然に治ることもある
など、専門家なら知っているけれどなかなか書きにくい内容で、まぁ思い切ったなぁという記述もあります。

これも衝撃的かも。
「考えないといけないこころの問題を軽視して、薬で治そうとする患者さんが増えた気がしますし、出す薬の種類を変えるしかしない医師が増えたようにも思います」

これは患者さん、医療者側とも考えなければいけないことかもしれません。

うつ病といっても体の病気や薬からくることもあるからまずそっちを治さなきゃいけない場合もあるし、環境要因や性格的な要因が大きければ薬だけでは限界があるから環境調整や精神療法も検討しましょうね、ということを言っています。

ちなみに私の責任逃れですが、あくまでも厚生労働省がいっていることなので・・・。

今後研究次第で変わっていくこともありますが「うつ病は脳内物質が原因で休養とお薬で治る」といった紋切型の情報より、一歩進んだバランスの良い意見がのっているような気がします。

だからといって薬を急にやめたり、怪しげなサプリメントなど変な治療法にはしったりするのはやめましょう。

うつ病の方は参考にしてください。

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中途半端な練習にならないよう注意しましょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の行動療法は理屈だけは結構単純なので一人でも行えます。

セルフヘルプ本も出ていますよね。

しかし、自分でやってもうまくいっていない人が多いでしょう。

その理由の一つは、どうしても自分だけでやると甘くなってしまいがちになることです。

例えば不潔恐怖や確認強迫の人が
「これは病気になる前からやっていることだから」
「普通の人でもやっていることだから」
といって、手洗いや確認をしてしまうパターンです。

トイレの後に手を洗うとか、外出前に一度はドアをガチャガチャやるとか。

どこをどう恐れているのか人によって違うので一概にはいえませんが、このあたりをやっていると中途半端になり、多少良くなったとしてもぶり返しやすいと思います。

「え~、そんなに厳しいの?」
「絶対できない」

と思うかもしれません。

まぁ、厳しいといえば厳しいですが、やりやすところからやればいいのでご安心ください。

ただ、どこが甘くて甘くないのかわからないという方もいると思います。

そういう時は行動療法の専門家に相談してみてください。

行動療法の専門家でないと「それは確認して当然だよ」とある意味まっとうなではありますが、間違ったアドバイスをされることがあるかもしれませんのでご注意を。

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認知行動療法デメリット

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

認知行動療法のメリットばかり書いているのも無理やり商品を売っているみたいでいやなので、デメリットについて書いてみます。

デメリットとして考えられるのはことの一つは・・・

「受け身の姿勢ではうまくいかない」
ということ。

どうもカウンセリングというと、ゆったりとしたソファに座って、無意識の世界を探索して、気づきを得て・・・みたいなイメージがありますが、そういうものではありません。

認知行動療法は覚えてもらうことがあったり、練習してもらうことが多いので受け身の姿勢ではあまり役に立たないのです。

場合によってはカウンセリングで外出することもあるくらいですから。

受けていればパーッとよくなるといくというイメージを持っている方は難しいでしょう。

逆に「自分の力で治せる方法があれば積極的に試したい」という人にはいいのかもしれません。

「積極的にやりたいし、やればいいのはわかるけれど、難しそうでなかなかできそうにないなぁ」と思う人もいます。

いろいろやってもらうので負担に思って難しいと思うことがあるのは当然です。

そういう方の場合はカウンセラーとできそうなところを話し合っていくといいでしょう。

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太り気味の人は寿命が長い

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

広告をみていたら「痩せたほうが健康」というものと「小太りのほうが健康」という相反するものを目にします。

どの情報を信じればよいか分からなくなりますよね。

そもそも何を健康とするのか難しい問題がありますけど。

ただ寿命という観点から考えた場合には有名な研究があります。

東北大学と厚生労働省の研究です。

BMIと寿命との関係を調べました。

BMIによって「痩せ」「普通」「太り気味」「肥満」にわけたんです。

結果はどちらも「太り気味」の人が一番寿命が長い、というものでした。

あとは普通、肥満、痩せ、の順番です。

BMIだけが寿命を決定するわけではありませんが、長生きしたい人はそこそこ太っているとよいとういうことなのでしょうか。

この結果を考えると「普通」ってなんだろう、って思いますね。

ちなみに肥満度の高い人ほど医療費がかかるという結果もでていますので、太りすぎにはご注意を。

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ご家族が認知行動療法をすすめるときに注意してほしいこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

