うつ病にカフェインが悪影響?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「カフェインってうつ病に悪いから取らない方が良いのですか?」

という質問を受けることが何度かありました。

うん?カフェインがうつ病を?と思って調べましたが・・・そんな科学的根拠はありません。

確かにネットなどでそんなことを書いているのものがありますね。

「セロトニンを増やす食べ物」などと紹介されているものがありますが、
以前にも書いたように
「うつにいい食べ物」
を食べてもうつ病が良くなるわけではありません。

心身の健康を考えるならバランスの良い食事をしましょう。

セロトニンを増やせばうつが必ずしも治るわけでもないので。

脳内物質の不足によりうつ病が起こる、というのはあくまでも「仮説」です。

脳内物質を増やせばよいだけの話なら、薬をのんで治っている人がもっといるはずですから。

またうつに悪い食べ物というものもありません。

だから基本的にカフェインを避ける必要はありません。

カフェイン好きな人なら摂取できないストレスにさらされるのでは?

もちろんカフェインのとりすぎは体に悪いので普通程度に注意しましょうね。

うつ病「治療」って怪しいものが多い、と思った人はこちらの記事も参考にしてください
・食べ物を変えるだけでうつ病は治るのか?
・こんな「うつ」は薬が効かない
・うつ病は偽の薬で治る?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


嫌なことを考えない方法?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

テレビを見ていたら色々とあれこれ考えて眠れない時の対処として
「あ~」
っと心の中で言い続ける、というものをとある医者が紹介していました。

人間は二つのことを考えることができないので、「あ~」と心の中で言い続けていると余計なことは考えずに済むとのこと。

そうしていくうちに落ち着いて眠れるそうだ。

なるほど。

とりあえず簡単にすぐに実行できるし、うまくいけば睡眠以外にも使えそうだなぁ。

そんなことを思いながら、とりあえず自分で実験。

以下が私の感想。

・「あ~」って言っていても、別なことは思い浮かぶ
特にイメージに関することなどは普通に浮かんでくる。
「あ~」で何も考えない状態にはなれない

・結構疲れる
心の中でも「あ~」って叫び続けたら結構疲れる

私の結論。

やっぱり「あ~」って言っていても考えちゃいます。

皆さんはどうでしょうか?

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感情に振り回されないようになるには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

感情的になってすぐに、わ~ってなってしまう人いますよね。

そんな人が感情と一歩距離をおいておけるようになる・・・かもしれないエクササイズ。

いつもでもできて簡単ですのでやってみてください。

自分の考えていることに
「考えている」「考えた」
と、つけるだけ。

「私はダメな人間」
と考えたら
「私はダメな人間、と考えた」

「私の人生は何もいいことがないだろう」
と考えたら
「私の人生は何もいいことがないだろう、と考えている」

「絶対こうするべきだ」
と考えたら
「絶対こうするべきだ、と考えている」

ちょっと距離をとった感じになるのがわかりますか?

私=だめな人間
から
「ダメな人間」と私の頭が考えていることであって、事実ではないかもしれない、となるわけです。

感情的になっている時の「考え」って、冷静に観察されることに弱いのです。

なんとなくピンときた方はこのエクササイズは効果的かもしれません。

感情に振り回されやすい人は、自分の気持ちを客観的に観察するこのエクササイズを普段から練習してみましょう。

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加害強迫の治し方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の中でも結構多いのが加害恐怖。

道を歩いている時「誰かを突き飛ばしたのでは」
運転中「誰かを引いたのでは」
ということなんかが良くある例です。

振り返ったり、後で不安になったところに戻ったりしてい確認を繰り返します。

このような人が不安になった時
「誰かにあたった感触はないよな。怪我させたらおおさわぎになっているはずだし。大丈夫に違いない」
なんて頭の中で対処していると、どんどん悪化します。

当然周囲に確認を求めて、周囲がその確認に応じると悪化を強めます。

このような例の加害恐怖の場合の治し方について。

1.不安場面を避けずにあえて不安を引き起こすようなことをする
例:人ごみの中を大振りに手を振って歩く
避けているとどんどん不安は強くなるので。

2.頭の中で安心することではなく、もっと最悪のことを思い浮かべる
例:「もう誰かにぶつかって怪我をさせてしまった」と考える
頭の中で「大丈夫な理由」を探して安心させていると不安はもっと強くなり、症状を悪化させます。
だから逆のことを考えて強迫観念を受け入れていく訓練をします。

