パニックになって外出を控えてはマズイ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の人はパニックを恐れるあまり、外出を控えることが多くなりがちです。

外出を控える→もっとパニックを恐れるようになる、ということだけでなく

外出を控える→嫌なことばかり考えうつっぽくなる、となりがちです。

そうすると不安がもっと強くなって、うつっぽくなって・・・という負のスパイラルにはいっていきます。

ですから外出したり適度な運動をしたりすることが必要となります。

しかし、そもそもパニックになると外出や運動が怖いので大変なのですが。

克服するためには多少だるくても動くことなど生活の仕方を見直すことが必要なことがあります。

どちらにしろ不安場面に「え~い」と挑戦していかないといけないんですどね。

嫌な場面を避けていて突然「治った!」ということは基本的にありません。

治ったかどうかは嫌な場面に行ってみなきゃわかりませんから。

引きこもりがちの人はできるだけ外に出るように心がけましょう!

パニックの人が注意したい日常生活についての記事はこちら
パニック障害の人はコーヒーを飲んではダメ?
乗り物が苦手な人がやってはいけないこと
パニック障害でよくなっていない人が振り返ると良い点

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他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


サプリメントで緊張はなくならない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ちょっと前の新聞で
「これを飲んだだけで緊張しなくなった」
というサプリメント?っぽい広告がありました。

体験者の声として
「今まで大勢の前で話す時に緊張していたのですが、これを飲んだら緊張しなくなりました!」
と。

新聞に広告を大きく出せるくらいだから、結構買っている人がいるのでしょう。

しかし!多分・・・いえ確実だと思うのですがそんなサプリメントに科学的根拠はないと思います。

「いやいや。広告に医者が推薦のコメントしてたよ」
というかもしれません。

ある医者が推薦している=科学的根拠があるサプリメント、というのは間違いです。

そこはビジネスですから。

実際のところはその他のほとんどの医師がすすめていないことが多いでしょう。

そもそもそんな魔法のサプリメントがあったら、もっと医療業界でも話題になっているはずです。

口コミで「良くなりました」と体験者の声はいろんな事件を見ての通りあてになりません。

「体験者の声」を書くのはモノを売る時の基本的戦略です。

広告などのお仕事についたことのある人なら誰でも知っています。

人は自分と似たような人の口コミを信じやすい、という心理特性の応用ですからね。

ただし、本当に効くことはないか?というとそうとは限りません。

サプリメントの効果がなくても「このサプリメントを飲んだから安心」となり、緊張が和らぐことがある可能性はあります。

いわゆる「気の持ちよう」ってやつです。

せっかく飲むなら「これは効く薬なんだ!」という強い思い込みがあると、ある意味ハッピーになれるのかもしれません。

もちろん私はそのようなサプリメントはおすすめしませんが。

飲むだけで緊張しなくなるなんて魔法のサプリメントがあるわけがない。

緊張で困っているなら地道に練習していく方法はありますので、そちらを選択しましょう。

サプリメントや健康食品を選択する時は気をつけましょう。

「実は科学的根拠に乏しい治療法」についてはこちらの記事も参考にしてください
コラーゲンンはとっては肌はキレイになりません
サブリミナル効果で考えや行動が変わる?
脳トレで脳は鍛えられる?
自分と似た人が言っていることは正しい?
人は客観的なことより口コミを信じやすい

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あなたの病気に必要な治療法は?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私がブログに「薬だけではだめかも」なんて書いていると、どうも鈴木はアンチ薬物療法じゃないかと思われがちになります。

もちろん、そんなことはないですよ。

薬が必要な人もたくさんいますよ。

必要な人は使用してもらえればよいわけです。

多くの方が望んでいるのは、
「薬か薬以外」
ではなく
「良くなる方法」
だと思います。

良くなるなら何でもよい、という人も多いですよね。

しかし、日本ではどうしてもお薬だけの治療になりがち。

薬だけではなかなか良くならない方もいるのは事実です。

病気にもよりますが、薬とカウンセリングを併用したり薬なしでも良くなっていくこともあります。

例えば、うつ病は薬物療法をやった方が治る確率は高くなります。
しかし、研究なんかでわかっているのは、薬が効かない人もいるし、自然に治っていく人もいるし、効果のない偽の薬でも良くなっていくこともあるということがわかっています。
また認知行動療法でも効果が出ています。

