カウンセリングへの誤解

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

2つのカウンセリングに対する誤解。

カウンセリングといっても色々ありますので、私のカウンセリングではこんなことやってませんよー、ということと、こういう人おすすめですよー、ということについて。

・カウンセリングは話を聴くだけという誤解
他のところでカウンセリングを受けたことがある人は、そういうカウンセリングを受けた人も多いでしょう。

確かにそういう流派もあります。

しかし、そういうカウンセリングばかりではありません。

アドバイスが逆効果の場合もありますが、多くの場合何をどうしたらよいかアドバイスが必要です。

話を聴いてもらうだけでなく、何をどうすればよいか話し合いたい方にカウンセリングおすすめしています。

もちろん、話を聴かないとかそういうことはないのでご心配なく。

・カウンセリングは過去の話ばかりを掘り下げるという誤解
過去の親子関係を掘り下げるカウンセリングも多いようです。

しかし、そのようなカウンセリングは理論的にも効果としても科学的根拠がありません。

根拠のない方法を使うのはどうかと思っているので、私はそのような手法は使わないようにしています。

過去の話は治療等に必要なところをのみを聞き、これからどうしてよいかについて話し合うようにしています。

過去の話ばかりしたって何も変わりませんし、これから幸せになることが大切ですから。

このため過去の話よりも、これからどうしたらよいかについて話し合いたいという方にカウンセリングをおすすめしています。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます


アルコールは不安を強くする

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「アルコールで得られたものは、アルコールによって奪われる」
と言われています。

嫌なことがあった時、不安な時、お酒をのみたなる人もいますよね。

あと眠れない時とか。

この不安・嫌な気分を消したいと思うわけです。

お酒を飲むと嫌な気分がまぎれることもあります。

しかし、アルコールは離脱症状が起きやすく、抜けた時に不安が生じやすくなります。

寝つきはよくなりますが、睡眠の質を悪くしたりのどがかわきやすくなるので途中で目覚めやすくなり、起きた時にだるさを感じることも多いものです。

嫌なこと・不安なことが酒で解決されているわけではないので、またアルコールが欲しくなります。

どんどん依存していくのです。

アルコールで得られた安心はアルコールによってなくなるどころか、最終的にさらに不安を強めるわけです。

ちょっと違いますが、抗不安薬に長年依存している人にも似てますよね。

「アルコールで得られたものは、アルコールによって奪われる」
を忘れないようにしましょう。

お酒を飲むときは不眠のため、不安を忘れるためではなく、楽しいお酒をこころがけてください。

ちなみにアルコール依存の人は一滴でも飲んじゃだめですよ。

アルコールについての関連記事はこちら
・寝酒について
・冷静な判断をするには

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睡眠薬に頼りたくない人は何をすればよいか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

眠れなくなると、睡眠薬を飲む人が多いですよね。

睡眠をきちんととることによって、精神状態は安定していくものです。

しかし、いつまで飲めばよいか気になったことありませんか?

安定してきたから睡眠薬をやめたいなぁと思って、やめてみたら眠れず
「まだ眠れないのかぁ」
と思ってまた飲みだすといったパターンになっていません?

睡眠薬には耐性がありますから、だんだん効かなくなってくることもあります。
そうすると薬の量が増えていきます。

「いつ薬をやめられるんですか?」
と聞いても
「自然に眠れるようになるよ」
と医療機関から言われることも多いようです。

「薬飲んで眠れるんだったらそれでいいや」
という人もいるでしょうが、
「できれば薬に頼らず眠れるようになりたい」
という人もいるでしょう。

薬をやめたい人はどうすればいいか?

