子どもに勉強させる効果的な方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

子どもに勉強をさせるにはどうしたらよいか?
親ならば悩むところです。
言われなくても勝手にやってくれるのならば悩むこともありません。
しかし、そんな進んで勉強なんてしたくないですよ。

それでも、どうしても子どもに勉強してもらいたいって人向けに効果的な方法をご紹介します。
大人の方でも資格の勉強とか続かない人いますよね。
「どうやったら勉強が続くの?」って人にも参考になるかと。

「勉強しなさい」は逆効果

研究でわかっていることは「勉強しなさい」と命令することはほとんど効果がありません。
私も親から勉強しなさいって言われたら、反発して逆にやらなかった記憶があります。
じゃぁ、言われなかったらやっていたか?というと、それもまた微妙ですが・・・。

どちらにしろ「勉強しなさい」と伝えるのは効果がないだけでなく、お互いにイライラする結果となり良いことはありません。

では効果が高かいのは何か?
以下の2つだそうです。
・勉強の時間を決めて守らせている
・勉強を見ている

やる時間を決め、さらに守らせるために見守って、やらざるを得ないとやる。
普通の結果なんですけど、これをやろうとする人は少ないでしょう。
手間暇がかかりますからね。
「そんなのやってる暇ない」って思う人も多そうです。
でも、一番効果があるんです。

特に高学歴の親ほど「勉強は言われなくてもやるもの」って思いがちです。
しかし、やりたくないものはやりたくないんですよ。

面倒でもじっくりかかわって勉強を見るのが一番、ってことです。
日本では母親だけに育児が偏ります。
勉強をみるのは母親だけでは大変。
父親、祖父母、塾、近所の人、兄弟とかいろんな人を巻き込むと良いです。

これを応用するなら大人で勉強する人は、勉強をいつやるか具体的に決めて、だれかに勉強を見てもらうとか、一緒に勉強するとかするとうまくいくかもしれません。

ついつい「言って聞かせよう」って思いがちな人はこの記事も参考にしてください。
人間関係で大切なこと

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


「強迫性障害は良くならない」はウソ まずは正確な知識を持ちましょう!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害は良くなる病気の代表格と言われています。
簡単に治るって意味じゃないですよ。
勇気と実行力は必要です。
え?そうなの?「一生治らないって思ってた」と思いませんでした?

それが良くなるんですよ!

強迫性障害の治療の知識を持とう!

認知行動療法で、「最後までやり通せば」7~9割の人が改善すると言われています。
厚生労働省のサイトが参考になります。
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_compel.html

内容が難しくてよくわからん!って人はこちらの解説記事を参考に。
強迫性障害はどれくらい良くなるの?薬と認知行動療法の比較

間違った説明を受けていませんか?

よく病院なんかで
「強迫性障害は治らないよ。薬飲んで付き合っていくしかないね」
て言われると聞きます。

それは間違いです。
何十年も前はそのように言われていました。
しかし認知行動療法で薬以上に成果が出ていることが研究でわかっています。

私が患者ならそういう病院には行きません。
「私は強迫性障害を治したことがない」って言っているようなものですから。

子どもの強迫性障害も同様です。
時々「こどもに認知行動療法は効かない」って説明を受けることもあると聞きます。
それも間違いです。
子どもにも認知行動療法が有効なことはわかっています。
無理やりやらせようとしてもダメですけどね。
本人のモチベーションは必須です。

「認知行動療法で治ったのを見たことがない」って説明を受ける人もいるようです。
そりゃそうです。
認知行動療法を専門的にやっていたり、それを本格的に強迫性障害の方にやったことのある人って、それほど日本に多くはないので。
「手洗いを短く」とか「確認を少なく」とか、そんな指示だけでは良くなりません。
だから医療関係者といえど、良くなったのを見たことがないって人も多いのです。

「たくさんやったことあるけれど、よくなったのを見たことがない」って治療者がいたら、それは単に腕が悪いだけ・・・。

薬がなかなか効かないからといって、漢方やサプリメント飲んだり、催眠だったり、○○式治療法だったり、「過去の親子関係が・・・」みたいなカウンセリングをうけても良くならないものです。
効果が実証されているのは、薬か認知行動療法です。

強迫性障害はきちんと知識をもつこと、勇気を出して実行していくことで良くなっていきます。
まずは知識を得ることから始めましょう!

