心療内科に通院してる?多分精神科ですよ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

精神科と心療内科の違いって知ってますか?

うつとか不安とか「心の病気」と言われているのは精神科が専門です。
多分、このブログを診ている人は精神科の分野にはいります。

胃潰瘍とか体の病気だけれどその背景に心が絡んでいるとか、身体面が主で背景に心が絡んでいるのが心療内科の専門。
基本は内科の一つの分野ってイメージしてもらえるとよいかも。

多分あなたは心療内科じゃなくて精神科のお医者さんにみてみらっています

多くの心の病気の人は「私、心療内科に行ってます」って言います。
確かに病院は心療内科をかかげているかもしれません。
しかし、実際に診ているのは精神科のお医者さんであることが9割くらいです。

理由の一つが「精神科は重い人がいくことろ」「心療内科は軽い人がいくところ」と間違ったイメージが一般の人に多いためと言われています。
あと精神科ってイメージがちょっといきにくいからとか。
通院している病院が「精神科・心療内科」と看板にあったら、「精神科いってます」っていうより「心療内科いってます」って、言いたくなる人いません?

だからきてもらいやすくするために精神科を全面に出さず、心療内科とかかげているところが多いのです。
最近では精神科とかかげず「こころの診療科」とか柔らかいイメージにしているところとかもありますね。
普通の精神科なんですけど。

実際のところ先述の通り心療内科をかかげていてもほとんど精神科のお医者さんなので、精神科か心療内科か?と看板の違いをそれほど意識する必要はないかと思います。

心療内科の専門の先生のところにいっても心の病気はみてもらえますし、仮に違うと判断されれば他を紹介してもらえます。

個人的には精神科の言葉のイメージが悪いのでもう少し別な名前にしたらいいのにって思いますけどね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


強迫行為を我慢するだけで克服できない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人で
「手洗いしない」
「確認しない」
「気にしない」
こんな目標設定を立てて練習をしていませんか?

これはこれで大事ですが、不十分です。
なかなかよくならないでしょう。
その理由について書いてみました。

あえて不安なことをすることが大事

強迫性障害の治療でやることは大きく2つ。
1.不安なことに十分さらされて怖さに慣らしていく
2.不安を下げようとする行動(強迫行為を)をしない。

多くの人は2ばかりやっているのです。
1を必ずやる必要があります。
忘れがちですよね。

「汚いと思っているものに触って手洗いをしない」
「バッグをわざとあけて、カードを落としたと思っ確認せずに外出する」
「不吉だと思っている行動をする」

このように不安なことを「あえて」自分でやって、強迫行為をしないようにするとよいのです。
行動だけでなく、頭の中で考えることも不安なことをやっていきましょう。

「あえて」がポイント。
「いつも不安なだからあえてやる必要はないのでは?」と考えるかもしれません。
受け身で不安をやり過ごすのでは、なかなか不安慣れていかないのです。
単なる我慢になってません?
「あ〜、また不安になっちゃった」って。

そこを積極的に自分からあえて不安なことにつっこんでいくことで、「慣れ」が出てくるのです。

「〜しない」ではなく「〜する」

といっても、ついつい「〜しない」とやりがち。
これを防ぐ簡単な方法があります。
「〜(怖いこと)をする」と必ず付け加えるとよいです。

「不吉な数字を書く」
「手すりに触る」
「車にのってひいてしまったと考える」
「しっくりとこないやり方(具体的にしましょう)をする」

1がイメージしにくい人は「何をやったら不安が強くなるか」と考えてみましょう。
行動することかもしれないし、何かを考えることかもしれません。

おそらく1はやりたくない人が多でしょう。
不安で仕方ないですからね。
しかし、そこを避けていることが強迫性障害をひどくしているのです。
不安は避ければ避けるほど強くなる性質があるから。

手洗いや確認、強迫行為をしないだけではよくなりません。
不安なことをやり続けることを意識すれば自然に強迫行為をやらずにすみます。
例えば汚いものにずっと触り続けていたら手を洗えませんよね。