実は薬以外の確立された方法ってきちんとあるんです。

不眠の方にはきちんと伝えましょうというガイドラインがあるにもかかわらず、不眠への対処については医療機関でもほとんんど教えてくれません。

それってどうなのかなぁといつも思うのですが。

とりあえず薬に頼らない方法を選択したい人は不眠に対する認知行動療法が効果があることを知っておくと良いでしょう。

人によって効果に差はありますが、実行してもらえれば薬に劣らない効果が研究で示されています。
薬よりも再発率が低く、薬を飲んでいる人が睡眠薬をやめやすいという報告があります。

しかし、薬物療法と違い即効性はありません。

それがデメリットです。

少なくとも2ヶ月くらいは粘り強く色々やってもらいます。

デメリットはありますが、いつまでも薬に頼りたくないという人にとっては有力な選択肢になると思います。

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不潔強迫・洗浄強迫が良くならないならチェック

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫や洗浄強迫の人が、練習しても良くならない。

そんな時にチェック。

・汚いと思っているところを触るのは入浴・手洗いの前だけ
後で手や体を洗えるという保証がないとできない、というのはダメなんです。
十分に長い時間不安に直面することが必要です。

・手を洗う時間を短くしようとばかりしている
これは以前書いたようにうまくいきません。結局強迫行為をやっているわけですから。

・「これくらいは普通の人でも手を洗う」を基準にしている
これもうまくいきません。治療は「普通の人の基準」でやっているとうまくいきません。

・「これは触っても問題ないよね」と周囲に確認したり、自分で思い込もうとしている
結局「大丈夫」「きれい」ということに囚われているのでダメです。

・「これだけは汚い手で触りたくない」というものがある。
いわゆる「聖域」を作っているうちは良くなりません。

挙げたものは一部ですが、どうでしょうか。

結構やっている人もいるのではありませんか?

しかし、医者や臨床心理士から上記のことはやってよい(『それくらいは普通の人でも洗うからいいんじゃない』など)とアドバイスされることがあります。

この時はどうしたらよいか。

ケースバイケースですが多分行動療法の専門ではない治療者ではないかと思われます。

治療に満足しているならそのまま続けていても良いでしょう。

しかし再発を繰り返していたり、なかなかやってもうまくいかないことが続いていたり、「行動療法をやりたい」と思うなら行動療法を専門にやっている別の機関に移ることをおすすめします。

こっちの記事はもう読みました?
・強迫観念への対処
・強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い

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ダメなことばかりが見える時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

カウンセリングをしていて、多少変化したときに起こりやすいこと。

「全く良くなっていない」「自分は変わっていない」

と感じてしまうこと。

確かに、うまくいっていないところはある。

しかし、よくよく聞いていくと結構できていることもある。

出来ているところは
「大したことない」「普通のこと」
と過小評価し、
出来ていないことは過大評価してしまうわけです。

ですからもったいないんですよね。

せっかく自分で努力して、変わっていっているところもあるのに、それを無視してして、やる気も失せてくるのですから。

これは本人だけでなく、周囲も思いがち。

本人が頑張ってちょっと良くなったら、右肩上がりでよくなっていくことを期待してしまいます。

うまくいかないことがあると、少し良くなってきていたという実績がある分、期待とのギャップで落胆してしまうわけです。

「やっぱり治らないんじゃないか」
「努力が足りいんじゃないか」
という感じで。

治療は右肩上がりでいくことは多くありません。

良くなったり、悪くなったりがあります。

まぁ、わかっていても出来ないことを見てしまうのは仕方ないことなので、とりあえずは過大評価、過小評価していることを意識していくことから始めてみてはいかがでしょうか。

自分や他人を責めても良い方向にはいきません。

あせらず治療していきましょう。

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同じ病気の人と会いたいという要望について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

カウンセリングをしていて、患者さんからよくある要望があります。

「自分と同じような人とお話できませんか?」
というもの。

患者会や家族会みたいなもの、またはそこまで大きくなくてもお話したいなぁって思っている人が多いようです。

「みんなどうやっているんだろう」
「他の人はどう考えながらがんばっているのだろう」
「とりあえず話をきいていみたい」
と考えたことありませんか?

