「何もしてくれない」と思う前に

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

夫婦・親子関係でよくあるパターン。

悩んでいる時に
「(家族は)何もしてくれない」
という喧嘩。

「普通、悩んでいたら病院探してくれるものでしょ」
「普通、こーいうように対応してくれるものでしょ」
「普通、ネットや本で調べてくれるものでしょ」

こうなると
「自分に関心がない」
「相手が冷たい」
となり関係が悪化します。

この場合、
「もっとやってくれたっていいでしょ」
というコミュニケーションをとるとうまく来ません。

多くの場合、相手は「自分でもいろいろ気を遣ってやってあげている」と主張します。
例えば「悩んでいるようだから、そっとしてあげよう」と思っていたら「何もしてくれない」と思われたいうこともあります。

つまり期待のズレがあるわけです。

自分の求めているものをやってくれない=何もしてくれない、という決めつけになっています。

ですから具体的にどうしてほしいのか、コミュニケーションをとることが必要です。

また具体的なコミュニケーションをとっても、相手が応じてくれるとも限りません。

その時は自分の期待値を下げるとか、どのようにしたらできそうなのか話し合うことも必要となります。

ズレが大きいままだと、悩みも多くなるものです。

一度思い込みをしていないかをチェックして、よりよいコミュニケーションをとっていきましょう。

それでもうまくいかないときは、こちらの記事もチェック
・気持ちを伝えたのに伝わらない時は
・相手は自分のことをどうでもよいと思っているのか?
・コミュニケーション技術を学んでも相手はいうことをきいてくれない

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


就職試験の心理テストでは人を判断できない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

春から新しく生活が始まった人がいれば、この時期来年の春に向けて就職活動している人もいますよね。

就職試験を受けていると、心理テストっぽいものが出されることがあります。

どうやら適性をみているようです。

困ったことにこの心理テスト。

実は妥当性・信頼性に乏しいテストを企業側がやっていることも多いのです。

企業の人事担当者は自信満々で
「この人は〇〇タイプだから、こうだ」
というのですが、そもそも信頼性に乏しいテストだったりするので見当違いなわけです。

何十年も前にできて、現在では科学的根拠がないと言われているテストを堂々と使っているような印象です。

しかも心理テストで得られた結果が、採用した後に合っていたかなんて検討していないことがほとんどじゃないかなぁって思います。

少なくとも私が会ったことがある社長さんや人事担当者の中で検討している人はみたことがありません。

「え?本当に?セミナーで偉い先生が言ってたよ」と思ったら実際検証してみるとどれだけあてにならないか、ということがわかるんじゃないかなぁ。
・・・って、実際に何人かの社長さんなどに言ったこともありますが、やっぱり今更検討することは躊躇するようです。

本当に効果がなかった場合「これまでやってきたことって、実はそれほど効果がなかった」
とは説明が難しいみたいです。

心理テストをやるとお金と手間がかかるので、結構無駄なことをしているなぁって思います。

心理テストが間違った方向に使われているのは残念です。

正しい使い方をしてもらいたいものですね。

そもそも数回の面接や心理テストじゃその人が将来どのような仕事っぷりをするかを証明できるわけはありません。

人間っていろんな錯覚をする生き物なんです。

人が人を判断する時は注意するところですね。

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なかなか不安なことに挑戦する勇気が出ないときは

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「なかなか不安なことを練習する勇気がでない」
「どうやったら不安ことができるようになるのか」

これは不安なことを練習していくどの段階でも考えてしまいます。

最初の時だけでなく、ある程度不安なことができるようになった時も。

途中までやれたらどんどん一直線にできるようになるわけではありません。

「どうやったら不安なことをやる気になれるのか」
と考えてしまいます。

困ったことに多くの場合考えても何も出てきません。

厳しいようですが、場合によっては「どうやったらやる気になれるのか」と考えていることで、不安なことを実行することから回避をしている可能性もあります。

じゃぁ、どうすればよいのか。

多分、多くの人ががっかりする助言となるのですが・・・。

最初に不安なことをした時、どうやったらできるようになったかを考えてみてください。

「やる気が出たから」ではなく、

「とりあえず少しでも前進できそうなところを探してやってみた」「不安だけどやってみた」ということではありませんでした?

