他の人はどうやって不安に挑戦したか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不安への対処は、不安に挑戦することで克服できます。

しかし、不安なことに挑戦することは怖いもの。

「挑戦できないから困っているんじゃないか!」とお叱りをうけそうです。

よく「他の人(同じ症状で克服した人など)はどうやって不安に挑戦できたのですか?」と聞かれます。

ご本人に聞かなければわからないことでしょうけれど
「このままじゃ嫌だと思った」
「家族のため」
「将来のため」
など、「理由」を挙げればいろいろ出てくるでしょう。

しかし、挑戦する理由はあっても不安はなくなりません。

「わかっちゃいるけれど・・・不安」となりやすい。

最後はやっぱり勇気を振り絞って不安に挑戦するものです。

そこに「秘訣」なんてものはないような気がします。

バンジージャンプを飛ぶことが怖い人が思い切ってバンジージャンプをしたとして、
「飛べた秘訣を教えてください」
といっても、
「え~い!ってやってみた」ということになるような気がします。

不安への挑戦で立ち止まっている人は、私のいつもの言動パターンになっちゃいますが
「やってから考えましょうよ」
「不安なことはあとから考えましょうよ」
ということが大事ということかなと。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


「変だと思われている」と感じたら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私は人ごみが苦手です。

人の目が気になるとか、パニックがあるとかそういうことではなく。

普通に嫌です。

どうして嫌かといわれてもなんとなくとしか言えませんが・・・みんなそんなもんではなのかなぁって思っています。

嫌いなものは、慣れても好きには慣れないものですね。

さて、人ごみが苦手な人の中には周囲が・・・
・自分の服装が変だと思っている
・自分の表情が変だと思っている
・自分の動作が不自然だと思っている(緊張しているなど)

と、周囲が自分について「変だと思っている」と考えてしまい人ごみが苦手と悩んでいる人がいます。

そうすると人がいる場所を避けるようになり、最悪引きこもりになる人もいます。

こんな時周囲から「誰もそんな風に思ってないって」と言われも良い方向にはいかないもの。

ほとんど場合人が見ているという明確な根拠はなくてもそのように考えてしまうのです。

克服するためには、考えをなんとかするだけでなく「仮に本当に変な表情をしていたとしても人はこちらをみているのか」など、不安だなと感じることを実験することで変わっていきやすくなります。

時間をかけて自力で何とかする人もいますが、こういう人は治療の対象となりますので、医療機関かカウンセリングなどを受けにいくことをおすすめします。

「性格だから」と片づけると日常生活が不便になりますので、変えていきましょう。

「変な人」と思われることが不安でたまらない人はこちらの記事も参考にしてください。
人から「変な人」と思われるのが怖い
対人恐怖を何度も克服しようとしてもうまくいかない時
人が怖いと思う人は薬かカウンセリングか

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パニック障害から脱しましょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今日も暑かった・・・。

パニック障害でない私でもあの熱気で息苦しくなります。

パニック障害でなくても、人間は息苦しさを感じることはあります。

理由がなくても。

そこで健康な人は「なんか変だなぁ」で終わります。

パニック障害の人は
「あの時のパニックになるのでは?」
と不安になります。

そうすると体に注意が向いて、息苦しい自分や、ドキドキしている自分を認識。

落ち着かせようとすればするほど、症状は悪化していきます。

そこで頓服でなんとかしよう、と思っていると頓服が手放せなくなります。

薬をもっていないとわかるだけで、それこそパニックになりかねません。

精神的にも身体的にも依存が生じます。

結局何年も薬を飲んでいるけれど不安は克服できない、となっていませんか?

そのような状態から脱するためには、自分で克服できるようにならなくてはいけません。

克服するために認知行動療法がありますので、何とかしたい方は認知行動療法の専門家に相談してみてくださいね。

パニック障害の人でこの夏外出できるようになりたい!という人はこちらの記事も参考にしてください
パニックになって外出を控えてはマズイ
乗り物が苦手な人がやってはいけないこと
パニック発作が怖くて旅行にいけない人は

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心配で眠れない場合の対処

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

世の中3連休でしたね。

土曜日にあまり休むことがない私は2連休でも連休があるとちょっとうれしい。

患者さんには禁止している夜更かしをついついしてしまいます。

今日、親戚のところに行った時に一つ質問されました。

「連休の後仕事に行きたくないとか、明日やらなきゃいけないことが心配になり眠れない時どうすればよいか?」

似た経験の人は多いと思うので簡単な対処を書いてみようかと。

まず大切なことは
・寝床で明日やることを検討しないこと

寝床=考える場所、にしてしまうと不眠のもとになります。

どうしても考えたいときは、夕方までに検討事項を済ましてどうするかを紙にでも書いておき、思い出しても取り組まないようにしましょう。

何度も思い出されますが、何度も取り組まないようにします。

場合によってはリラクゼーションを組み合わせてもいいでしょう。

では、仕事が嫌いでつらい人はどうしたらよいか?