強迫性障害では、薬物療法よりも行動療法の方がアドバンテージがあるということ。

摂食障害ではこれといって科学的根拠のある有効な薬物療法がないこと。

パニックや社交不安なんかも薬以外の方法(認知行動療法など)で良くなっていく可能性があることが研究で示されていること。

この事実を一般の人が知る機会があるかというとそうではないでしょう。

普通は医療機関でも教えてくれません。

薬を使用していたとしても薬以外の選択肢を探している人は多いと思います。

怪しげなサプリメント、整体、マッサージ、占い、自己啓発にはまってしまう人もいるようです。

効果が認められていない「治療法」がたくさんあります。

薬以外の方法だからといって、根拠のない治療を選択する必要はないかと。

できれば科学的根拠のある選択肢がいいですよね。

どれが科学的根拠があるかどうかはわからないものです。

有効な選択肢を得られないままになっている人が大多数でしょう。

薬の治療についてはすでに色んなところで紹介されていますので、このブログでは薬以外の有効な選択肢を紹介していきたいと思っています。

どんな治療を受ければ良くなるのか、探している人は参考にしてみてください。

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治療は最後までやらないと・・・

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニックとか強迫性障害とか対人恐怖的な不安で悩んでいる人が認知行動療法を受けて練習してもらうと、良くなっていく実感をしてもらえると思います。

人にもよりますがきつくてもきちんとやってもらえれば、数週間でかなり不安から自由になります。

出来なかったことが出来るようになり、楽になってくるでしょう。

ただ・・・ここで一つ落とし穴があります。

以前より良くなったからといって
「これくらい良くなったから、これ以上不安なこと練習してくていいや」
と思うこと。

例えば、パニックの人が普通の電車は乗れるようになったけど快速は怖いまま。
「普通電車に乗れればいいや」と思って快速の電車に乗らないでおくと再発しやすいのです。

不潔強迫の人であれば、リビングは外出先から帰ってきた服でも大丈夫になったけれど、寝室はダメなままとか。
この状態は治っていませんし、治療をやめると再発しやすいでしょう。

不安で苦手なところを残しておくと再発しやすいですし、今まで克服したと思っていたこともまた不安になってきます。

ですから不安なところは最後までやりきらなくてはいけません。

不安なことから逃げても、後で困るだけ。

ちゃんと良くなるまで練習していきましょうね。

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夏だからといって食事制限してはいけません。

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

少しずつ暑くなってきましたね。

薄着になる機会が増えます。

薄着になると、ボディラインが気になりダイエットをしようとする人もいますよね。

ダイエットというとすぐに食事制限に陥りがち。

食事制限で一時的に痩せてもリバウンドの可能性が高いのです。

ある調査では〇〇ダイエットという名のつくものは5年以内に9割はリバウンドするという結果になりました。

これだけ毎年のようにダイエット法が出ているわけですからね。

普通のダイエットは意味がありません。
それどころか過食症など摂食障害のきっかけになります。

過食の要因の一つは食事制限をしていることです。

過食の時に食べているものっていつも我慢している食べ物だったりしていませんか?
我慢しているうちはずっと食べ物に囚われてしまいます。

ちなみに過食して吐いている人がいますが、吐いても結構な割合のカロリーがすでに吸収されています。

吐いたから帳消し、とはならないのです。

下剤の飲んで痩せたように感じている人もいますが、あれば水分が抜けて体重が落ちるだけで脂肪が減っているわけではありません。

痩せるどころかむくみやすくなり、太ったと感じる→下剤の使用→むくみ太ったと感じるの悪循環になります。

過食をやめるためには、食事制限をやめなければいけません。

過食のある人、これからダイエットをしようとしている人は気をつけましょう。

これからダイエットをしようとしている人はこちらの記事も参考にしてください
やってはいけないダイエット

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誘惑に負けないためには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