不安なことから逃げず、むしろ積極的にやっていくことで病気はよくなります。

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なぜ望みのない恋愛をズルズル続けてしまのか?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自分は結婚して家庭を作りたい。
何年も付き合っていて、話し合いもしてけれど、相手に結婚の意思はない。
こんなんだったら別れたいけれど、なんとなく別れられない。
もしかして時間が経てば変わってくれるかも?って期待もある。

よくある話です。
特に女性が悩むことが多いようですね。

この状況ではどの選択がベターか?
私なりに心理学を用いて結論を出してみました。

つぎ込んできたお金や時間は捨てましょう

結論からいうと「別れて別の異性を探したほうが良い」です。
結婚>相手とこのまま交際、という価値観であればですが。

長い間付き合ったから次の人と関係を作り上げるのが面倒。
だから別れない。
「こんだけ長い間時間と苦労をかけて作り上げた関係だから別れてしまうのはもったいない。新しい異性が見つかるとも限らないし」と考えていますよね。

交際相手と別れて後悔するかもしれない。
新しい人を探すといったっていい人が現れるかなんて保証はない。
どっちをとっても不利なギャンブルをしなければならないのです。

どっちを選択しても不利な予想の場合、現状維持の選択をしてしまう心理傾向があります。
つまり交際相手とそのまま継続する。

しかし、それはパチンコで負け続けているのに損するのがいやで
「ここまでお金をつぎ込んだんだから、元をとるまでやってやる」
と一発逆転を狙うのと同じ。
結果、どういう運命になるか。
パチンコなら予想つきますよね。

さらに状況が悪くなり、引くに引けずボロボロになるまでお金と時間を費やしてしまいます。
損をするのは確実でも、パチンコをやめることがなんだかんだいって一番得をする可能性が高いのです。

状況が悪化するのにお金や時間をつぎ込んでしまう。
心理学的にはコンコルド効果っていいます。

要するに冷静な判断ができなくなっているんです。
結婚し家庭を作りたいという本来の自分の価値観から遠ざかっているのにもかかわらず。
ですから別れるべきなのです。(結婚して家庭をつくる<交際を続ける、の価値観なら別ですよ)

自分の望む人生に近いのはどっち?

引き際ってとっても大事。

お金も時間もつぎ込んで、苦労して手に入れたものでも状況を悪化させるものであれば手放すことが必要。
つぎ込んだ規模が大きい場合は、なかなか引くことができないかもしれません。

しかし、一発逆転はほとんどないのです。
これを受け入れましょう。
人は追いつめられるとリスクが高い方を選ぶ傾向あります。

後ろ髪をひかれるかもしれませんが過去のことは切り捨てて、未来に向かっていくことがベターな選択の場合が多いのです。

どうしても踏ん切りがつかない人は、期限をつけましょう。
期限がきて結論がでないなら、言い訳せず別れた方がよいです。

迷ったときは現状維持で自分の望む人生になりそうなのか?と問いかけましょう。
NOであれば次の相手探しに出発した方が、望む方向にいく可能性は高くなりますよ。

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病院では教えてくれないパニック発作が怖いままの理由

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の治療法についてパンフレットをみていた時、対処法について書いてありました。
・カフェインを控える
・音楽を聴く
・気をそらす
・呼吸法をする
・ガムをかむ
・頓服を使用

よく書いてあることです。
これをそのまま守って良くなっている人はよいですが、結構よくなっていない人が多いんですよ。
その理由の一つは、これらの対処法がパニックの悪化要因になっているかもしれないから。

例えばカフェイン。
カフェインがドキドキの原因となりやすいから控えましょうって書いていると思います。
そうするとカフェインが入っているものが怖くなります。
発作を起こらなくなることが治療ではありません。
発作が起きても大丈夫と思えるようにしていくのが治療なのです。
ですから、カフェインを恐れているうちはダメなんですよ。

