「私のことなんてどーでもよいと思っているんでしょ」と考えた時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

想像してみてください。

あなたは熱を出してお部屋で寝込んでいます。
それを知っている家族が帰宅。
家族はあなたに特に声をかけず、テレビを見ながらお酒をいっぱいやっている。

あなたはどう思うでしょうか?

「私のことなんてどうでも良いって思っている」
「私に関心がない」
って思った人は注意が必要です。

熱を出して寝込んでいる家族があなたに声をかけずほっといている理由っていっぱいあるハズなんです。

「具合悪いから起こしちゃ悪いと思ってそっとしておいた」
ということだってありますよね。

家族なりにあなたのことを考えた行動なのかもしれません。

このようなコミュニケーションの「ズレ」はよくあります。

こんな時「フツウ、家族だったら声かけるとかするんじゃないの!」って「フツウ」という自分の基準を持ち出してしまうと「こっちだって気をつかったのになんだ!」とさらにズレが大きくなります。

心の病気で悩んでいる人だと
「こんなに悩んでいるのに一緒に病院を探してくれない」
「フツウ、本とか読んで気をつかってくれるんじゃないの?」
など、ありがちかもしれません。

実際にご家族に確認してみるとズレであることがわかることが多いです。
お互いに誤解をしたままっていうのは、もったいないですよね。

「相手はこんな風に思っている」という自分の予測からズレがはじまります。
相手が直接言っていないことは「思い込みかもしれない」と考えるようにしましょう。
思い込みから脱して良質のコミュニケーションをとると気持ちが楽になりやすいですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


「不吉なことが起こる」と不安な人へ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「4」、「9」の数字が苦手ではありませんか?
頭に思い浮かぶと、別の数字を思い浮かべて打ち消そうとしていません?

日本人なら気になる人も多いと思いますが、日常生活に支障をきたすところまでいくと強迫性障害の「縁起強迫」となります。
縁起強迫は「神様」から罰を受けるような感覚なので、恐怖感が強いと言われています。

良くある不吉だなぁと思うきっかけ
・4、9などの数字
・どちらの足から踏み出すか
・神社でお参りした時
・自分がなりたくない人を思い浮かべた時
・事故や事件などが思い浮かんだ時
・時計を見た時

不吉なことを思い浮かんだ時にやってしまう強迫行為
・その時の行動をやり直す
・打ち消す言葉を唱える
・「良い言葉」「良い数字」を思い浮かべる、見直す
・手を洗うなど
・特定の回数を実行する

いわば不吉な考えが「汚れ」みたいなもので、それを「きれいにする」ために強迫行為をしてしまうのです。

治療の方法は「不吉だなと思うことをあえて行い、強迫行為はしない」ことです。
例:
・4と9の数字を書き、生活のいたるところに張り付ける
・神社にいって思いたくないことを思い浮かべる
・苦手なタイミングで動き始める
・わざと苦手なニュースをみる

やっていくと少しずつ不安に慣れていきます。
自分が恐れていることにきちんと直面していくことがコツです。

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意志が弱いって思った時にはどうすれば強くなれるのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

失敗した時「自分を責めないで」という情緒的な言葉かけ。
実はものすごく合理的な言葉なんです。

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不安に対しての練習、勉強、運動。
やろうって目標を立ててもいろんな誘惑に負けて失敗してしまうこともあるもの。

こんな時に
「どうして自分はできないんだ」
「なんて意志が弱いんだ」
と自分に批判的になると、逆効果になるんです。

「どうせやっても無駄」
「もうどうにでもなっていいや」
って、投げやりやすいから。

他人の失敗に対しても同じなんです。
失敗した時に自分からも他人からも攻められたら、そりゃ「もう、どうにでもなれ」「どうせ自分は変わらないんだ」って気分になりますからね。

こんな時に有効な方法は「自分を慰めること」。
「失敗することもあるよね」
「完璧な人間はいないし」
「あまり自分を責めないようにしよう」
って感じ自分に言い聞かせたり、他人に言ったりするのです。

「そんな甘いことしたら反省しないでもっと失敗するのでは」と思いません?