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高速道路が怖いパニック障害の人におすすめスポット

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害で高速道路が怖かったら首都高が良いかも。

パニック障害におすすめ高速道路

先日、首都高は朝からこんな渋滞でした。
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運転が苦手な私にとって、首都高は行きたくない場所なんですよ。
すぐ渋滞するし、○○ジャンクションとかわけわからないし、割り込みは激しいし。
私の運転は怖いので、進んで周りの人が運転してくれます。
楽ちん楽ちん。

パニック障害の人は高速怖い人多いですよね。
渋滞が嫌、すぐに降りられないと嫌。
パニック発作になったら大変だから。

そんな時、首都高って練習場面としては最適。
渋滞すぐするし、降りられないし。休日なんかは特に。
パニックの人が怖いと思っているものがそろっているので練習しやすいです。

パニック発作が起こるのが嫌だからといって避けているとパニックはもっとひどくなります。
発作を起こさないようにするのではなく、積極的に不安な場面にいって、発作に慣れていくことが大切ですよー。

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ストレスに強くなる簡単な方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

毎日ストレスだなぁ、人生に希望が持てないなぁって思ったらやってみると良いことがあります。
人のために何かすること。

人のために何かするとストレスに強くなる

悩んでいる時は人のことなんか考えてる暇なんてない!自分のことで精いっぱい!って思いますよね。
ストレスを避けるために、引きこもったり、お酒飲んだり、買い物しようとしたり。
だいたいこのような対処はストレスを悪化させるんですよ。

そんなストレス対処法をするより効果的なんですよ。
人に役立つことをするとストレスが和らぐ効果があったり、幸福感を感じやすくなったりするんです。

人のために何かするのは、自分のためにもなることが研究で示されています。
人から感謝される、お返しされる、ってことがなくたっていいんです。
やるだけで、幸せになれる、ってこと。

人のための行動って、お金をたくさん使うとか、そういう仕事につくとか、誰かに滅私奉公しましょうってことではありませんよ。
もちろん、なんかの宗教にはいるとかそういうのをすすめているわけではありません。

お金だったら募金したり、誰かのためにお金を使う。
こちらの記事を参考に。心が満たされない人は、お金で幸せを買おう!

ボランティアみたいなのしてもいいし、そこまでしなくても周囲に困っている人がいたらちょっと手助けしてあげるだけでもよいでしょう。
人のためにお祈りするのもよいという研究もあります。
できる範囲で習慣的にやれるものがあるとベストです。

なぜ効果的かはきちんとしたことがわかっていないんですけどね。
理由はわからないけれど、効果があるならやってみる価値はあるかと思いますよ。

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食事をゆっくり食べるコツは彦摩呂に学べ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

食事スピードはゆっくりしましょう、って言われますけど難しいですよね。
少し意識できてもすぐに早くなってしまいます。
過食症の人は食事スピードが速くなりがちで、さらに過食に拍車がかかります。
30回は噛みましょうって言われているけれど、回数数えているにも退屈なんですよね。
そんな人におすすめなのが、食レポをしながら食べることです。

彦摩呂になったつもりで食レポやってみよう

食レポといえば彦摩呂さん。
彦摩呂さん曰く、肉を食べる場合、赤身と脂身の比率が美しいとほめるとのこと。
そういう細かいところまで見て味を表現するわけです。

食レポって単に「おいしい~」だけじゃななく、見た目(赤身と脂身の割合がうつくしい)、におい(○○の香ばしいにおいが)、噛んだ時の口の感覚(口の中にはいった途端とけてなくなる)、味はどんなものか(旨みがちょうどよい)、どんなことが頭に浮かんできたか(茶わん蒸しの構造改革や~、ちゃんこ鍋の横綱や~)をレポートしますよね。
やってみるといつも食べているものでも新鮮に感じられますよ。