関連記事
コーヒー好きのパニック障害の人必見!カフェインを飲んでもパニックは良くなります

音楽を聴くとか、ガムを書くとか、頓服薬とかも同じ。
発作を怖がって、このような行為をやっていると良くならないです。
これでよくならない人ってかなりいます。

関連記事
薬がないと外出が不安 パニック障害の再発を繰り返すワケ

呼吸法も。
呼吸法は合わない人も多いです。
余計息苦しくなるとか。

関連記事
・呼吸法をしてもパニックの不安が消えない人は

発作を怖がって、発作が起こらないようにしようとしているうちは良くならないってことです。
良くなったとしても、何かの拍子で悪くなります。

よく言われる対処法が必ずしも良いわけではありません。
しかし、このことは医療機関ではなかなか教えてくれません。
自分で対処法の幅を広げていき、治療をしていくことが必要となります。

良くならない時はこちらの記事も参考にしてくださいね。
・パニック発作への不安が下がっていかない3つの理由

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考えても仕方がないことを考えてしまう時の対処法

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考えても仕方がないことを考えてしまう。
あーでもない、こーでもない。
そのうち時間が過ぎて、気持ちが沈む。

解決しないし、どんどん悩み続けるし、いいことないですよね。

こういう時に考えることって特徴があります。

・抽象的
「人生の意味ってなんだろう」って、抽象的なことを考えても解決しないですよね。
マイナスに考えてる時はマイナスの考えしか浮かびません。
マイナス思考の時に「人生の意味」を考えても、絶望的な結論しかでないです。

・未来や過去のこと
「あの時○○だったら」という後悔。
「この先お先真っ暗」というマイナスの未来と不安。
どちらも考えても解決しないことです。

・良い・悪いと責め続ける
「あれはいけない」「自分はダメだ」「他人は良い」と、良い・悪いを考え続ける。
他人や自分を責める思考は、怒りや落ち込みを増やすだけ。
考えてもムダです。

対処法は?

「考えない」って思っても考えちゃうものです。
ですから何かをすることが必要となります。
代表的な方法は以下の2つ。

・具体的に考える
「明日の仕事が不安だ」って考えは抽象的ですよね。
こんな時は具体的に考えていきましょう。
「この仕事の○○が問題だから、××とした対処をしよう」って感じで。
具体的な対処を考えたら、それ以上は取り組まないようにしましょう。

・考え込まず、次の行動に移る
考えているのっていつか?って振り返ってください。
だいたい時間があるときじゃないですか?
何か別の行動をしていくと考え込みにくくなります。
集中できなくてもよいので、やり続けましょう。
考え込むよりはマシです。

「それじゃ根本的に解決できないのでは」と思うかもしれません。
そもそも根本的な解決が出来ないことで悩んでいるのですから、考えるだけムダというか、悪化要因になってますよね。

このあたりはこちらの記事に詳しく書いています。
・うつでやる気がでなくても動けるようになるコツ

まとめ
基本的に悩んでいる時って、考えても悪化するだけでよいことはありません。
少しでも気分がマシな時に、具体的に考えていくようにしましょう。

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食べ始めたら止まらない そんな時過食の人はどう対処すればよいのか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

過食症の人は一度過食を始めると「もうどうにでもなっちゃえ」とヤケになりがちです。
「もう食べ始めたらおしまい」ってなってませんか?

過食症の人は完璧主義な人が多いと言われています。
少しでも「失敗」と思うと、「全部ダメ」となりやすいかもしれません。

確かに食べ始めたのを止めるのは難しいです。
でも終わりじゃないんですよ。
そこからできることはあります。

食べ残しってできます?

それは中途半端に食べることです。

食べものを残すことって苦手じゃないですか?
食べ始めたら、全部食べなきゃ気が済まない。
それをワザと残してもらうんです。

例えば菓子パンを食べ始めたら半分くらいで捨てるとか。
環境には悪そうですけどね。
でも、過食が良くなればそういうこともなくなります。

普段からちょっと食べては捨てる練習をしてみましょう。

最初はなんか気持ち悪いし、罪悪感が残るかもしれません。
捨てる練習をしていくことで、だんだん慣れてきます。

その時、できるだけゆっくり食べて口の中に食べ物がある時間を延ばしていくのがコツです。

そうしていくと「過食をするかしないか」の2択から「過食はちょっとしちゃったけど、ここまでで済んだ」と選択肢が増えてきます。
完璧主義を柔軟にしていく練習にもなりますね。