ところが心理学の実験では自分を責めるよりも慰めた場合の方が、その後に目標に向けて動きやすい結果が出ています。

その理由は慰めた方が失敗を受け入れやすいからと言われています。
失敗を受け入れると、経験として活かそうって気にもなるし、他人のアドバイスも聞きやすくなるものです。
だから自分を責めることより、慰めた方が気分も良くなる上に改善もしていくので合理的ですよね。

自分に対しても他人に対しても失敗に寛容になることが、意志を強く持ち続ける(持ち続けてもらう)コツかもしれません。

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パニックになって気が狂ってしまうと思った時は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック発作ってほっといたらどうなると思います?

「死んでしまうのではないか」
「狂ってしまうのではないか」
「自分をコントロールできなくなるのではないか」

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こんな風に思いがちですが、まずこのようになることはありません。

パニック発作は不快ですが、危険なものではないのです。
本来危険でないものに対して「これは危ない!」って誤解してしまいます。
仮に何にもしなくても発作はおさまりますし。
薬を飲まなくても、口に袋をあてなくても。
時間はかかりますけどね。
避けたり、防御しようとすると不安が強くなり、誤解も大きくなるのです。

ただそんなこといっても不安なものは不安です。
頭で理解するよりも実際にどうにもならないことを経験していくと自信がつきます。

「習うより慣れろ」がコツです。

そうすると、パニックを恐れず、自由な生活ができるようになりますよ。

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睡眠とお肌の関係

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

お肌のゴールデンタイムって実は根拠がなかったって知ってました?
22時から2時の間、成長ホルモンが出てるからその時間寝ると肌に良いといったやつ。
女性の方で信じていた人もいるのでは?

その時間帯に成長ホルモンが出るのではなく、眠りはじめの最初の方の深い睡眠の時に成長ホルモンが出ると言われています。

だから無理に22時に寝る必要はないのです。

眠れないのに早く寝ようとすると、寝つきが悪くなります。
寝つきが悪い人はベッドに行く時間は早くしすぎないようにした方が良いのです。

もちろん、夜更かしや睡眠不足・乱れた生活はお肌に良くありませんのでご注意を。

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似たようなものでコラーゲンを口から入れても、塗ってもお肌に関係ないって知っていました?
よかったこちらの記事も参考に
コラーゲンと思い込み
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2011/12/21/post-0/

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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幼少時のことが症状の原因と思ったら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気を治すのに、幼少時のことを掘り返す必要はありません。
そんなことをしなくても改善していくことが科学的に実証されています。

これを言うと「え!そうなんですか?」

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って驚く人もいます。
いろんな情報があるので、正確なことかわからない人が多いのでしょう。

「心の病気は両親との関係が根っこにあるからそれを解消しないと治らない」
ということは絶対ありません。

だから私のカウンセリングではそんなに過去のことは聞きません。
これから何をどうしたらよいかを話し合っていくことがほとんどです。
もちろん「これまでどんな経緯で悪化してきたのか」「どんな生活を送ってきたのか」など症状を理解・改善するのに必要な情報はうかがいますけど。

別に過去の出来事が全く影響ないとは言いませんよ。
しかし、原因は一つではないし、幼少時のことを振り返っても誰かのせいにしてしまうことになりかねません。
下手をすると「両親にあやまってもらわないと、私の病気は治らない」って誤解をしてしまい、ずっと悩むことになります。

過去にしばられているうちはなかなか前に進みません。
「今」、「これから」を変化・充実させることで、過去へのとらわれが減り元気になります。

つまり、過去を振り返ることで「今」が変わってくるのではなく、「今」が変化することで過去への捉えかたも変わってくるのです。

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眠れるようになる夜の過ごし方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

寝る2時間くらい前にぬるめのお湯につかると睡眠に良い、って聞いたことありませんか?
この理由って知っていました?

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人は体温が下がった時に眠くなるからなのです。

だから一旦ぬるめのお湯で体温を上げておき、自然に下がっていくと眠気が訪れて睡眠の質も良くなります。
夜に運動している人なんかも体温が上がるので同じ効果が得られるかもしれません。
夜に外に出るのが怖いって人は自宅でストレッチなどでも良いでしょう。

まとめるとこんな感じ夜を過ごすと睡眠にいいかも?
①寝る3時間前までに夕食を済ませる
②ちょっとストレッチをして
③ゆっくりお風呂に入り
④リラックスタイムを経てベッドへ

逆に言えば寝る直前に体温を上げることは眠りの質を悪くするとも言えます。
疲れているのに眠れない、となるかもしれません。
まぁ、寝る直前に激しい運動する人はいないとは思いますが、注意しましょう。