結果的に食レポをするつもりで食べていくと、とってもゆっくり食べることとなります。
意識しながら食べるので「食事したー」って満足感も得られます。
一食を一食を大事に食べることにつながるんですよね。
「今やっていること」に注意が向くので、不安なことを考えながら食べている人は、考え込むことが減りますし。
食事スピードが速いなぁって思っている人は挑戦してみは?

継続するのが難点なんですけどね・・・。
食レポ日記みたいなの書けば継続できるかも。

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あがり症を克服する一歩 人を見る練習のコツ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

人前で話す時に緊張してしまう。
飲み会の時、食事の時、発言している時などなど。

人前で緊張している人がやってしまのにはマズイパターンがあります。
人を見ていないってこと。
これはもっと苦手意識を強くするんですよ(詳しくはこちらの記事を参考に)。
人が見ることができると、今の緊張して何もできないことから抜け出す一歩となります。
だから人を見ていく練習がおすすめ。

でも人を見るっていっても不安だなぁって思ったあなた!
コツをつかめば大丈夫。
簡単な練習があります。
まずやってみましょう。

まずは人を見る時のポイントを覚えておきましょう!

人を見るといっても、目と目をず~と合わせようってことではありません。
日本人の場合は目を合わせすぎるとむしろ嫌がられます。

目をみるのも大事ですが、いろんなところを見るようにしましょう。
まずはこちらの写真を見てください。

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写真がこちらを見ているだけで不安な人はまず写真で練習しましょう。

この写真の人を、写真を見ていない人に言葉だけで伝えて似顔絵を描いてもらうくらい細かく観察することがコツ。

一つ一つ質問に答えていってみてください。

どんな顔の形?肌の色は?メイクはどんな感じ?ほくろは?髪の色と長さは?一重か二重か?体型は?どんな服?色は?質感は?アクセサリーはしてた?どんなアクセサリー?誰かに似ている?

なんなら誰かに協力してもらって絵を描いてもらってもよいかも。
これくらい細かく見ていきます。

慣れてきたら、周りの人を見る練習してみましょう。
家族や友人がやりやすいかもしれません。
さらに慣れてきたら電車の中とか関係ない人を少しずつみていく練習をしていくと良いです。

人を見たら緊張しなくなるわけはありません。
緊張しながらも細かく観察できたらOKです。

これができるようになると、以前よりはマシかなぁって思えるようになりやすいです。
毎日練習していくことで効果が出てきます。

周囲を見られるようになることが人前での緊張を克服する一歩。
この練習に慣れてきたらさらにステップがありますので、そちらにチャレンジしていくこととなります。
これ練習じゃ物足りない!って方はカウンセリングへどうぞ。
一緒にちょっとずつ練習していきましょうね。

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うつっぽい時の行動パターンを把握しよう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回の記事「気分が落ち込んでいる時の3つの思考パターン」は主に「考えていること」についてでした。
今回は気分が落ち込んでいる時の「行動パターン」について書いていきます。

気分の落ち込みとなるとマイナス思考ばかり注意が向いて「この考えを変えなきゃ」と考えがち。
でも考え方を変えるためには行動を変えないとなかなか変わらないです。
あまり考えにツッコミをいれず活動を増やすだけで、うつ病が良くなっていくこともわかっています。
多少のコツは必要ですけどね。

まずは悪循環にはまりやすい行動パターンを3つ把握しておきましょう。

①活動が減る
やる気がなくなるし、何をやっても楽しくなくなります。
そうすると自宅で寝込む時間が増えるのですが、ここが問題。
寝込む時間が増える→何もしていないので嫌なことを考える時間も増える→もっと気分が落ち込む→寝込む時間が増える・・・の悪循環にはまります。