各地にそういうグループはありますが、ちゃんとしたところから怪しげなところまであります。

今のところうちのカウンセリング部門ではそういうのはやっていません。

しかし、結構要望が多いので最近何かいい案はないかなぁと考えています。

認知行動療法は不安なことに挑戦することが多いので、同じように頑張っている人とお話することで挑戦する勇気が出てくるかもしれませんしね。

疾患別認知行動療法を挑戦している人限定の会とか。

難しいかなぁ。

何かいい案はないものかなぁ・・・ちょうどピンとくるアイデアが思い浮かばない。

今すぐどうこうということはありませんが、より良い治療環境をみなさんに提供できるようになったらと考えています。

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どういう治療が選択肢としてあるか知りたかったら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前、胃腸炎になり近所の内科に行った時のこと。

診察では「とりあえず薬だしておきますね」といわれ、
普段気を付けることについて質問すると
「さいたま市のホームページにも書いているんでそれみてください」
と。

それくらい教えてくれたっていいじゃないか~!っと思ったのですが、具合が悪かったためそんなこと言う気力もでず。

その後調剤薬局にいってわかったのですが、お薬がなぜか5種類出ていました。

なぜ5種類も?全く説明がなかったじゃない?確か胃腸炎って水分とって3日くらい安静にしていればよかったのでは?と疑問が。

不信感が倍増です。

私が言うのもなんですが、医療機関って不親切なところもありますよね。

似たような経験はみなさんありませんか?

なぜこんなに薬が必要なのか、本当に必要なのか、いつまで飲めばよいのか見通しがわからない。

すごく不安になります。

一般的な成人で安静して3日くらいで治るなら、それはそれで薬は最小限にしてほしいなと。

もちろん本当に必要なら指示通りにしたいけれど。

本当なら疑わずに安心して治療受けたいですよね。

私なら「この先生に診てもらえば、大丈夫」って思いたい。

精神科の病院に通っている人ならなおさらかもしれませんね。

本当に薬は効くの?薬以外の方法はないの?いつまで治療続ければいいの?
と不安に感じた患者さんの声をよくききます。

基本はお医者さんとコミュニケーションをとるとよいと思いますが、病院って敷居も高いし、なかなかその場で聞けないし、どういう治療が良いのかお医者さんにかかる以外に相談したい、という方もいますよね。

そんな方はとりあえずカウンセリングにきて相談してから治療について検討するのも手です。

カウンセリングなら時間がとれますし、お医者さんの診察を受けたほうがよい状態なのか、薬以外の確立された治療法はあるのか、ちょっとした裏話?についてなどお話できます。

もちろん、医療機関にかかっていない人、うちのクリニックに通う予定がない人でもOKです。

治療を受けるなら安心して受けたい、って方のお役に立てればと思っています。

お気軽にご相談ください。

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思い込みが強い人?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

2つの問題がありますので考えてみてください。

Aさんは埼玉県在住。肌の色は白い。お酒が強くて、スノーボードが得意。
Aさんの出身は以下のどれが確率が高いでしょう?
①秋田県出身
②埼玉県出身
③鹿児島県出身

Bさんは世話好きで学生時代は友人の相談をよくきいていた。Bさんの職業で確率が高いのはどれ?
①臨床心理士
②医者
③事務

さて、どう考えましたか?

Aさんを秋田県出身
Bさんを臨床心理士
と考えた人いませんか?

そのように答えた人は要注意。

人をイメージで判断してしまう、または思い込みをしやすい傾向があるのかもしれません。

Aさんの場合、埼玉県に住んでいる人は秋田や鹿児島よりも、当然埼玉県出身が多いハズです。
ですから確率としては埼玉県人である可能性が高いわけです。
肌の色が白くて、酒が強く、ウィンタースポーツが得意という、イメージだけで決めつけているわけです。

Bさんの場合も職業としては医者や臨床心理士より事務をやっている人口の方が絶対的に多いため、確率としては事務の確率が高いわけです。

ピンとこない、という人は要注意ですよ~。

人間はものすごく主観的・直観的な生き物なわけです。

確率を無視して自分がもっているイメージで判断しやいもの。

考え方だっていろんな可能性があるのに、一つの考えに囚われやすいのです。

以前、人は客観的な数値よりも口コミを信じやすい、というものについて書きましたが、それと同じようなものです(下のリンクを参照に)。

「こんな人はこういう人」
と決めつけると、対人関係でもうまくいかないことがあるかもしれません。

気をつけましょうね。

思い込みやすい人はこちらの記事も参考に
体験者の声

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パニック発作が怖くて旅行にいけない人は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

