良くなるまでの期間はどれくらいか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

よく聞かれる質問で

「どれくらいで良くなりますか?」

というものがあります。

「人それぞれ」

というのが実際のところです。

そんなことを言ってしまうともともこもないのですが。

ただ何が良くなるまでの時間に影響を及ぼすのかということであれば一つの指標があります。
不安場面でどれくらいの不安から挑戦するかです。

例えば強迫性障害やパニック障害などの不安障害の人がいわゆるスモールステップで不安場面が弱いところから徐々にやっていくとします。

簡単にやれそうなところから、だんだん難しい場面への挑戦していくというやつです。

メリットは
・やりやすい
・最初のうちは達成感が得られやすい

デメリットは
・ちょっとずつやっていくので時間がかかる
・途中から達成感が薄らいでくる
・長期間がんばるので途中で疲れてくる

逆に強い不安場面からやると

メリットは
・なんといっても早くよくなる
・やりきった後の達成感は大きい

デメリットは
・強い不安にさらされる
・結構な勇気がいる

それなりの覚悟できていれば早く良くなるし、
「ちょっとそれはきついな」と思って少しずつやっていけば当然時間がかかります。

どっちの選択がいいかは自分がいつまでに良くなりたいか、どれくらい不安に挑戦しようとする気持ちがあるかによってきます。

教科書的には少しずつやっていくことが推奨されていますが、早く良くなりたければ強い不安から挑戦するという選択肢もありますよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


生活リズムを整えるだけで改善

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

土日の連休が最近何度かあり新鮮な気持ちの私です。

連休があるとついつい夜更かしをしたくなります。

休日前に夜更かししてはいけないんですよ。

夜更かししても、翌日はできるだけ同じような時間に起きることが重要です。

特に休日の翌日がつらいという人は。

いつもより遅くまで寝ていたとしても1~2時間程度まで。

こういう仕事をしていてつくづく思うのは、良くなっていっている、今後良くなっていくだろうと感じる人は生活リズムをととのえているなぁってこと。

決まった時間に起きて、食事をし、活動し、寝る。

コツコツとした努力が必要ですし、慣れていないうちは結構大変ですが、ものすごく重要なことです。

うつや不安に対しても有効だと思います。

睡眠リズムを整えることによる不眠の改善、余計なことを考えることの低下、積極的な活動による気分の改善などなど、特別なことをするわけでなくても大切なのです。

実際に生活リズムをととのえていくことは認知行動療法の中にも組み込まれている要素です。

今一度生活リズムで改善できることはないか振り返ってみましょう。

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他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


除霊のやり方?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「陰陽師」という結構前の映画をみました。

今更という感じもありましたが、はやった映画はとりあえず見てみる方です。

その中で呪いがかけられそれを取り除くといったシーン。

陰陽師でなくても、除霊みたいのものをやっているところが現代でもありますよね。

高額の除霊代金を請求されることが多いようです。

心の病にかかっている人でそのようなところに行き、高額な料金を払って、結果としてよくならなかったということも良く聞きます。

気をつけなければいけません。

そのような典型的な手法は「悪霊がついている」「前世であなたは~した」などとりあえず脅すようなことからはじまります。

次にそれを恐怖を取り除く「儀式」を提案します。

商品のCMなんかで、
「こんなところにも細菌が!」
と恐怖や不安を喚起させて
「こんな時にはこれ!」
と製品を紹介するのと同じです。

広告なんかでよく使われる古典的な心理テクニックです。
どれくらいの不安を植え付ければよいかとかまで心理学実験で確かめられています。

それで効いた感じがしない、というとさらに上の「儀式」をするので高額の料金が必要ということになります。

もちろん良心的なところもあると思いますが、このようなパターンをみたら注意してください。

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完璧種で動けない人

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつになるととても億劫な気分となります。

そうすると何もしたくないと思うようになります。

ただ中には完璧主義のところがあって億劫なところがとれない人がいます。

例えば、部屋の掃除ができない、という時。

部屋の掃除を完璧にやらなければダメだと思ってしまうのです。

そうすると先が遠く感じてやる気がでなくなります。

こういう時は実行することを細かいステップに分けるとよいことがあります。

部屋全体の掃除が無理そうだなぁと思ったら、机の上を整理するだけにするとか。

「そんなことやったって・・・」

と思うかもしれません。

それは完璧主義のワナにはまっています。

悪循環なんですね。

まず一歩踏み出すのが大事です。

完璧にこなすことばかりを考えていつまでも行動に移せないよりは良いでしょう。

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イライラ時の対応

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

携帯をスマホに変えてからイライラします。

思い通りにならないことが多い。

どう考えても不便。

慣れていないだけではないような気がします。

文字を打つのも大変だし、サイトを見るのも時間がかかる。

う~ん、イライラ。

このようにイライラしたり、感情が高ぶっているときはどうしたらよいか。

前にも書きましたが、おすすめはイライラの対象から物理的距離をいったんとること。

離れたらそのことについては、何とかしようとするなど問題解決に取り組んだり分析しないことが必要です。

取り組んでいることとは別の行動にうつすとよいでしょう。

簡単にいえば頭を冷やす時間をつくるということです。

当たり前のことのようですが、できない経験ってありませんか?