おそらく自己啓発本を読んでも、偉い先生の話を聴きに行っても、スピリチュアルな世界にいっても、やっぱり「やるしかない」という結論になります。

まぁ、ミラクルなおいしい方法なんてないので、
どっかで「え~い、やっちゃえ~」というものが必要なわけです。

ぼちぼち私と一緒にがんばりましょう。

「がんばるは禁句なはずだ~!」と考えるかもしれませんが、
前もブログで書いたように、がんばらないと何も変わりません。

ただし頑張るコツだけは間違えないようにしないとただ疲弊していくだけなので注意しましょう。

本当にがんばってもいいの?と思った人はこちらも参考に
がんばらないと良くならないことも

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カウンセリングへの誤解

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

2つのカウンセリングに対する誤解。

カウンセリングといっても色々ありますので、私のカウンセリングではこんなことやってませんよー、ということと、こういう人おすすめですよー、ということについて。

・カウンセリングは話を聴くだけという誤解
他のところでカウンセリングを受けたことがある人は、そういうカウンセリングを受けた人も多いでしょう。

確かにそういう流派もあります。

しかし、そういうカウンセリングばかりではありません。

アドバイスが逆効果の場合もありますが、多くの場合何をどうしたらよいかアドバイスが必要です。

話を聴いてもらうだけでなく、何をどうすればよいか話し合いたい方にカウンセリングおすすめしています。

もちろん、話を聴かないとかそういうことはないのでご心配なく。

・カウンセリングは過去の話ばかりを掘り下げるという誤解
過去の親子関係を掘り下げるカウンセリングも多いようです。

しかし、そのようなカウンセリングは理論的にも効果としても科学的根拠がありません。

根拠のない方法を使うのはどうかと思っているので、私はそのような手法は使わないようにしています。

過去の話は治療等に必要なところをのみを聞き、これからどうしてよいかについて話し合うようにしています。

過去の話ばかりしたって何も変わりませんし、これから幸せになることが大切ですから。

このため過去の話よりも、これからどうしたらよいかについて話し合いたいという方にカウンセリングをおすすめしています。

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アルコールは不安を強くする

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「アルコールで得られたものは、アルコールによって奪われる」
と言われています。

嫌なことがあった時、不安な時、お酒をのみたなる人もいますよね。

あと眠れない時とか。

この不安・嫌な気分を消したいと思うわけです。

お酒を飲むと嫌な気分がまぎれることもあります。

しかし、アルコールは離脱症状が起きやすく、抜けた時に不安が生じやすくなります。

寝つきはよくなりますが、睡眠の質を悪くしたりのどがかわきやすくなるので途中で目覚めやすくなり、起きた時にだるさを感じることも多いものです。

嫌なこと・不安なことが酒で解決されているわけではないので、またアルコールが欲しくなります。

どんどん依存していくのです。

アルコールで得られた安心はアルコールによってなくなるどころか、最終的にさらに不安を強めるわけです。

ちょっと違いますが、抗不安薬に長年依存している人にも似てますよね。

「アルコールで得られたものは、アルコールによって奪われる」
を忘れないようにしましょう。

お酒を飲むときは不眠のため、不安を忘れるためではなく、楽しいお酒をこころがけてください。

ちなみにアルコール依存の人は一滴でも飲んじゃだめですよ。

アルコールについての関連記事はこちら
・寝酒について
・冷静な判断をするには

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睡眠薬に頼りたくない人は何をすればよいか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

眠れなくなると、睡眠薬を飲む人が多いですよね。

睡眠をきちんととることによって、精神状態は安定していくものです。

しかし、いつまで飲めばよいか気になったことありませんか?