時間をかけて少しずつ治療していましょう

過食症は治すのに時間がかかると言われています。
過食をやめればよいって単純なものでないですし。
少しずつ考え方や行動の仕方、生活の送り方を変えていくことで改善していきます。
あせらず地道に治療していきましょう。

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反発されずに言うことを聞いてもらう方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私は人から命令されるのが嫌いです。
「○○やれ」といわれるとメンドーだなぁ、って思っちゃいます。
仕事においても上司のいうことは聞かないことが多い割には、勝手に患者さんのためのサービスを立ち上げたりして怒られてました。
常識的にはそりゃ怒られますよね・・・。
こんなことしているので、基本的に出世できるタイプではありません。
まぁ、出世に興味がないから別に問題ありませんけどね・・・って態度がマズイらしいです。
会社員としてのレベルは低いので、みなさんは私のマネしちゃいけません。

反発されない命令の方法とは

子育て、夫婦関係、部下への対応など、やってほしいものはあるけれど、反発されることはありませんか?
反発される人は「○○をやりなさい」と言っています。
私みたいなのが、子どもだったり、パートナーだったり、部下だったりすると大変です。

「やりなさい」と言われれば反発したくなるものです。

子どものころ私は「勉強しなさい」と言われると絶対勉強しませんでした。
そんな経験ありません?
「今やろうとしてたのに!」って。
言われなくてもあんまりしませんでしたが・・・。

こんな時一工夫すると反発される可能性は低くなります。
その方法とはやってほしいことの選択肢を出すこと。

例:
「リビングの掃除か、お風呂の掃除、どっちからやってもらえない?」
「国語と算数の勉強どっちがやりたい?」

選択肢は2つじゃなくても良いです。

人は選択肢を示されると「自分で選んだ」って感覚が得られます。
そうすると「自分で選んだのだから」と反発しにくくなるのです。
だから実行してもらえる確率は高くなります。

ただし「○○をやって」→「ヤダ」→「じゃぁ、××やって」と一問一答のようにやると効果はありません。
必ず同時に選択肢を出すのがコツです。

仮にうまくいかなくても「やりさない」というよりは相手からの印象は良くなります。
ついつい命令口調になりがちな人は実践してみてはいかがでしょうか。

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プラス思考は必要ない 悩んだ時にやるべきこととは

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

私はプラス思考って面倒だなぁって思ってます。
役に立つとは限らないですし。
プラス思考よりも役に立つことってあるんですよ。
今回はそんなお話し。

プラス思考が役に立つとは限らない

よくあるたとえ話です。

あなたは砂漠をさまよっています。
そこに水がはいったコップがありました。
コップには半分水が入っています。あなたはどう思います?どっちのタイプ?

A:半分しか入っていない

B:半分も入っている

Aはマイナス思考の人でダメ
Bはプラス思考の人で良い

だからAの人はBにするべきだ。
そんな解説をしているものが多いです。

私はこの考え方は違うと思いますね。
よく考えてください。おかしくないですかね。

本当にAがダメで、Bが良いのでしょうか?

「半分しかはいっていない」と考えて、節約して水を飲む計画を立てることが有効なことだってあります。
「半分も入っている」と考えて、むやみやたらに飲んだらあっという間に水がなくなります。

つまり、AがダメでBがわるいとは限らないのです。

そもそもこの状況で必要なのはプラス思考でもマイナス思考でもありません。
「どういうペースで飲んでいったら生存率が高まるか?」と、生き残るという「目的」のために「今やるべきことを考えて」「行動すること」です。

「半分も入っている」とプラスに考えようとする努力する暇があったら、さっさと具体的に水を飲むペースを考えて、砂漠を抜けるために歩き出すことの方がよっぽど大事ですよね。

つまりマイナス思考かプラス思考かなんて、問題を解決するのに関係ないのです。

現実生活でも同じ。
悩んでいる時、多くの人が元気がないのはマイナス思考が悪いんだ!と考えて、プラス思考にしようとしています。

極論をいいますと・・・
プラス思考なんてどーでもよい!のです。

マイナス思考の人はプラスに考えられない自分をマイナスに考えて落ち込むだけ。
問題解決に重要でないところを悩んでいるので、プラスだマイナスだと考えているうちは、悩みが大きくなるのです。