誘惑に負ける、ってありますよね。

勉強しようと思ったけど、ついついテレビ見てしまう。

お菓子を食べ過ぎないようにしよう、と思っても食べてしまう。

誘惑に勝つことは結構大変なんです。

どうしても短期的な快楽に逃げ込みたくなりますからね。

簡単に誘惑に勝てる方法はありませんが、少しでも誘惑に乗らない確率を高めることはできるかもしれません。

一つの方法として選択肢を狭める、といいかもしれません。

勉強するVSテレビを見る、となると2つの選択肢があるわけです。

選択肢があるから、誘惑に負けてしまうわけです。

こういう時は選択肢がない環境に作ることが大事です。

例えば、テレビのない環境(図書館に行くとか)で勉強する。

お菓子のない環境(食べ物を置かない)にする。

まぁ、当たり前のことですが実践していない人が多いのでは。

どうも意志というものに頼ってしまって、環境づくりを軽視してしまいがちなんです。

目の前に「エサ」があるところで我慢をするというのは大変。

「食べてはいけない」「食べたい」という選択肢があるから葛藤する。

そうすると誘惑の方が勝ちやすくなります。

意志って強く保てないもの。

ですから誘惑と勝負をしない方が良いのです。

勝負は放棄して、誘惑のない状況を作り出しましょう。

ですから誘惑に負けやすい人は
「誘惑に負けず意志を強くもとう!」
と思う前に、選択肢を減らして「やる以外の選択肢はない」という環境を作ってみるようにしてみてください。

やりたくなくても、やらなきゃいけないことがあるって人はこちらの記事も参考に
冷静な判断をするには
嫌だなぁと思うことをやるには

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強迫性障害の家族への間違ったアドバイス

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害は家族を巻き込むことが多々あります。

家族に確認を手伝ってもらったり、家族にも手洗いを強要したりするなど。

これに家族が本人の言うことを聞いてしまうと症状が悪化していきます。

そして家族の巻き込みもさらに強くなります。

これをできるだけ早い時点で食い止めなければなりません。

しかし、医療機関でも
「家族は本人の言うことをきいてあげて、安心させてください」
というアドバイスをされることが多々あります。

もちろんこのアドバイスは間違いです。

そのアドバイスで良くなるなら良いのですがどうでしょうか?

まず治っていないことがほとんどでは?

症状は悪化し、家族への巻き込みがひどくなっていきます。

残念ながら医療機関でも間違った方法を指導されていることがあるようです。

結果として何年も薬を飲み続け、それほど症状が改善されていないのではありませんか?

「強迫は良くならないから、付き合っていきなさい」
という絶望的なことを言われることもあるようです。

もちろん、これは間違いです。

強迫は治療すれば良くなっていく可能性が高い代表格。

簡単ではありませんが、行動療法で良くなっていくという科学的根拠があります。

日本での医療は薬物療法が主なので、行動療法はすすめられることは少なく、自分から希望して行動療法ができる医師や臨床心理士を探さなくてはいけません。

これを知らない人が結構多いと思います。

正しい知識を得るためには、どこの医療機関にいってもよいということはありません。

強迫性障害をきちんと見てくれる専門家のもとにいかないとなかなか良くならない結果となります。

相談機関は慎重に選びましょう。

強迫性障害の人はこちらの記事も参考にしてくださいね
・長い間強迫性障害でも良くなります
・不潔強迫・洗浄強迫が良くならないならチェック
・強迫性障害の家族が注意したい対応

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家族があたたかく見守るのは結構難しい

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつ病を患っている人の家族の対応として、よくいわれているのが「あたたかい無関心」というもの。

簡単言うと励ましたりしないであたたく見守っている姿勢が大事ということ。

これはうつ病に限らず心の病気の家族に共通するものでもあります。

教科書的にはあたたかい無関心でいきましょう!ってなっていますが、これって結構難しい。

一般的に言われるように、薬飲んで休んでいて良くなっていれば、こじれません。

しかし、なかなか良くならない場合が問題。

なかなか良くならない病気の本人をみると、
「やる気ないの?」
と口出ししたくなってしまう。

また、最近の「うつ」は昔から言われてきた
「自分が悪い」という人より
「家族が理解してくれないから良くならない。うつの人を励ますなんてわかっていない。家族が自分の対応を学ぶべきだ」
という、家族を責めるような「うつ」の方も多くなってきています。
このようなタイプの場合、薬と休養ではうまくいかないことが多いでしょう。
むしろ悪くなったりすることも。