3.もちろん後で「一回」も確認しない
「一回だけ」をやってしまうと止まりません。
周囲も本人に「一回だけ」と確認を懇願されても応じてはいけません。

細かいことはほかにもありますが、大まかに言えばこんな流れです。

加害恐怖で悩んでいる方は参考にしてみてください。

加害強迫の方はこちらの記事もご参考に
・確認強迫と車の運転
・強迫観念への対応方法

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手抜きをしてしまう心理

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

週末になると小中学校で運動会をやっているところがありますね。

運動会シーズンのようです。

私の出身の青森の地元では、運動会は5~6月でした。(青森でも地域にもよるのかもしれませんが)。

10月はちょっと肌寒いということでしょうか。

以前はこの時期に運動会というのに違和感がありましたが、だんだん馴染んできました。

さて、運動会の代表的な競技と言えば綱引き。

「みんなで力を合わせてがんばろう!」
の代表的競技。

しかし、ここで人間のダーク?な部分が出てきやすいことがわかっています。

心理学の実験では・・・

「綱を引く人が多ければ多いほど、一人当たりの力が弱くなる」

という結果が出ています。

つまり、一人だと一生懸命やるのに、誰かと一緒にやろうとすると手抜きをしてしまうわけです。

実験では
・人数が多くなればなるほど、一人当たりの力の強さは弱くなる
・女性よりも男性の方がその傾向が強い
という結果でした。

これは「社会的手抜き」と言われています。

綱引きに限らず「みんなで何かをしよう」とすると、ついつい甘えが出てしまうのかもしれません。

こんなことを知ってしまうと綱引きを見る時に
「この人たちは、手抜きをしているんだ」
となってしまいそうなので、あまり考えないようにしましょう・・・。

十分な力を発揮したいと思った人はこちらの記事も参考にしてください
・冷静な判断をするには
・どのくらいの不安が最適?

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悩み続けるのを止めるためには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

どんな時に嫌なコトや不安なことをグルグルと考えていますか?

うつでも不安でも過食でも、どんな時に不快・不安なことを考えやすいかというと・・・

暇な時・時間がある時

です。

何かをやっていて集中している時は良いのですが、
・一息ついたとき
・日中やることがない時
・夜間
・お風呂に入っている時

など、結構嫌なことを考えやすいのです。

「思い出さないようにしよう」
と思うともっと思い出す習性が人間にはあります。

一日中自宅にいる人は嫌なことを考えやすくなります。

ケースバイケースですが、こういう時は暇な時間を作りすぎないこと、今やっているコトに注意を向けるということが有効です。

どんな活動をしたらよいかというと、基本的には別になんでもいいのです。

趣味とかそういうのではなくても、ちょっとこういうことやっているとマシかなぁ、くらいのことでも。

また
自分がどんなことをしていたらもっと充実した生活ができるか、
不安に囚われていなかったらどんな活動がしたいか、
という質問を自分に投げかけてみてもいいかもしれません。

ついつい時間がある時に考えてしまう人はこちらの記事も参考にしてください
・いつまでも悩みっぱなしの人の特徴
・心の病気は休んでも良くならないことも多い
・心配で眠れない場合の対処

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大食いしても太らないワケ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