②落ち込ませる活動が増える
活動が減る割には、悪循環になる活動が増えることもあります。
飲酒や買い物、パチンコ。これら活動は気分転換にはならず、もっと落ち込ませる代表例です。

最近ではネットとか。自殺サイトやうつのサイトばかり見て一日を過ごしてしまう。
ネットで自分のように落ち込んでいる人を探し共感を求めたり、対処法を探すことが全部悪いわけではありません。
しかし、それで何時間と費やすのであれば、うつにとらわれた生活となり、気分の改善がしにくくなるものです。
気分は「感染」するのです。

③孤独感が増す行動が増える
悩みを話してもわかってもらえないし、下手をすると傷つけられる。
であれば一人でいた方がよい。
となると孤独感が増し、気分が落ち込みます。

また一人の人に依存してしまうこともあります。
依存された方は負担になり、ケンカが増えます。
それを感じ取って「やっぱり自分は孤独なんだ」と考えさらに落ち込むもの。
そうするとお互い負担になり、どんどん落ち込んでいくパターンとなります。

悪循環の見つけ方
まず気分を落ち込ませる行動や時間帯をまず把握していきましょう。
いつ、どんなことをしている時に落ち込みやすいのかを記録すると良いです。
データ集めみたいなものです。
そうすると、悪循環に陥ってる行動パターン(クセ)がわかります。
「あー、こういう時に落ち込みやすいんだなぁ」って。
悪循環がわかると何をどうしていったらよいか対処法を考えやすくなるんです。

これも一人で出来ない場合はカウンセリングなどで相談しながらの方がよいですよー。

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気分が落ち込んでいる時の3つの思考パターン

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

気分が落ち込んでいる時の思考はものすごく悲観的なんですよ。
もうこれでもかってくらいに。
この時の思考でだいたい妄想なんですよね。
悲観的な思考パターンに気付くことが、妄想から抜け出すことのきっかけにもなります。

それは妄想!悲観的な思考パターンを把握しよう

悲観的な思考にはパターンがあります。
①自分に対して悲観的
「自分はなんてダメな人間なんだ」

②周囲に対して悲観的
「周りは自分のことをダメなやつだと思っている」

③将来に対して悲観的
「このダメな状態はいつまでたっても変わらないだろう」

気分が落ち込んでいる時に考えてることは、どれかにあてはまっているものです。
まずこの思考パターンを把握してツッコミをいくのも一つの手。
いつもの考えが出てきたなー、それって本当?って。

「自分は何をやってもうまくいかない」って考えていたとします。
落ち着いてこれまでの経験でずっとそうだったか?自分の考えは本当にあっているか?って考えると、例外も見えてくるんです。
「そんなのうまくいったことに入らない」って悲観的に考えますけどね。
そしたら趣味、仕事、友人関係とか活動をしてみて、本当にうまくいかないかを確かめてみると良いです。
行動して体験してみると、うまくいく経験もして、悲観的な考えも変わってきます。

こういう試みをたくさん練習しているとだんだん気分が改善していきます。
ただ多くの失敗経験をして生きている人は、「どうせやっても無駄だ」と将来に対して悲観的になります。
なかなか一人ではうまくいかないことが多いかもしれません。
そんな時は一人でやるより、カウンセラーと一緒にやったほうがよいですよー。

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不潔強迫を治すコツ。キレイと汚いの境目をなくそう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

洗浄・不潔強迫の人で「これってキレイ?」「これって汚い?」って家族などに聞く人いませんか?
そういう人は注意ですよ。

この質問に家族が「キレイだよ」「汚いよ」って答えるのはNGです。
症状が悪化します。
キレイか汚いかにこだわっているうちはなかなか良くなりません。
キレイと思えれば触り、思えなければ触らないってなります。
いくらでも汚いって理屈はつけられるので触れないことが多くなるんですよ。
安心を求めているうちは強迫は良くなりません。