本屋さんには「ポジティブに考える」とか「考え方を変える本」って多いですよね。
そういう本を読んでいる人って、読んだ瞬間だけ元気になるけれど、長続きしない人です。
考え方を変える本を永遠に探し続けます。

こっちの記事にマイナスに考えるメリットもあるんですよーってこと書きました。
・マイナス思考の逆襲 プラス思考だから失敗する

砂漠の時の対処と同じで、悩みを解決して元気なるには
・具体的にどうすれば元気になれるか考える
・考えるだけでなく行動する
これが大事なのです。

結論
元気になるのにプラス思考は必要ない!
具体的に何をどうすれば良いか考えて、実行しましょう!

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やりたい仕事がない人の職場の探し方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

仕事を決める時ってどうしてます?
やりたい仕事がないって悩みをよく聞きます。
私は別にやりたい仕事なくたったいいじゃない!って思うんですよ。

みんなそんなに仕事したいですか?
仕事にいきがいをもって、ってのはそれはそれでいいですけれど、趣味とか遊びとかに人生の価値を置いている人もいますよね。
だったらそこまで仕事にこだわる必要もないです。

楽しいとかマシかなぁって思う生活ってなんでしょう。
仕事とか趣味ってそれを実現するためのツールでしかなくて。

「そんなこといったって生活しなきゃいけない」
「仕事してないとなんとなくダメ」
まぁ、生活しなきゃいけないのはそうなんですが、無理に仕事してもうまくいかないですよ。

正社員じゃなきゃってあせって「正社員、未経験者OK!」の求人に飛びつき、行ってみたらブラックな職場だった。
嫌だけど「次がないかも」「他のところにいっても同じだから」「石の上にも3年って言うし」と無理に働き続ける。
で、結果としてうつになっている人って多いです。
こちらの記事も参考にしてください。
・あなたは洗脳されているかも。厳しいことを体験しても心は強くなりません。

よく「どんな仕事が合っているか?」の心理テストみたいな自己分析ありますけど、あんなの大して役に立ちません。
自分が今好きとか得意と思っているものが結果として出てくるだけ。
だからなんとなく「合ってる!」「納得!」って思いやすくなってるんです。
本当にあっているかどうかまでわかるハズもなく。
占いと同レベルですよ。
考えてください。
そんなんで合っているものがわかったら、みんなこんなに悩んでいるワケありません。

あと分析したところで就職後の満足度が高いわけではないことを以前書きました。
・金か愛か?これであなたの就職も恋愛もうまくいく

実際のところは運も大きいんですよね。
仕事内容とか、職場の人間関係とか。

じゃぁ、どうすればよいの?

どんな仕事がしたいのか?ではなく、
自分はどんなスタイルの生活を望んでいるの?をまず先に考えましょう。

そもそも働かなきゃいけないの?
その生活を手にいれるためにどんな仕事が最適なの?働く時間は?収入は?働く場所は?

こんな感じで考えてみるといいです。

こちらの記事も合わせてみると考えやすくなるかも。
・人生に迷ったらこれを読め!

望む生活スタイルって、ずっと一緒じゃなくて、その時によって変わっていくもの。
だから「どんな人生を歩みたいか?」とか大それたことじゃなくて
「どんな感じの生活だったらたのしいかなぁ、ワクワクするかなぁ」くらいに考えた方が良いです。

考える時は「世間一般ではこうだから」「老後が心配だから」「親が言っているから」ってのはNG。
そんなこと考えていると望む生活から離れていきます。

どんな生活したらよいかわからないし、やりたいこともないし、でも働かなきゃいけないって人は、とりあえずどうしてもやりたくない仕事をピックアップして、それ以外のところから選んでみるのも手。

働くことはあくまでも生活のツールの一つ。
人生の目的にならないようにしましょう。

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縁起強迫の治療・克服法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

・嫌なイメージが思い浮かんだら、その時の行動をやり直す
・不吉な数字が思い浮かんだら、「良い」数字を思い浮かべる

強迫性障害の一種、縁起強迫の症状の一つです。

外からみると、無意味に同じ行動を繰り返したり、ボーっとつったっていたり、なんかブツブツいっていたりと奇妙に見えます。
病院でも統合失調症と間違われることがあるくらい。