安定してきたから睡眠薬をやめたいなぁと思って、やめてみたら眠れず
「まだ眠れないのかぁ」
と思ってまた飲みだすといったパターンになっていません?

睡眠薬には耐性がありますから、だんだん効かなくなってくることもあります。
そうすると薬の量が増えていきます。

「いつ薬をやめられるんですか?」
と聞いても
「自然に眠れるようになるよ」
と医療機関から言われることも多いようです。

「薬飲んで眠れるんだったらそれでいいや」
という人もいるでしょうが、
「できれば薬に頼らず眠れるようになりたい」
という人もいるでしょう。

薬をやめたい人はどうすればいいか?

実は薬以外の確立された方法ってきちんとあるんです。

不眠の方にはきちんと伝えましょうというガイドラインがあるにもかかわらず、不眠への対処については医療機関でもほとんんど教えてくれません。

それってどうなのかなぁといつも思うのですが。

とりあえず薬に頼らない方法を選択したい人は不眠に対する認知行動療法が効果があることを知っておくと良いでしょう。

人によって効果に差はありますが、実行してもらえれば薬に劣らない効果が研究で示されています。
薬よりも再発率が低く、薬を飲んでいる人が睡眠薬をやめやすいという報告があります。

しかし、薬物療法と違い即効性はありません。

それがデメリットです。

少なくとも2ヶ月くらいは粘り強く色々やってもらいます。

デメリットはありますが、いつまでも薬に頼りたくないという人にとっては有力な選択肢になると思います。

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不潔強迫・洗浄強迫が良くならないならチェック

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫や洗浄強迫の人が、練習しても良くならない。

そんな時にチェック。

・汚いと思っているところを触るのは入浴・手洗いの前だけ
後で手や体を洗えるという保証がないとできない、というのはダメなんです。
十分に長い時間不安に直面することが必要です。

・手を洗う時間を短くしようとばかりしている
これは以前書いたようにうまくいきません。結局強迫行為をやっているわけですから。

・「これくらいは普通の人でも手を洗う」を基準にしている
これもうまくいきません。治療は「普通の人の基準」でやっているとうまくいきません。

・「これは触っても問題ないよね」と周囲に確認したり、自分で思い込もうとしている
結局「大丈夫」「きれい」ということに囚われているのでダメです。

・「これだけは汚い手で触りたくない」というものがある。
いわゆる「聖域」を作っているうちは良くなりません。

挙げたものは一部ですが、どうでしょうか。

結構やっている人もいるのではありませんか?

しかし、医者や臨床心理士から上記のことはやってよい(『それくらいは普通の人でも洗うからいいんじゃない』など)とアドバイスされることがあります。

この時はどうしたらよいか。

ケースバイケースですが多分行動療法の専門ではない治療者ではないかと思われます。

治療に満足しているならそのまま続けていても良いでしょう。

しかし再発を繰り返していたり、なかなかやってもうまくいかないことが続いていたり、「行動療法をやりたい」と思うなら行動療法を専門にやっている別の機関に移ることをおすすめします。

こっちの記事はもう読みました?
・強迫観念への対処
・強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い

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ダメなことばかりが見える時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

カウンセリングをしていて、多少変化したときに起こりやすいこと。

「全く良くなっていない」「自分は変わっていない」

と感じてしまうこと。

確かに、うまくいっていないところはある。

しかし、よくよく聞いていくと結構できていることもある。

出来ているところは
「大したことない」「普通のこと」
と過小評価し、
出来ていないことは過大評価してしまうわけです。

ですからもったいないんですよね。

せっかく自分で努力して、変わっていっているところもあるのに、それを無視してして、やる気も失せてくるのですから。

これは本人だけでなく、周囲も思いがち。

本人が頑張ってちょっと良くなったら、右肩上がりでよくなっていくことを期待してしまいます。

うまくいかないことがあると、少し良くなってきていたという実績がある分、期待とのギャップで落胆してしまうわけです。

「やっぱり治らないんじゃないか」
「努力が足りいんじゃないか」
という感じで。

治療は右肩上がりでいくことは多くありません。

良くなったり、悪くなったりがあります。

まぁ、わかっていても出来ないことを見てしまうのは仕方ないことなので、とりあえずは過大評価、過小評価していることを意識していくことから始めてみてはいかがでしょうか。