仕事がなぜ嫌いかにもよりますが「仕事内容が合わない」「人間関係が・・・」という場合、いくら精神科で薬をもらって飲んでもやる気は出ません。

効いたと思っていても、根本的には何も変わっていないハズです。

仕事に対する考え方を変えていったり環境調整など地道な努力が必要になるでしょう。

そうすることで連休後の仕事のやる気のなさはなくなりませんが、不快な時間は幾分減らすことはできるかもしれません。

まぁ、全般的に言えることは不安への対処と同様で
「明日のことは明日考える」
です。

心配事を5分悩んで結論が出ない時は、そのまま考えても解決することはあまりありません。

心配事を解消しようとする解決努力が不安を強くさせます。

解決努力をしないことが、不快さはあるものの心配事を最小限に抑える結果となるのです。

結論:
心配事が浮かんで来たら
「明日にしよう」
にしてみては?

「もっと良い方法ないの?」って声が聞こえてきそうですが・・・良い方法は明日考えましょうよ。

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ヘルシーな食べ物は太るもと?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

最近「カロリーが低く、ヘルシーで安心」なんていうメニューがもてはやされていますね。

こういうものを見ると、ひねくれ者の私はちょっと注意したくなります。

ヘルシーなものは、本当にヘルシーなの?って考えたことあります?

これまでの心理学の研究によると・・・

・メニューにヘルシーなメニューがあると、カロリーの高いメニューを選択しやすい傾向があることがわかりました。
ヘルシーなメニューがない場合よりも。
例:肉ばかりにメニューに、サラダものせる

・ヘルシーなものをメインディッシュに選んだ場合は、太りやすいデザートを選択しやすくなります。

・チーズバーガー単品より、チーズバーガー+サラダも一緒に選択するとカロリーが減ると考えている人が多い。(野菜はカロリーを帳消しにしてくれる)

という結果が出ています。

これらの行動の理由は、良いといわれている行動(野菜など健康といわれている食品)があるだけで満足してしまい、満たされていない欲求を満たそうという行動(肉や炭水化物、甘いもの食べたい!)に走りがちになるから、といわれています。

「ヘルシーにがんばっているから、ご褒美をあげよう」
と、思っている人に多いようです。

ヘルシーなものばかりに囚われると反動でそうでないものが食べたくなりますよ~、と思ってください。

人間がまんしすぎるとダメなんです。

必ず反動がきます。

そうならないためには・・・

普段からきちんと、肉、炭水化物、甘いものをとりましょう!

太る食べ物はありません。

食べすぎるから太るのです。

特に過食がある人は注意です。

ヘルシーメニューにばかり目がいかないように気をつけてくださいね。

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強迫性障害の種類について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人からよくある質問で
「自分の症状は珍しいのではありませんか?」
というもの。

珍しいから治りにくい→落ち込む、といったパターンになるようです。

確認や不潔強迫以外だとそう考えてしまうみたいですね。

ネットや書籍でも確認強迫や不潔強迫を例にすることが多いのでそう思うのは仕方ありません。

実際のところ
「これは珍しい・・・」
って感じの人はあまりいないのです。

よくある質問ですから当然珍しくありませんね。

・ものを溜め込む人
・ゆっくり行動する人
・疫病が怖い人
・100点の行動じゃないと不安な人
・「死ぬ」のような不安ではなく、「なんとなくすっきりしないから」繰り返し行為をする人
・不潔なものではなく、特定の人や物にさわると手を洗ったり避けたりする人
・不道徳なことを考えてしまうのが怖い人

などなどこの他にも強迫の種類はたくさんあります。

強迫観念がわかりにくかったり、強迫行為を頭の中でやっているため目に見えないこともあります。

一般の人は目にする機会が少ないですよね。

ただ不安の対象は作ればいくらでも作ることができるので、そういう意味では珍しいことはあるのかもしれません。

その場合でも何か治療として難しいわけではないので問題ありません(簡単に治るということではなく)。

「自分の症状は特別で治りにくい」とは思わず、まずは相談してみてください。

強迫性障害かな・・・と思ったらこちらの記事も参考にしてください
強迫性障害の家族への間違ったアドバイス
長い間強迫性障害でも良くなります
強迫観念への対応方法
強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い
これから強迫性障害の治療を受けようとする人は

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ただ話を聞いてほしいだけなのに

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私のカウンセリングは女性の方が8割前後なのですが
よく「夫(彼氏)にはあまり相談できない」
という話をききます。

普段のちょっとした会話からの積み重ねのようです。

要因の一つが
「ただ話を聞いてほしいだけなのに、アドバイスされる」
というもの。

例えば帰宅後
「今日はこんなことあった、あんなことあった」
と、女性側はたわいもない話をしているのに、イチイチ余計なコメントしてしまう男性は多いと思います。

それで女性側は嫌気がさしてくることが多いのです。

ただしこの「話をただ聴く」という行為。

意外に難しい。

「この人の意見は絶対間違っているなぁ」
「絶対こうした方がいいのになぁ」
と思った時にただ
「そうだね」
と全面的に受け入れて話を聞けます?