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自己紹介で緊張してしまう人の考え方のクセ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自己紹介とか人前で話すことが不安って人に良くある考え方のクセの一つ。

「不安・緊張・赤面・震えに周囲は気付いていて、自分を否定的にみているだろう」という考え。

結論から言うと、ほとんどそんなことはないんです。

「赤面や震えが起こっている」と不安になると「周囲も同じように思っているに違いない」と思ってしまいがち。
これってよくよく考えるとおかしなことなんです。
極端に言うと「自分が感じること・考えることは、全人類共通」っていうことになりますから。

これくらい不安そうな顔をしているなら気づかれるかもしれませんけど。

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しかし、自分が思っているほど、不安・赤面・震えに周囲は気付かないものです。
実際に自分が話しているのを録画してみるとわかります。
カウンセリングでも録画して確認しているのですが、だいたいの方は自分が思ったほどではないことが理解できます。

またある程度不安に気づいていても、他人はそれほど気にしていないことがほとんどです。

不安そうな猫を見てそれほど否定的に思います?

人に対してはどうでしょう?
あなたならそんなに否定的評価を下すのでしょうか?

おそらくそんなことはないでしょう。
「あー、なんか緊張しているのかなぁ」って何気なく思い、数分後には忘れている人がほとんどだと思います。
あなたが超有名人でもない限り。

こんな風に書いていますが多くの方が
「そんなことはない。自分の緊張は伝わっているし、自分は変に違いないんだ!」って考えます。

そんな人でも練習のコツをつかんで色んな体験をしていくうちに変わってきますよ。

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考えない練習はどうすれば良いのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前書いた記事ですが、結構大事なことなのでもう一度ちょっと内容を変えて書きます。

Don’t think. feel!(考えるな。感じろ)

ブルース・リーが映画の中で言っている有名なセリフです。

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あ、ちなみにブルース・リーは猫拳は使いません。

悩んでいる時って、どうも頭で考えてばかりになります。
「どうしてこうなったのだろう」
「これからどうなるのだろう」
と理由や未来や過去のことを考えるのが典型例。

まずこんなことを考えている人はどんどん悪化していくパターンなので注意です。

こんな時って、大事なことに意識が向きません。
散歩をしている時であれば、景色や音、歩いている時の「今」の感覚に注意が向けられません。
そうなると散歩によって得られるかもしれない、四季の変化を感じる喜び、歩いている爽快感などがなくなります。
楽しいことが楽しくなくなるのです。

こんな時は「今」起こっていることに注意を向けると良いのです。

例えばスキーやスノーボードやっている時って、なかなかじっくり頭で考えている暇がありません。
「今」やっていることに注意を向けないと大変です。
「良い」「悪い」って考えたとしても、どんどん今に注意を向けていきますよね。
考えるというより、感じながら動いていくのでしょう。
だから悩みにくいのです。

いつもスキーをするわけにはいきません。
しかし、それに近いことは練習次第で普段からできるようになる可能性はあります。

一つ確実に言えるのは考えているうちは悩み事は解決しません。
一歩でも行動することで悩みは解決に向かいます。

まとめると・・・ごちゃごちゃ考えるな!理屈も考えるな!過去や原因はおいとけ!将来のことはその時考えろ!今やっていることに集中しろ~!ですかね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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洗浄強迫・不潔強迫の行動療法ではこんなことをするかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

あなたはベッドで頭と足をいつもと逆の方向で寝られますか?
こんな感じで。
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これをできないって人の理由は、足の方が汚いと感じているからではありませんか?
洗浄強迫・不潔強迫の人の中にいらっしゃいます。

潔癖症の人はベッドをキレイにしておきたいって人が多いです。
その中でもキレイなところとそうでもないところがあるようです。

もしも苦手であれば、逆にして寝てみましょう。
身体にものすごく嫌な感覚がありますよね。
その感覚をわざと引き起こして、十分に慣らしていくことで不潔強迫が良くなってきます。

それに慣れてきたらベッド全体を汚してみましょう。
外の床に置いたバッグを置いてみるとか。
ハードルが高いなぁって思ったら、やれそうなものを探してみてください。

汚いと思っているところと、キレイなところの境目をなくしていきましょう。

こんな風に苦手なところを把握しながら、克服していくことを行動療法ではやっていくんです。

洗浄強迫・不潔強迫は行動療法でかなり良くなります。
がんばれば短期間(一ヶ月程度?)で大部分が軽減することも多いですよ。

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