自分や他人を責めても良い方向にはいきません。

あせらず治療していきましょう。

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同じ病気の人と会いたいという要望について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

カウンセリングをしていて、患者さんからよくある要望があります。

「自分と同じような人とお話できませんか?」
というもの。

患者会や家族会みたいなもの、またはそこまで大きくなくてもお話したいなぁって思っている人が多いようです。

「みんなどうやっているんだろう」
「他の人はどう考えながらがんばっているのだろう」
「とりあえず話をきいていみたい」
と考えたことありませんか?

各地にそういうグループはありますが、ちゃんとしたところから怪しげなところまであります。

今のところうちのカウンセリング部門ではそういうのはやっていません。

しかし、結構要望が多いので最近何かいい案はないかなぁと考えています。

認知行動療法は不安なことに挑戦することが多いので、同じように頑張っている人とお話することで挑戦する勇気が出てくるかもしれませんしね。

疾患別認知行動療法を挑戦している人限定の会とか。

難しいかなぁ。

何かいい案はないものかなぁ・・・ちょうどピンとくるアイデアが思い浮かばない。

今すぐどうこうということはありませんが、より良い治療環境をみなさんに提供できるようになったらと考えています。

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どういう治療が選択肢としてあるか知りたかったら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前、胃腸炎になり近所の内科に行った時のこと。

診察では「とりあえず薬だしておきますね」といわれ、
普段気を付けることについて質問すると
「さいたま市のホームページにも書いているんでそれみてください」
と。

それくらい教えてくれたっていいじゃないか~!っと思ったのですが、具合が悪かったためそんなこと言う気力もでず。

その後調剤薬局にいってわかったのですが、お薬がなぜか5種類出ていました。

なぜ5種類も?全く説明がなかったじゃない?確か胃腸炎って水分とって3日くらい安静にしていればよかったのでは?と疑問が。

不信感が倍増です。

私が言うのもなんですが、医療機関って不親切なところもありますよね。

似たような経験はみなさんありませんか?

なぜこんなに薬が必要なのか、本当に必要なのか、いつまで飲めばよいのか見通しがわからない。

すごく不安になります。

一般的な成人で安静して3日くらいで治るなら、それはそれで薬は最小限にしてほしいなと。

もちろん本当に必要なら指示通りにしたいけれど。

本当なら疑わずに安心して治療受けたいですよね。

私なら「この先生に診てもらえば、大丈夫」って思いたい。

精神科の病院に通っている人ならなおさらかもしれませんね。

本当に薬は効くの?薬以外の方法はないの?いつまで治療続ければいいの?
と不安に感じた患者さんの声をよくききます。

基本はお医者さんとコミュニケーションをとるとよいと思いますが、病院って敷居も高いし、なかなかその場で聞けないし、どういう治療が良いのかお医者さんにかかる以外に相談したい、という方もいますよね。

そんな方はとりあえずカウンセリングにきて相談してから治療について検討するのも手です。

カウンセリングなら時間がとれますし、お医者さんの診察を受けたほうがよい状態なのか、薬以外の確立された治療法はあるのか、ちょっとした裏話?についてなどお話できます。

もちろん、医療機関にかかっていない人、うちのクリニックに通う予定がない人でもOKです。

治療を受けるなら安心して受けたい、って方のお役に立てればと思っています。

お気軽にご相談ください。

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