私は何人も縁起強迫の人をみたことはありますが、同じカウンセラーでも治療したことがない人が多いようです。
対処法がわからないって人も少なくありません。
患者さんの方が認知行動療法を勉強していて対処法を知っていたりします。

認知行動療法の専門家がいる地域なら相談すればよいのですが、いない地域もあるかと思います。
そんな人は患者さん自身が対処法を知って克服していきましょう。

今回は縁起強迫の治療・克服法について書いていきます。

嫌なイメージを打ち消そうとして悪化する

代表的な悪循環はこんな感じ。
嫌なイメージ(死ぬ、病気、苦手な人)
→自分や家族が、イメージのようになってしまうのでは?
→不安になる
→打ち消しのための行動をする(良いイメージを思い浮かべる、行動をやり直す)
→きっちりと打ち消していないのでは?
→打消しのための行動
→やっぱりきっちり打ち消していないのでは
→打消しのための行動・・・

この繰り返しで生活に支障が出てきます。
打消している途中で誰かに話しかけられたり邪魔がはいるとやり直しするでしょう。
完璧な打消しができないので。

縁起強迫の人は嫌なイメージを避けようと、考えない努力をします。
しかし、考えない努力は「嫌なことを考えないようにしよう」って「考えてる」ことになるので、もっと嫌なことを考えるようになるのです。
考えない努力は無駄などころから、症状を悪化させます。

頭の中で「大丈夫だ何も起きない」ってのも打消しの儀式(強迫行為)です。
儀式をすると不安はもっと強くなりますので、安心させることはやってはいけません。
周囲が「何も起こらないから大丈夫だよ」と言ってしまうともっと症状が悪化します。

時々頑張って強迫行為をしないでいると悪いことが起こっていないかを探します。
生活していると何か悪いことは起きるので「やっぱり強迫行為をしなかったら悪いことが起きたんだ」と考えがちです。

縁起強迫の克服方法

治療・克服法は嫌なイメージや不安に慣れていくことです。
そのためにやることは2つ。
・打消しの行動(強迫行為)をやらないこと
・嫌なイメージに慣れていくこと
この二つの組み合わせをします。

嫌なイメージになれるためにはワザと不安なこと、避けていたことをやっていきます。

苦手な数字が4だとします。
4は「死」をイメージするからだと不安です。
4があると「5」を思い浮かべたり、何かやるのは4時を避けている。

こんな場合は以下のやり方が一例。

・4を思い浮かべてる
・4の数字を何度も書く
・ワザと4時に動く
・スマホの待ち受けを4の数字にする
・生活のいたるところに4を書いたものをはる
・「死ぬ」とイメージしながら日常生活を送る
・打消しの行為はしないで行動を続ける

こんなもんできるか~!と言いたくなりますよね。
もちろんやるのが怖い人はやりやすいところを探してそこから一歩ずつすすんでいくとよいです。
最初は不安で仕方ないかもしれませんが、しつこいくらいやっていくと思い浮かんでも気にならなくなってきます。

「何も起こらなかった」と安心はダメ

ここで気を付けたいことがあります。
「4が思い浮かんでも何も起こらなかったら大丈夫」とわかる練習ではありません。
そんな風に考えてもある程度まではよくなりますが、また元に戻るでしょう。
安心する理由を探していることは強迫にエサを与えているようなものです。
ちょっとよくなった時期もあるけれどぶり返した、って人はこのパターンが多いです。

我慢だけじゃダメ 積極的に嫌なイメージに慣れていくことがキモ

打消しの行為だけをやめることに一生懸命になりがちです。
克服のキモはあえて縁起の悪いことをやっていくこと。
「嫌なイメージうかんだから我慢しよう」ではなく「嫌なイメージは積極的に考えよう」
これがないといつまでたっても「我慢する」だけで良くなっていきにくいです。
「打ち消さない」ではなく「縁起の悪いことをワザとやる」をメインに克服プランを立てていきましょう。

一人でやってもうまくいかない場合は相談にきてくださいね。
強迫性障害が良くなっていった人の体験談はこちらです。

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