認知行動療法を受けにくるかたで、
「家族からすすめられて嫌々きた」
という人もいます。

例えばマイナスの発言ばかりしていたらご家族がイライラしてきて
「認知行動療法をやってプラス思考にしてこい」
といったパターンです。

そもそも認知行動療法はプラス思考にする方法ではありませんし、
本人が認知行動療法をやる気がない状態ではうまくいかないことが多くなります。

ご家族の方がカウンセリングをすすめることは良いと思いますが、無理やりやらせてもうまくいきません。
本人の気持ちも確かめながらカウンセリングをすすめてください。

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うつ病になりやすい性格があるといわれていますが

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつ病になりやすい性格傾向として
・几帳面
・責任感が強い
・完璧主義
と言われてきました。

しかし、最近ではこの説は怪しいとされてきているようです。

実際のところいろんな要因でうつ病にはなりますからね。

性格傾向はこーだ、とは言い切れないでしょう。

「昔はうつ病は自分とは無関係だと思っていました。だって几帳面でもないし、真面目でもなかったし」
という、うつ病の患者さんも多いです。

そういう意味では誰でもなりうる病気なのかもしれません。

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音楽を聞いただけで頭がよくなる?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前「モーツアルト効果」というものがはやったことがあります。

モーツアルトの音楽を子どもに聞かせると学習能力が高まる、といったものです。

CDなんかが出ていましたよね。

今でもやっている人もいるのではないでしょうか。

しかし、私がこの話題を出したってことは・・・そうです。

モーツアルト効果は否定されました。

はじめはある研究チームが発表したものにすぎなかったのですが、メディアが大きく取り上げたんですね。

一気に世の中に広まって一大ビジネスとなりました。

その後世界中の研究チームが追試験を行ったんです。

そうしたらどの研究でも効果が認められませんでした。

科学的には否定されましたが・・・。

効果が認められなかったことはメディアには取り上げられることはありません。

だから今でも効果を信じている人が多いわけです。

もちろんモーツアルトを子どもに聞かせることは悪いことではありませんので。

クラシックに興味を持たせる目的であれば良いと思います。

ちなみにどんな音楽を聞いたら成績は上がるのか?

参考になる実験結果があります。

その一つは好きな音楽を聴くということです。

結構みんなやっていることですよね。

効果的なことを自然にやっていたんです。

ただし音楽自体が成績を上げるのではなく、気分が良くなった結果である、と考えられています。

音楽を聞いていたら成績が良くなるだろう、とは思わず、地味に勉強しましょうね。

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摂食障害の薬物療法と治療法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

土曜日です。

土曜日が休日であることがほとんどない私はちょっと新鮮な気分です。

さて、今回は摂食障害の薬物療法と治療法について。

薬物療法は専門外なので私がどーこーいうことはできません。

このため厚生労働省が出している摂食障害の薬物療法について書いてあるのを紹介。

これによれば薬物療法は過食衝動の軽減に用いられることはあるけれど、これだけで完全によくなったという報告はないよと。
要は摂食障害に効く特別な薬、というものはないということです。
ただ、うつや不安とかほかの精神疾患が背景にある場合は薬物療法を用いることもあるのでお医者さん指示には従ってくださいね。

時々病院にいって薬をもらったり、入院したら摂食障害は治るのでは、と思っている(家族の方が多いような気がします)場合があります。

あくまで入院は緊急的措置です。

それだけで治ることはほとんどありません。

だからといって、ちまたでやられている「こうなったのは親のせい。それを分析しなくては良くならない」といった類の「治療」を受けてもよくなるという根拠はありません。

厚生労働省が発表している治療法でも、そのような治療法は推奨されていませんよね。

地道に過食や嘔吐に対処していき、食事をととのえていったり、人間関係を見直していったりといった治療が効果を示しているのです。

このため薬物療法が必要な方もそうでない方も、きちんと効果が認められているカウンセリングを受けるようにしましょう。

できるだけ早く摂食障害の方がスタンダードな治療法にたどりつければいいなぁと思っています。

周囲に摂食障害の人がいたら教えてあげてください

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