写真 (3)

写真は鹿児島県の与論島です。

鹿児島県といってもかなり沖縄よりにある島。

のんびりできるところです。

結構前の事ですが私が与論島に行った時に、色々お世話になっています。

実はこの島で泳いでいたところ溺れてしまいました。

何とかライフセーバーの方に適切な処置をしてもらい、離島でありながら総合病院があるというラッキーなこともあり心肺停止状態から復活したという経験があります。

助かりました。

それまでの事故などで何度か生死をさまよった経験をしたせいか、それからなんとなく自分は生かされるような気がして。

自分も少しは人の役に立てるようにならないとなぁと思ったきっかけになった出来事でもあります。

さて、私は離島で病院があったことがラッキーでしたが、パニック障害なんかで病院がない場所に行くのが怖いという人はいませんか?

「病院のないところで発作が起こったらどうしよう」
という感じで。

不安になった時の薬は持っているけれどそれで治まらないことが不安なわけです。

そういう人は病院がやっていない日曜日や年末年始なんかを怖がりますよね。

「安全に過ごそう」として自宅から出ようとしなかったり、近くに病院がない場所にいかないようにすることがあります。

こうなると生活範囲が狭められ、発作におびえた生活となります。

薬があっても不安なわけですから、このままだと良くないですよね。

パニック発作が起こったら頓服を使用すれば良いと思って不安を避けてきたきた人は壁にぶち当たります。

薬を使用してもパニックへの不安は解消されておらず、むしろ薬や病院に依存しないとダメな生活なってしまいます。

治そうとしているのに本末転倒ですよね。

こういう場合は薬だけでなく
・不安なことに挑戦していくこと
・発作が起こっても薬以外で対処できるようになること

が必要となります。

薬以外の対処としては、よく呼吸法が挙げられていますが、それだけでは不十分なことが多いと思います。

別の方法(発作に慣れていく方法など)があります。

通常の医師の診察では教えられることはないと思います。

対処方法を練習する時は認知行動療法の専門家のもとでやるようにしましょう。

パニックが怖くて離島に行きたくてもいけないという人はこっちの記事も読んでみました?
・パニック障害でなかなかよくなっていない人が振り返ると良い点
・パニック障害で知っておきたいこと
・パニック障害のカウンセリングはどんなことをするのか?

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人前での自己紹介―苦手な人がやってはいけないこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今日から4月。

新しい環境に行く人もいますよね。

こういう時期になると自己紹介など人前で話す機会が増えます。

人前で話すことが苦手な方は嫌な時期かもしれません。

自分の番が近づいてくるとドキドキしてきて「何を話すか」に注意が向いてしまい他の人の話は上の空に。

話すことが苦手な人は同じようなパターンをやっていつまでも克服できないことが多いもの。

そんな人がやっている、苦手意識をさらに悪化させる一つとして
・あらかじめ何を話すか正確に最初から最後まで暗記している
というもの。

緊張してうまく話せないから、変なこと言ったら嫌だからといって準備をしすぎるってやつです。

自己紹介だけでなく、プレゼンテーション、会議、感想を述べ合う時などでもやっている人いません?

確かにある程度準備は必要なこともあります。

しかし、過度に準備をしすぎると頭の中ばかりに意識が向いてしまい、さらにうまくいかなくなります。

自分の順が回ってくるときに緊張しすぎている人がよくやっています。

実際に話した時に棒読みにもなって印象がよくありませんし、「きちんと話さなくては」という考えが強くなり悪循環になるのです。

少しでも予定通りにいかないとあせってしまいますし。

緊張をなんとかしよう、良く見せようと思ってやっていることが、緊張を増やし、印象も悪くしてしまうのです。

このため過度に話すことについての準備をしている人は、いつまでたっても人前で話すことに苦手意識をのこしてしまいます。

準備は大切ですがホドホドに。

人前で話すときに緊張する人はこちらの記事も参考にしてください
大勢の前で話す時はどこを見たらよいのか?
対人恐怖を何度も克服しようとしてうまくいかない時
話しているときどう思われるか気になったら何をすればよいか?

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