浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
不潔強迫は自宅をきれいにしておきたいため、帰宅したときに強迫行為からはいることが多いです。
帰宅したらすぐに入浴するとか。
強迫行為をやめていかないとなかなかよくなりません。
しかし、どこをどのようにやめていけばよいのかわからない人も多いでしょう。
自分や一般的な基準で何をするかしないかを決めると強迫はよくなりません。
帰宅した時にやめるべき行動を3つ挙げます
不潔強迫の人はこれらをやめるよう実践してみてください。
①手洗いと入浴
帰宅したら手洗いしたり、入浴したりする。
外は汚い、自宅はキレイってイメージがあるんですよね。
自宅をキレイにしておくために手洗いと入浴してしまいます。
「帰宅したら手洗いってフツウじゃないの?」って思うでしょう。
フツウの人でもやっているから、やっても構わないのでは?と。
しかし、強迫じゃない人は手洗いしなくても、やろうと思えばできます。
強迫の人は手洗いしない時の恐怖が強すぎてやろうとしてもできません。
ですからフツウかどうかは関係なく帰宅時の手洗いや入浴はしないようにしましょう。
もちろん、ウェットティッシュやアルコールスプレーもダメですよ。
②着替え
帰宅したら部屋着に着替え。
不潔恐怖の人はやっちゃダメなんです。
これも「着替えはフツウじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし手洗いと同様、着替えなくても自宅にはいっていろいろできるのに対し、不潔恐怖症の人は着替えずに他の部屋にはいることができません。
外からエアコンの業者とか来てズカズカ入られるのが嫌ではありませんか?
着替えずにそのまま室内に入ることが必要です。
③バッグなど外から持ってきたものの置き場所を作っている
外で使ったバッグや小物を部屋に持ち込むのが怖いため、置き場の専用スペースをつくっていませんか?
またバッグや小物を拭いたり、洗ったりしていませんか?
中にはお金や財布まで水洗いしてしまう人もいます。
当然これもやめなければいけません。
でも、昔から手洗いはやってたからやってよいのでは?って疑問
「昔から帰宅したらすぐに入浴してたし、着替えもしてたけど、やめないとダメなの?昔はそんなことしていなくても強迫になってなかったし」
と思う人もいるでしょう。
以前の習慣でやっていたとしても強迫の治療のためには入浴や着替えをやめることは必要です。
治すためと思って割り切ってやりましょう。
こちらの記事も参考にしてください。
強迫性障害のワナ フツウの人くらいの時間で確認や手洗いをする方法
他の専門家から「帰宅したら手洗いはフツウだからやってもよい」といわれたけど?
カウンセラーなどに相談した時に「帰宅した後の手洗いくらいは私もやっているし、みんなやっているしやってもいいんですよ」など言われることもあるようです。
専門家からいわれると「それでいいんだ」と思ってしまうでしょう。
はっきり言ってしまうと、間違った指導法なんですよ。
強迫性障害への対処法はカウンセラーや精神科医の中でも、きちんと知らない人が多いのです。
改善しないか、改善したとしてもある程度で止まっている状態になり「付き合っていくしかないか」とあきらめる結果となりかねません。
どんな治療者を選ぶかで、良くなるかどうかが変わってきます。
強迫行為をやめたらそのまま自宅を汚していこう
玄関先で手洗いなどを止めたら、キレイにしておきた場所をどんどん「汚して」いきましょう。
ベッドやソファ、自分が大切にしているもの。
キレイと汚いの境目をなくしていくと不潔恐怖が小さくなってきます。
詳しい治し方はこちらを参考にしてください。
不潔恐怖の治し方 3つのステップとコツ
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