パニック障害でなかなかよくなっていない人が振り返えると良い点

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の方で電車に乗る時フリスクとか水を持ち歩いている人いませんか?

最初のうち普通に電車に乗ると不安だからそういうのを利用する手もなくはありません。

しかし「フリスクや水がないと不安で電車に乗れない」になっていませんか?

こうなるとパニックはなかなか克服することは難しくなります。

ある程度は行動範囲が広まりますけどね。

ただフリスクや水を使うことによって不安を避けているので、パニックに対する恐怖心は克服できていないのです。

似たようなものとして頓服薬がないと不安でたまらない人なんかも同じです。

頓服薬がないとわかった途端パニックになります。

呼吸法やリラクゼーションもそうですよね。

呼吸ばかりに注意が向き、逆に息苦しくなっていませんか?

ましてや息苦しくなったら袋を口にあてるなんて論外です(現在は推奨されていない方法なのでやめましょう)。

要はパニック発作を恐れて、気をそらそう、不安を下げようとする対処ばかりに注意が行き過ぎると、表面的には良くなったように見えてもずっと怖さは抜けないのでいつまでも「パニックとずっと付き合う」ことになってしまうわけです。

薬物療法を何年も続けている人はそうなっているのではありませんか?

そんな人はきちんと認知行動療法などの不安に向き合う練習をして、パニック障害を克服していくと良いです。

電車に乗るときリラックスも薬もあえて考えることのない生活が普通の生活です。

そんな生活を取り戻しましょう。

パニック障害の方、こちらの記事は読みました?
・呼吸法は必須ではありません
・過換気症候群かな?と思った時の対処
・パニック発作に慣れる

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


夜にあれこれ考える時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

夜に色々考えてしまうってことありませんか?

考える時間が多いということが一因ですが、夜に考えていることって極端になっていることって多くありません?

結構感情的・衝動的になっている。

私なんかも夜にブログネタを考えることが多いのですが、朝になるとボツになることもしばしば。

「この記事書いたら誰かから怒られそう」
というものがたくさん。

ついつい業界の裏事情など書きたくなってきます。

ブログとしては無難なネタよりそっちのネタの方が面白そうなんですけどね。

時々カウンセリングの中でお話することはありますけど。

さて、寝ている時脳では主に論理的に考える部分が休んでいるといわれています。

ですから脳が疲れている夜は論理的に考えられないので、悩み事や不安なことなどは取り組まない方がいいわけです。

ましてや寝床で明日のことや、問題解決について考えてはいけません。

解決しないばかりか、眠れなくなるだけです。

思いついたこと・どうしても考えなくてはいけないことは、リストにして書き留めて翌日に考えるようにしましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


心の病気は体の歪みが原因?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

先日テレビを見ていたら
「太る原因は体の歪みにある」
として、歪みを治せば痩せるみたいなことをやっていました。

もちろん、歪みが原因なんてことがあるわけはない。

太るのには様々な要因が混ざり合っています。

同じように
「心の病気は身体の歪みが原因」
という謳い文句に注目して、カイロプラクティックに行く人も多いですよね。

これもまた全く根拠がありません。

「だって医者が言ってたよ」
という人もいます。

医者が言っていた=それが医者にとってスタンダード・最先端の見解または科学的根拠がある、とういことではありません。

そして身体の歪みを治したから心の病気が治るという科学的根拠もありません。

「いやいや、治ったという人がいるってよ」
と言う人がいるかもしれません。

しかし、
・本当に治っているのかどうか
・うつやパニックなど心の病気は自然に治ることもある(病気の種類によります)
ということは考慮されていません。

仮に実験をしても科学的根拠があるという結果は出ないでしょう。

怪しげな情報がたくさんでていますので注意しなければいけません。

お金の時間の無駄になってしまいます。

気持ちいいとかリラックスのつもりで身体の歪みを治すのはよいのかもしれませんが、心の病気を治すのは別であると認識しましょう。

メディアや口コミの心理学的効果を知って怪しい情報をシャットダウンできる・・・かもしれない記事
・人は客観的なことより、口コミを信じやすい
・自分と似た人が言っていることは正しい?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