テレビで大食い選手権なんてやっています。

芸能ネタのようになっていますが、何人かの出場した人が過食症であることを告白していますね。

食べた後に吐いていたと。

テレビに出ている人みんながそうかどうかはわかりませんが、やはりあれだけ食べることができるのには理由があるわけですよ。

過食の主な原因は普段食べるものを制限していることです。

食事制限をしていると、逆に食事のことばかり考えるようになります。

生活は何をどう食べればよいのか、「食べたい」という衝動、に支配されていきます。

だから食事制限をしている職業の人は過食症になりやすいことが昔から指摘されてきました。

ボクサー
フィギアスケート選手
柔道選手
マラソン選手
モデル
芸能人
・・・などが代表的です。

ストイックに食事制限をするということはかなりのリスクがあると思ってください。

テレビでモデルさんなんかをみてきれいだなーと思っていても、過食で苦しんでいる人もいるのです。

過食などで食事に支配されてくると、
栄養士、フードコーディネーター、料理人など食事に関連した職業に就きたいと思う人が出てくることも指摘されています。

摂食障害になってしまうプロセスの心理学実験をしたこちらの記事も参考にしてください。

過食症は食事制限をしていると良くなりません。

かといっていきなり食事制限を解くこともできないと思います。

少しずつ食べられるようにしていって、食事に支配されない生活を手にいれましょう。

過食症で困っている職業の方はこちらの記事も参考にしてください
・スポーツ選手と摂食障害
・過食症の治療はどんなことをするかについて
・体重計にのりすぎると

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高速道路や渋滞が苦手なパニックの人

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

今月は2回3連休がありましたね。

高速道路は大渋滞だったようです。

私は普通に渋滞は嫌いなのですが、よく渋滞情報に出てくる地名は「どんなとこだろう」って気になります。

小仏トンネル、矢板パーキングエリア・・・気になる。

まぁ、そんな私のどーでもいい興味はさておき、渋滞が苦手なパニック障害の人って多いですよね。

渋滞中、高速道路で
「パニックになったらどうしよう」
と不安になり、避けます。

トンネルもそうですよね。
トンネルがパニックになるきっかけとなり不安になり、長いトンネルを避けます。

そうしていると不安はどんどん強くなります。

「じゃぁ、ずっと高速道路とトンネルを避けた人生を送ればいいだけじゃないの?」
と思うかもしれません。

しかし、不安というものはいくらでも状況と結びつきます。

苦手な場面を避けているということは、パニックへの恐怖を克服できていないので、新たに苦手な状況広がっていくのです。

ずっとパニック発作への恐怖におびえた生活になりかねません。

だから高速道路、渋滞、トンネルが苦手な人は避け続けないで克服する練習をしていきましょう。

「パニックにならない」ではなく「パニックになっても対処できる」がポイントですよ。

乗り物に乗ってどこか旅行に本当は行きたいんだけどなぁ~って思っているパニックの人はこちらの記事も参考にしてください
パニックの時に気をそらしてもよくならないことも
埼玉でパニック障害の認知行動療法を実施
乗り物が苦手な人がやってはいけないこと

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長い間不安に悩まされている

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫、パニック、対人恐怖などの人はカウンセリングに来る時点で悩み始めてから、または治療を始めてからもう何年も経っている人が多いです。

若いころから不安で悩み、病院で薬を飲み始めたけれど、一進一退。

そのうち不安が強くなり生活範囲はせばまる。

薬は止めたいけれど、頓服を手放すこと自体が不安になり何年も経っている。

医療関係者からは「別に害はないからずっと通院して飲んでたら」と言われる。

カウンセリングに行けば過去をほじくりかえされるか、話を聞くだけ。

あんまり悩んでいる期間が長いと
「もう治らないからこうやって付き合っていくしかないか」
と考えている。

こうなっていませんか?

それで本当にいいのですか?

あきらめてはいけません。

長い間悩んでいるからといって治るのに何年もかかるとは限らないのです。

きちんと不安への対応方法を学び、練習をすることによって早期に改善していく可能性があります。

もちろん「練習すれば」ですけど。

勇気をだして、不安への対処を練習していきましょう!

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病気が治ったらやってみたいことをできるようになるには

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつや不安などで悩むとやりたいことができなくなることがあります。

電車にのってどこかへ行く
コンサートに行く
趣味を楽しむ
友人と遊ぶ
仕事をする
子育てをする
・・・などなど

良くなったらこれをやりたい!というものを持っていることは大事です。

治療へのモチベーションとなります。

もう一つ大切なことがあります。

多くの場合やりたいことは「完全に良くなってからやろう」ということではありません。

「不安をもちつつやりたいことをやる」ことが症状の改善につながっていきます。

例えばパニック障害で電車に乗れなくて旅行に行きたくても行けないって人。

「良くなったら電車に乗ろう」
だとダメなんです。

電車に乗ってみないと大丈夫かどうかなんてわからないのですから。

だから不安はあるけれどやりたいことをやってみることが必要なのです。

やりたいことが出来るようになることで「もっと良くなりたい」という治療へのモチベーションになりますよ。

「不安だけれどやってみるって怖いなぁ」って思った人はこちらの記事も参考にしてください
・心の病気は休んでも良くならないことが多い
・不安に直面して悪化することはあるの?

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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