女性同士の場合でも何気ない話をしている時はいいのですが、悩み事相談になるとただ話を聞いてくれる人って途端に少なくなるのではありませんか?

ですからこれは男女問わずよくある問題です。

それでもちょっとした話くらいパートナーに話を聞いてほしいなぁって人もいますよね。

そういう人がまず心がけてほしいのは、話を聞いてもらうのタイミングを気をつけてください。

・相手が仕事で疲れている時
・イライラしていそうな時
・余裕がなさそうな時

こんな時に話しても「あーそう」とそっけな態度をとられたり「うるさいなぁ。じゃぁなんていえば良いんだよ!」と言われかねません。

相手の余裕のあるタイミングを選んでお話してみてください。

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外見が良ければ選挙に当選する?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

選挙の公示がありましたね。

選挙ポスターがいたるところに貼ってあります。

ポスターってきちんと見たことあります?

なんとなく
「こんな感じの人かぁ」
程度しか感じていないのではありませんか?

しかし、政治家にとって写真って大事なのです。

外見が魅力的な候補者は票を集めやすいから。

もう何十年も前に心理学の調査や実験で確かめられています。

これは外見が良いと、頭も良いし、親切だし、誠実だしって勝手に他のところも良い!と錯覚してしまう傾向が人にはある、というものです。

ハロー効果って言います。

逆に嫌なところがあると他もダメと判断しやすい傾向も同じように言います(一つ嫌いところがあると全部イヤ!)。

「いや、自分は外見で決めて判断していないよ。きちんと中身を見たり聞いたりして判断してるよ」
と思ったあなた。

心理学の実験に参加してハロー効果の影響を確実に受けた人達は
「外見に影響は受けていない」
と判断しています。

つまり、無意識に錯覚を起しているので気付かないのです。

まぁ、当選している人たち全部が外見が魅力的か?っていうつっこみも出てきそうですが。

選挙はいろんな要因がからみますから、外見が良けりゃいいとはなりませんが、外見は重要な要素なので結構力をいれているハズです。

でも・・・無理に笑顔を作っている選挙ポスターをみると「気持ち悪い・・・」と思ってしまう私。

もうちょっと、自然な笑顔の方がいいと思うんですけど。

これも「ハロー効果」の影響を受けるかもしれないので、そこを頭にいれてきちんと中身を吟味しないといけませんね。

みなさんも選挙ポスターをみたらどんな印象をもったかを頭の中にいれておくと、あとで影響受けているかもしれない、って振り返られるかもしれませんよ。

「最初はいい人だったのに・・・」と他人によく感じてしまう人は、こちらの記事も参考にしてください
一目ぼれは危ないかも
ストイックなイメージの芸能人は浮気しない?

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7月病になったら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

7月にはいりましたね。

5月病ならぬ「6月病」「7月病」が現れる季節だそうです。

6月病、7月病とかいうのは、4月入社の社員が3ヶ月くらいの研修を経て配属されたら、現実は違った~!となり、不適応を起こしやすいというもの。

梅雨のじめじめが重なり憂鬱感が大になるようです。

こういう場合のうつって薬が効きにくいと言われています。

そりゃそうで嫌いな仕事を好きにさせる薬はありませんからね。

だから自分自身と向き合い、心の整理をして今後どうしていきたいのかを考えなくてはいけません。

こころあたりのある方は、一度考えてみてくださいね。

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不安に直面して悪化することはあるの?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害やパニック障害、社交不安障害などの不安を克服するためには、不安に直面する練習をしていかなくてはいけません。

そこでよくある質問なのですが

そんなことやって余計悪化しませんか?
といもの。

そりゃそう思うのも不安ですよね。

避けてきたことにあえて直面していくわけですから。

「それができたら苦労はない!」とつっこみたくもなるでしょう。

初めの頃不安が増えることはあるかもしれませんが、ちゃんとやれば最終的には悪化することは少ないと思います。

ちゃんとやればですけど・・・。

直面する勇気でないで途中でやめてしまったり、何か回避的なことをしながらやっていると
「やったのに不安なままだった。もっと不安になった」
となるかもしれません。

だから何をしたらよいか、何をしてはいけないのかをきちんと把握して練習していきましょう。

あと
不安に直面すると気がおかしくなるのでは?
という人もいますが、まずそんなことは絶対にありません。

「これ以上だとおかしくなるのでは」と不安に「考える」ことはあっても。

どんな小さなハードルでもきちんとやり通すことが大切です。

これは本人だけでなく、家族など周囲の人も不安になります。

「不安に挑戦なんかして、また本人が不安定になったらどうしよう」
という不安から周囲が練習に消極的になることがあります。

強迫性障害の家族が、禁止されているにもかかわらず「かわいそうだから」「泣き叫んでいるから」「しつこいから」と確認に応じてしまうとか。

周囲の対応も中途半端にやってしまうと余計確認を求める行動がエスカレートしたものになり悪化してしまうことがあります。

そういう意味では周囲もきちんとやり通す覚悟というか不安に直面することが必要です。

みんなで一緒にがんばりましょう。

練習するときは悪化させないためにも最後までやり通すようにしてください。

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