イライラしてくるし、だんだん家族がうつっぽくなることが多々あります。

「うつ」の家族の対応といっても、現在の「うつ」はある意味多様化してしまっていたり、実は双極性障害でうつ病ではなかったなどあるので、教科書的な対応ではうまくいかないことも多いのです。

あたたかく見守っているだけでは、何も進まないことだってあります。

このあたりは専門家と相談しながらすすめないといけないことでもありますけど。

どちらにしろ、家族もストレス管理をしないといけません。

余裕がないとあたたかく見守ることなんてできません。

まずは家族が自分の時間を持つことが大事です。

気分転換の時間を作るのです。

気分転換に罪悪感を抱く家族の方もいますが、心の余裕がないとうまい対応なんてできないのです。

人と話したり、趣味をしたりするなどストレス発散するとよいと思います。

自分の健康を保つことが、病気の本人の助けになります。

ご家族もあせらず体調管理をしていきましょう。

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投票率を上げる心理学

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

先日、さいたま市長選挙がありました。

投票率が30%台と少し低いようでした。

こういうことがあるとどうやったら投票率を上げることができるのか、と話題にあがります。

これで
「みんな選挙にいかないなんてダメだ。市民意識が弱い」
と、市民を責めてはいけません。

「みんな選挙に行っていない」
とわかると
「みんないっていないんだからいかなくていいんだ」
と考えやすい心理的な傾向があり、もっと投票にいかなくなります

心理学の実験では
「あなたは投票を通じて政治に参加する、平均より意識の高い市民ですよ」
とレッテルをはってあげると、実際に投票に行く確率が高くなるという研究結果がありました。

これはラベリング・テクニックといって、「あなたは〇〇な人なんですよ」というと、その通りになる傾向があるというやつです。

この原理を応用すれば、さいたま市の投票率を上げたいと思ったら
「さいたま市民は市民意識が高いから、みんな選挙にいってるんですよ~」
と宣伝すれば投票率が上がるということになります。

これを日常生活に応用するとすれば、家事を手伝ってくれない夫や子どもに
「あまり家事を手伝ってくれない人だよね。言わなきゃやってくれないの?」
というより
「何も言わなくても家事をよく手伝おうと努力してくれているよね」

あと、心の病気を治そうとしている家族に
「全く努力してないよね」
というより、
「少しでも良くなろうとして動き出そうとしてるんだよね」
と「繰り返し」やっていると、少しずつ変わってくる・・・かもしれせん。

どちらにしろ、相手を責めるよりはいい結果になるんじゃないかなぁと思います。

言葉は伝わっていくものですからね。

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5月病対策は薬以外も考えて

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

5月病やらなんやらと言われている季節です。

新しい環境に馴染むことが難しくなって、悩んでいる人もいるでしょう。

最近では「すぐに精神科・心療内科へ」という、早めに受診しましょうという風潮もあり、病院を受診し薬を使用する人も増えているようです。

早めに「うつ」を発見し、重篤な状態になる前に「治療」しましょう、というもの。

これはこれで良いとは思いますが、肝心なところを忘れないようにした方がよいでしょう。

以前にも書きましたが、お薬が・・・

嫌だった仕事をやる気にさせてくれるわけではありません。

悪かった人間関係を改善してくれるわけではありません。

さみしさを感じていた生活から脱出させてくれるわけではありません。

生活の空しさを充実したものに変えてくれるわけでありません。

理想の生活と現実の生活とのギャップを埋め合わせしてくれるわけではありません。

人生に関する悩みの多くは自分で解決の糸口を探っていけなくてはいけないです。

薬は体調を整えるなど解決を考えられる土台を作るような役割をしているようなものです。

何度でもポジティブにしれくれるなど、人生の悩みそのものを解決してくれるわけではありません。

うまく新しい環境に適応できていないのならば、何をどうしていけばよいか、落ち着いて整理していくことが必要です。

そこはカウンセリングでお手伝いできるところかもしれません。

時には不安なことに直面し、切り抜けていかなければいけないこともあるでしょう。

お薬に頼るべきところ、自分で問題に直面して解決していかなければいけないことをきちんと把握していきましょう。

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