洗浄・不潔強迫の治すコツの一つは「キレイ」と「汚い」の境目をなくすこと。

「ここはキレイ」「ここは汚い」ってわけてますよね。
ベッドはキレイ、トイレは汚いとか。

そこを全部「汚い」にしてしまうとよいのです。
世界中どこにいっても自分は汚い場所にいるんだって。
極端な話、トイレとベッドを同じ汚さの感覚にしちゃうんですよ。
キレイでも汚いでもどっちでもいいって感じで。

家族の方は「これキレイ?」って聞かれたら、無視をするか「汚いよ」と答えるかにすると良いのです。

そうすると「汚い」ってことに慣れてきて、キレイとか汚いとか気にならなくなるんです。
結果として、強迫性障害が良くなります。

洗浄・不潔強迫は頑張れば短期間(数ヶ月以内)で日常生活に支障がなくなることが多いです。
薬だけでなく、認知行動療法にも挑戦していくと、早く生活が楽になりますよー。

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「こうなった原因はなんだろう」って考えがちな人へ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

昔、仕事でよく上司から「この問題の原因は何?」って聞かれて「いろいろ絡み合ってるんじゃないですか」って言って怒られてました。
マジメに答えすぎましたね。
今でも間違っていないと思っています。
原因が一つなわけない。どうすれば良いか考えた方が絶対物事はうまくいきます。

この場面ではそれらしい原因を作って対策をお話することが人間関係を円滑に保つために正解となるんでしょうけど。
あえてそうするのメンドーなんですよね。
私は社会人としては問題かもしれません。
まぁ、こんな私でも何とか生活できてるので、社会性で悩んでいる方は勇気をだしてもらえれば(笑)

とまぁ、人は原因なんて一つじゃないのに原因探しをしがちなんです。
これは人間の錯覚というか考え方のクセが影響しているのかも。

原因を自動的に考えてしまう錯覚

次の文章を読んでください。

ある夫婦が夜中大ゲンカ。
翌日、妻の目は赤くはれていました。

さて問題です。
あまり考えずに答えてください。

妻はどうして目が赤くはれていたのでしょう?

ケンカをして泣いたから目が赤く腫れたと思いませんでした?

目が赤くはれた理由なんて他にもいろいろあるはず。
結膜炎になった、目をぶつけた、なんとなく目をこすった、とか。
前に「大ゲンカ」って文章があると、そこに結びつけたくなりますよね。

人は出来事の前後に起こったことを原因と結びつける「考え方のクセ」があるんです。
これはものすごく強力。

風邪薬なんか典型ですよね。
風邪薬は風邪を治す効果はありません。
症状を緩和させるだけです。だから風邪薬についての説明をみると絶対に「風邪を治す薬です」とは書いていません。
自分の免疫力で治っているのです。
しかし、多くの人は風邪薬は治す薬だと信じています。
それは風邪を引いた後、薬を飲むからです。
自然に治ったにもかかわらず、「薬で治った」と考えます。

これはもう洗脳レベルになっているんじゃないかなぁ。
今この説明を見ても納得いかない人が多いのでありませんか?

原因を特定したがる心理が働いているんですよ。

心の病気についても自動的に原因を探し出そうとしてしまう。
心の病気になった時「この原因はなんだろう」って考えてしまいます。
調子の悪くなった手前くらいのことを思い出して「これが原因では?」と考えます。
「あの時、○○が起こったから調子が悪くなった」とか。

無理に原因を探すと、悪者さがしになってしまい、良い方向にいかないことが多いんです。

今のところ心の病気の原因はすべて不明です。
セロトニンも心の傷もストレスも性格も遺伝も、まぁいろいろと合わさって起こってるんだろうなぁってなってます。
だから原因を探ってもうまくいかないんです。

原因ではなくどうやったら良くなっていくかを考えましょうね。

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