「あんなにしてあげたのに」「何もしてくれない」と考える前に

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今年もホワイトデーがやってきました。

ホワイトデーと言えば、お返し。

バレンタインでもらった人にお返しする人もいますよね。

人は何かをしてもらうと、それを返したくなるという「返報性の原理」というものがあります。

恩を売っとけば、何かしてもらえるってやつです。

しかし、恩を売るという行為。

心理学の実験では、
・恩を売られた方は時間が経つにつれて、やってもらったことに対する評価が低くなる
・恩を売った方は時間が経つにつれて、自分がやってあげたことの評価が高くなる
という結果が出ています。

う~ん、人間というものは自分の都合の良いように解釈する傾向があるようです。

カップルや親子での喧嘩で
「あなたは何もしてくれなかった」
「あんなに私はやってあげたのに」
ていうことありません?

人間関係を良好に保つためには、やってもらったことにはきちんと感謝し、自分がやってあげたことは謙虚にとらえることが必要なようです。

ホワイトデーに効果的かもしれない記事
・ホワイトデーのプレゼントの効果をあげるためには
・親切にしてあげると親切にされます

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


うまくいかない理由は探してはいけない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

嫌なことを克服しようとする時、ちょっとがんばって何かをしようとする時など。

なかなかうまくいかない時ってありますよね。

注意してほしいことがあります。

「どうして自分はできないのだろう」
と、できない理由を探してはいけません。

そうすると
・意志が弱い
・不安だからできない
・だるいからできない
・やる気が起きないからできない
となってしまいます。

こうなると解決にはなりません。

「意志を強くもとう!」としたって、どうやって?という問いには答えられません。

「不安がなくなったら、不安なことをしよう」とすると、いつまでも不安は克服できません。

病気の原因を考えるのも意味がありませんが、できない原因を考えることも意味がありません。

できない理由を考えているうちは、いつまでたってもできるようにはなりません。

むしろ、できない自分に落ち込んでいくだけではありませんか?

原因探しをしなくたって、行動は変えられるようになります。

ちょっと前の記事でも書きましたが
「なぜできないか?」
ではなく
「どうやったらできるのか」
ということを考え、実行していきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


一目ぼれは危ないかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

あまり考えずに直観的にやってみてください。

みなさんはどっちの人が好きですか?

Aさん
特徴:頭がいい、勤勉、直情的、批判的、頑固、嫉妬深い

Bさん
特徴:嫉妬深い、頑固、批判的、直情的、勤勉、頭がいい

どうでした?

Aさんの方が好きって思った人が多かったのではありませんか?

これは有名な心理学の実験なんです。

ハロー効果といって、目立ちやすい特徴に引きずられて、他の特徴が歪められる現象です。

好きな人ができると性格など知ってもいないところまで良い人だと思ってしまう、
ひとつ嫌なところがあると、全部嫌ってやつです。

実験をみてわかるとおり、特徴の言葉は同じで並び替えているだけです。

最初にポジティブな特徴がくると後のネガティブな言葉の印象も変わります。

その逆も同じ。

Aさんは頭が良くて頑固と
なり、
Bさんは頑固で嫉妬深く頭がいい
となると、ちょっと印象が違いませんか?

最初の印象で後の印象が歪められるわけです。

何事も最初が肝心ですよね。

心理学実験シリーズ、こっちの記事はもう読みました?
注意力のテスト?
・人はオンリーワンを望んでいない
・過去の記憶は作り出される?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


うつ病の原因は不明です

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

このブログで何度も
「心の病気のほとんどは原因不明です。原因は不明でも良くなる方法はあります」
と書いています。

「原因が不明」というと残念に思う人も多いようです。

「原因は〇〇で、だから〇〇をすれば治るんです」
ということを期待しているからですよね。

うつ病だって原因は不明なんです。

セロトニン不足とか言われていますが、それすら仮説ですから。

そもそも抗うつ薬は直接セロトニンを増やしているわけではありませんし。

セロトニンを増やせばうつとか不安がよくなる、ということには必ずしもなりません。

ですから「これをやるとセロトニンが増えてうつが良くなる」
という類のものの多くが科学的根拠に欠いています。

例えば「うつに良い食べ物」とか提唱している専門家がいますが、それを食べてもうつが改善するという科学的根拠があるわけではありません。

むしろ特定のものを食べるより、バランスよく食事をした方が心身にとってよいと思います。

ましてや「うつは幼少時の親子関係が原因」ということはありません。

うつや不安などの心の病気は様々な要因が重なっているのです。

原因探しではなく、
「どうやったらうつや不安が良くなるか?」
という視点で考えていきましょう。

こちらの記事はもう読みました?
うつ病の発症メカニズムが解明された?
うつ病の偽の薬で治る?
うつ病は脳内物質が原因?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