頭にきているときに冷静になってなんとかしようとしても難しいもの。

無理せず距離をとることも大事です。

距離をとってから取り組むと新しい展開が見えることもありますよ。

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呼吸法は必須ではありません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

呼吸法をやってさらに息苦しくなるっていうパニック障害の人って結構います。

「とにかく呼吸法をやっておちつけるんだ!」

って強く思いすぎるとうまくいきません。

呼吸ばかりに意識が向いてしまうんです。

パニック障害の治療で必ずしもいわゆる呼吸法が必須ではありません。

リラクゼーションなんかもそうです。

無理にリラックスしようとしなくたっていいです。

そんなことしなくても良くなってきます。

呼吸法が悪いということではないですよ。

それで良くなるならそれにこしたことはないので。

ただこだわりすぎると良くないし、呼吸法で落ち着けるのが認知行動療法でもありません。

ここでもやりすぎには注意ということですね。

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スマホと不潔恐怖

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

携帯電話をほとんど使うことのない私ですが、仕事上の都合でスマホを購入しました。

機械関係の弱い私は当然のことながら、初期設定から何をどうしてよいのかわからずイライラ。

いつになったら普通に使えるようになることやら。

触ってみて思ったのですが、スマホは普通の携帯以上に画面に指紋や油がつくようです。

不潔恐怖の人なんかは、画面を必要以上に拭いている人が多いのではありませんか?

また外からもってきたものの代表ですので、家の中にキレイな場所と汚いものをおく場所とわけている人にとっては
不安なことの一つだと思います。

人によっては携帯電話なのに携帯せずに外出する人もいるでしょう。

そのような人は携帯を持ち歩いたり、外から持ち込んだ携帯を中にもっていくなどの練習が必要となるかもしれません。

強迫行為をしないこと、不潔な場面にさらされること、そしていわゆる聖域を汚すことが不潔恐怖の治療の中心なります。

不潔恐怖の人は思い切ってスマホを拭かず汚してみてください。

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パニック発作に慣れる

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の人が電車などで苦手な場面で練習する時。

「パニック発作が起こらなかった成功」
「パニック発作が起こったら失敗」
という文脈でやってしまうとうまくいかないかもしれません。

「電車に乗っても発作は起こらないんだよ」
ということではなく、
「発作が起こっても何とかなる」
ということを身につける練習をしなくてはいけないのです。

これでなかなか良くならないなぁって感じている人もいるのでは?

怖い場所がどうこうというよりも、発作自体に慣れていく必要があります。

そうしなければ電車が苦手な人が仮に練習でよくなったとしても、いつか他の場面で発作のような症状がでたらまた怖くなって「再発」となってしまうかもしれません。

発作自体に慣れてしまえばどんな文脈でも大丈夫になるので便利ですよ。

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サブリミナルのウソ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前書いたこともあるのですが、結構やってしまっている人が多いので再度書かこうかと。

サブリミナル効果についてです。

以前の記事はこちら

これは効果は実証されていません。

マスコミを通じて有名になりましたが、実験した本人が実験はねつ造であったことを暴露しています。
当然他の研究者が実験しても効果が実証されませんでした。

ところがこの情報を知らない人が多いのです。

サブリミナル効果で心の病気も治る!なんていうものがありますが、よくなるはずはありません。

サブリミナル効果自体がウソなんですから。

潜在意識に影響も与えないし、そもそも潜在意識が云々というアプローチは心の病気に対して効果が実証されていません。

症状が軽めで思い込みが強ければよくなることはあるかもしれませんが・・・。

高額な値段でサブリミナルCDみたいなのが売られているようですのでご注意ください。

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何度不安と直面してもうまくいかない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

人目が怖い、人から「変な人だ」と思われている、などと考え不安な人にはそのような場面に直面してもらい練習していきます。

そこでよくある質問は
「これまで何度も不安場面に直面してきた。でも不安は強くなる一方。それなのに直面する必要性があるのですか?」
というもの。

人目が気になり対人関係を完全に回避している人ではなく、なんとか日常生活をおくれていてけれど対人場面が怖いと思い続けている人からよく聞かれます。

何度も不安場面に直面してきて不安が軽減されない理由の一つは、不安の直面の仕方です。

例えば
・電車で人目が気になるから携帯ばかり見ている
・大勢の前でスピーチをするときにリラックスしようとすることばかり考えている
・スピーチは前もって用意した原稿を棒読みしている
・手が震えるのがいやだから脇をしめている
・頓服薬が手放せない
などです。

このようなことをやりながら不安場面に直面しても不安なままでしょう。

例のようなことをやっているということはきちんと不安に直面していないので。

このような行為をやめていかなくてはいけません。

不安場面において不安を軽減しようと試みる行為は逆効果のことが多いのです。

何度練習してもうまくいかない人は、不安場面に直面しているときに自分が何をしているか、今一度ふりかえるとどこがいけないかわかることがありますよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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