食べ物の買いすぎを防ぐには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

過食症の人でなくても、ついつい食べ物を買いすぎて自宅にストックして、あとで食べすぎるってことありますよね。

目の前にあるものを我慢するのは難しいもの。

わかっているけどやめられない、になってしまいます。

そういう人は買い物を控える、という選択をする方がよいのです。

ものがなければ食べれませんので。

しかし、買い物にいっておいしそうなのをみると、ついつい買ってしまうこともあります。

そもそも買わなきゃいけないこともありますしね。

そういう時の対策の一つは、
「空腹な時に食べ物を買いに行かない」
というもの。

空腹な時だとどうしても、食べ物が魅力的に見えてきます。

ですからできるだけお腹を満たした状態の時に食べ物を買いにいくとよいわけです。

少しは食べ物を魅力を下げることができるかもしれません。

まぁ、これだけで買いすぎ・食べ過ぎがなくなるわけではないのですが。

それでも工夫の一つとしてやってみるのは良いと思います。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


対人恐怖を何度も克服しようとしてもうまくいかない時

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

よく社交不安障害、対人恐怖の人から聞かれることがあります。

克服するには不安場面で練習していくのですが・・・

「これまで何度も不安場面に直面してきたのに、結局克服できませんでした。だから練習してもダメなのでは?」
というもの。

人前が苦手な人でも、必要性から毎日のように直面している人もいます。

それでもなかなか慣れていかない人からよく聞かれます。

何度人前で練習しても良くならない時はだいたい要因があります。

その一つは「間違った対処をしている・思い込みがある」というもの
例えば・・・
・人前でのスピーチが苦手だからといって原稿を準備し棒読みをする
・リラックスしなくてはいけないと思い込んでいる
・緊張はしてはいけないと思い込んでいる
・人をみると緊張するので、下ばかり向いている
・不安時に安定剤がないと不安
・自分の緊張が相手に伝わっていると思い込んで、伝わらないように努力している
・赤面を隠すためにファンデーションを厚くぬっている

どうでしょうか。

何か一つくらいはあるのではありませんか?

なぜダメかというと、このようなやり方はきちんと不安に直面していないのです。

不安を隠そうとばかりしているので。

このようなことをやっていたり、思っていると練習してもうまくいきません。

「やっぱり駄目だった」と自信をなくすだけです。

しかし、やり方を変えて練習すればうまくいきます。

練習で大切なことの一つは自分が何を怖がっているかを把握して、そこの不安に直面していくことです。

不安を隠すことをせずに、その場面で練習していくことが必要です。

不安な時は専門家と一緒に練習してください。

これまで練習してきてダメだった人も諦めずに克服していきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


強迫性障害の家族が注意したい対応

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

よくある強迫性障害の方が家族など周囲にやってしまう行動。

確認強迫の人が、確認をしない練習をするときに
「確認しなくて良いんだよね」

不潔強迫の人が汚いものを触ってみる練習をするときに
「これ汚いものだけど触っても本当に大丈夫だよね」

この質問に周囲が「大丈夫だよ。やってごらん」と答えてしまうとマズイわけです。

これはなんだかんだいっても、自分を安心させようとしている言葉なんです。

強迫症状の一部ですよね。

ですから周囲が「大丈夫だよ。やってごらん」と言ってしまうのは下手をすると悪化の手伝いをしてしまうわけです。

こんな感じの練習では少しよくなっても、それ以上よくなっていくことはないでしょう。

「大丈夫といわれたから確認しない」
「大丈夫といわれたから触る」
になってしまい
「大丈夫じゃない可能性があるならやらない」
となってしまいます。

強迫性障害の治療は不安に直面して受け入れいくことになります。

「大丈夫だからやる」
は不安に直面したことにはなりません。

ですから、強迫性障害で悩んでいる人は練習する時にそれを聞いてはいけないし、周囲はそれに答えてはいけないわけです

細かいところですが、非常に大事なところですので覚えておきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます