お酒とカウンセリング

臨床心理士の鈴木です。

昨日は関連クリニックの臨床心理士による新年会がありました。

常勤の臨床心理士のみ10人ほどでした。

日本で常勤の臨床心理士をこれだけ抱えている民間の病院はそれほど多くはありません。

私のクリニックからは院長と私のみ。
普段他の臨床心理士と接する機会が少ないので新鮮でした。

周囲を見ると私より若い方がほとんどです。
様々なことに貪欲に取り組んで言っている様子。
私も負けずにがんばらなくては。

お酒の場にいくと、酔うのが早いような気がします。
やはり人と話ながら楽しく飲むのが良いようです。

ところで、眠れないからといって寝酒をする方がいますが、それはよくありません。
お酒は寝つきを良くしますが、後半の眠りが浅くなり、睡眠の質を悪くし、途中で目覚めたり疲れが残りやすくなります。
またアルコールを飲み続けると「強くなった」と勘違いし、お酒の量が増えてアルコール依存に発展する可能性があります。

お酒は食事をとりながら適量摂取をするなどうまく付き合っていきましょう。
それがうまくできない方は、カウンセリングを受けて相談することもお勧めです。

ちなみに私は大人数でワイワイとするのは苦手な方だと思っています。
しかし、いつも周囲からは「それはない」といつも否定されます。
なぜでしょう・・・。

うつと不安のカウンセリングご希望の方は
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「相談機関選びのポイント」を振り返って

臨床心理士の鈴木です。

6回にわたり、思いつくまま連続で「相談機関選びのポイント」について書いてきました。

同業者の方が見たら「そうとは限らないでしょ」「人によるでしょ」「極端だ」と感じる方もいると思います。
しかし、「どんな資格でも、どんな~療法でもいいんじゃない?」というのは、違うと感じています。
それでは臨床心理士なんて資格はいらないでしょう。

例え「~療法」がすきでも、専門家であるならば、その時点で有効的であると言われている知識と技術を身につけている、身につけようとしていることが必要ではないかと私は思っています。
そういう意味で、認知行動療法や臨床心理士を強調しました。

自分だったら医療機関に行った時、その時点で一番有効だと考えられている方法をしてほしい。
専門家にまかせていれば、そうしてくれるとものだと思ってしまいますが・・・。

この「相談機関選びのポイント」は、第一回目で書いたように、他の場所へ引っ越した方に聞かれたことや、春から引っ越すであろう人のため、ということが一つの理由です。

あと、自分自身が内科や整形外科など、自分の知っている領域ではない場合、どの科に行って良いのか、どこの医療機関にかかっていいのか困ることが多かったこともあります。

私は引越し経験が多いのですが、「お部屋をみつける時のポイント」「不動産業者の選び方」「引越し業者の選び方」など、書籍やインターネットで参考になるポイントがたくさんありました。

実際には例えば引越し業者についてはポイント通り選択しても、やはりどんな人が来るかによって、作業の仕方が大部違っていましたが・・・。
しかし、何もわからないまま選択するよりは良かったと感じています。
今後の参考にもなりますし。

そんなこともあり、カウンセラーの選び方、相談機関の選び方、なんてものがあったら便利だろうなと思っていました。
調べてみると、専門の方がつっこんで書いているところは少ない印象でしたので、「じゃぁ、書いてみよう」ということに。

精神科やカウンセリングの領域はなかなか人に聞けないことも多いでしょう。
またインターネットや書籍で様々な情報が流れており、何を基準に選んで良いか迷いませんか?
そんな方の判断基準の参考になればと思います。

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第6回相談機関選びのポイント-その他のポイント

臨床心理士の鈴木です。

第6回相談機関選びのポイントです。

今回は「その他のポイント」についてです。

①料金体系
都市圏を中心に、カウンセリングは保険が使えない自費診療となっているところが多くなってきています。
都市部へ行くほど料金は高くなる傾向にあります。
例えば埼玉と東京では東京の方が高いことが多いと思います。
ただ、料金が高いほど良いというものではありません。
同様に安ければ良心的、ということでもありません。
美容院と同じようなものですね。

②時間、曜日
営業時間帯も大きく違います。
時間で言えば、朝早くというところはあまりありませんが、夜遅くというところはあります。
大きな病院では土曜日にお休みのところも多いのですが、クリニックやその他の相談機関では、土曜日に営業していいるところが多いかと思います。
自分のライフスタイルを振り返ってみると良いでしょう。

③カウンセラーがいつ勤務しているか
医療機関を中心にカウンセラーは非常勤が多いということもあり、曜日担当制となっていたりします。
カウンセリングの場合、患者さんが希望しない限り、一人のカウンセラーのみとカウンセリングを継続していきます。
このため曜日選択の幅が狭いと、不便となることが多々あります。
柔軟に曜日選択したい方は、常勤勤務でカウンセリングを毎日しているカウンセラーがいる機関をお勧めします。

④家族の扱いについて
家族がカウンセリングに一緒に入ることが可能であるところと、拒否する相談機関があります。
これはカウンセラーの考え方やそれぞれのケースによります。
必要ならば問い合わせてみましょう。

⑤結局どの機関にいくか(カウンセリングについて)
大学病院、病院、クリニック、民間の相談機関と色々あります。

大学病院や大きな病院では大抵入院設備があり、職員数も多く研究機関であったりするので最先端の様々な取り組みをしていることが多いと思います。
しかし、クリニックだから最先端の治療が受けられないということもありません。
また、何となく大学病院や大きな病院に行けば認知行動療法が受けられるというイメージがありますが、必ずしもそうではありません。
私のところにも、大学病院などからカウンセリングを受けるために紹介されてくることが結構あります。

民間の相談機関は希望すれば気軽にカウンセリングが受けられるというメリットがある反面、怪しげなところも多く、ややリスクも高くなるかもしれません。
紹介してくれる人がいなければ、クリニックや病院と提携しているカウンセリング機関が無難だと思います。

結局のところ大きな機関に行こうが、小さな機関に行こうが「誰にあたるか」がポイントになってしまうのは否めません。
しかし、どこに行ってよいか相談できる方がいない場合、一つのヒントになるかと思います。
自分に合ったカウンセラーを見つけてみてください。

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第5回相談機関選びのポイント-カウンセリング方法の選び方②

臨床心理士の鈴木です。

第5回、相談機関選びのポイントです。

今回は「認知行動療法家をどのようにして選ぶか」です。

前回の書いたように、認知行動療法を実施していると書いている相談機関が増えています。
医療機関を中心に求人でも「臨床心理士で認知行動療法を実施できる者」という条件が追加されるところもあるくらいです。

しかし、認知行動療法を実施するカウンセラーが増えれば、どこで認知行動療法を受ければよいか迷うもの。

今回はいつも以上に私の主観が強いポイントとなりますが、参考にしてください。

①臨床心理士で認知行動療法を実施しているカウンセラー
第3回相談機関選びのポイントで書いたように、「臨床心理士」がお勧めです。

②一人のカウンセラーが「~療法」というものを多数実施していると、書いて「いない」機関
認知行動療法が中心というよりも、「色んなことをやっているうちの一つですよ」と付属品となっているようなところは、やや微妙だと思います。
様々な分野の最先端にどのようにして、ついていっているのでしょうか。

「その人に合った療法を選択している」というと聞こえはいいですが、一貫性がなく、どれも中途半端で古い知識、技術であるとも受け取れるのです。

私自身、実際のカウンセリングでは認知行動療法以外の考え方や技術を使っています。
しかし、あまりにも色んな方法を使いすぎると矛盾した理論などもあり一貫した方針がとりにくくなるため、あくまでも認知行動療法の枠組みの中で使うようにしています。

「~療法」というものを「知っている」のと「使いこなす」というものは別なのです。
認知行動療法を専門にしているカウンセラーをお勧めします。

③行動療法学会、または認知療法学会に所属している。
行動療法学会や認知療法学会などにも所属せず、研修も受けていないであろうカウンセラーもたくさんいます。
日々カウンセリングの方法も進歩しています。
プロならばプロ並みの「知識」と「技術」をもっていて当たり前。
専門でありながら学会にも所属しないというのはどうでしょう・・・。

実際のところは、学会に所属していなかったり、臨床心理士でなかったりしても、認知行動療法を使いこなしている方はたくさんいます。
しかし、患者さんの立場になればそれを見分けるのは困難です。
もちろん認知行動療法が解決に導く唯一の方法というわけではありません。
ただ第一選択肢としてお勧めできます。
少しでも選択をする上での基準が増えれば、カウンセラー選びが楽になるかと思います。

次回はその他の選択のポイントについてお話します。

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第4回相談機関選びのポイント―カウンセリング方法の選び方①

臨床心理士の鈴木です。

第4回、相談機関選びのポイントです。

今回は「どんなカウンセリングを受ければ良いのか」です。

「何療法でも結局は、カウンセラーとの相性が重要」と言ってしまえばそうかもしれません。
信頼関係が非常に大切ですから。
「腕のいい」と言われているカウンセラーが全ての人に対しうまくいくとは限らないのも事実です。
経験豊富なベテランのカウンセラーが必ずしも良いとも限らず、経験の浅い若手のカウンセラーが一生懸命で、問題解決へ導くこともあります。

しかし、「それではどう選んでいいのかわらかなくて困る」というのが一般の方の意見ではないのでしょうか。

私のお勧めを言いますと、うつ病、パニック障害、強迫性障害で悩んでいる方は「認知行動療法」をしてる機関です。
その理由は、治療的な根拠のある方法だからです。
以前にも書きましたが、うつやパニックの方が認知行動療法を施行した場合、施行しなかった人よりも、改善率が高いというデータが出ているのです。

では他の「~療法」もそういうのがあるのでは?と思いませんでしたか?
実は「~療法」といわれている多くの方法が、その効果に対するデータに乏しく十分に治療的な根拠があるとはいえないのです。
それは有名な心理学者が言っていたり、心理学の教科書に書いてある「~療法」というものであってもです。

これを手術に例えてみると・・・
あなたがある病を患っていて、医師に「手術をした方が良い。この手術は、治療的な根拠があるというデータに乏しい方法で何%の人が良くなるかも分からない方法なんだけど、昔の偉い人も言っていたし、私の好きな方法なのでやってみませんか?」と言われたらどうします?
普通、やりませんよね?
その手術をした後、たまたま環境の変化で良くなった、自然とよくなった、とういことはあるかもしれませんが。

この例は極端ですが、治療的な根拠に乏しいカウンセリング法を受けるとはそのようなものです。

海外では、根拠に乏しいカウンセリング方法に対して保険が支払われない国もあるので、認知行動療法がスタンダードになっていることが多いのですが、日本ではそのようなシステムがなく、根拠に乏しい治療法を行っている機関が多いのが現状です。

ここでさらなる問題が・・・。
認知行動療法家はまだまだ日本で少ないハズ・・・なのですが、調べてみると怪しげな相談機関でも「認知行動療法をやってます」とホームページに書いているのを見るようになりました。
中身をみると「?」と思うものもたくさんあります。

このようなことから単に「認知行動療法をやってます」とアピールしているところにいけば良いということでもなくなってきています。

そんなわけで、次回はさらに「認知行動療法をやっているカウンセラーをどのようにして選ぶか」について書きます。

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第3回相談機関選びのポイント-カウンセラーを探す②

臨床心理士の鈴木です。

第3回、相談機関選びのポイントです。

今回は、どんな資格のカウンセラーに相談すればよいかについて。

カウンセラーの資格といっても様々あります。
お金をかけ、ちょっとした研修を受けただけで取れる資格や、勝手に自分で作った資格をもった「心理カウンセラー」がたくさんいます。
日本では「自分は心理カウンセラー」と言ってしまえば誰でも「心理カウンセラー」と名乗れる状態なのです。

このこともあり、心理カウンセリングといっても怪しいものがたくさんあります。
これは心理カウンセラー資格が国家資格化されていないことが一要因です。
あたかも「国家資格」のように説明している資格もありますが・・・。

このような状態ですので選ぶ側は慎重にならなくてはいけません。
実際には専門的な知識が乏しいままカウンセリングを行い、適切な治療やカウンセリングになっていないケースが多々あるのです。
マスコミに出ている、講演会をしている、ベテランそうだ、というだけでカウンセラーを選ぶのは危険です。

しかし、一般の方ではそれが見分けにくいと思います。

そこで私は財団法人臨床心理士資格認定協会が認定している「臨床心理士」をもっているカウンセラーをお勧めします。
日本において臨床心理士はカウンセリング資格について最も信頼できる資格と言えます。
指定された心理系大学院を修了し、試験に合格しなければなれません。
このため、ちょっとした研修を受けただけではなれないのです。
病院などでカウンセラーとして就職するには必須で、その他の資格では試験が受けられないことも多くなっています。

ここで注意があります。
「日本臨床心理士資格認定協会」が認定している「臨床心理士」がポイントです。

たまに見かける「認定臨床心理士」「臨床心理カウンセラー」などは、全く「臨床心理士」とは関係のない資格、団体です。
その他にも紛らわしい名前や自称「心理カウンセラー」が多いのが実情となっています。
「臨床心理士」の前後に何もついていないものが「臨床心理士」です。

「臨床心理士」を選ぶことだけでも、多くの怪しげなカウンセラーを回避することができます。
自分が行こうとしているカウンセラーがどんな資格であるか、ホームページなどで調べてみてはいかがでしょうか。

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第2回相談機関選びのポイント―カウンセラーを探す①

臨床心理士の鈴木です。

第2回、相談機関選びのポイントです。
今回は医療機関受診をしたらよいかどうかをカウンセラーに相談したい時のポイントです。

前回、カウンセラーに医療機関の受診について相談する場合などに、医療機関に勤務経験があるカウンセラーをお勧めしたい、と書きました。

もちろん、医療機関に勤務していないカウンセラーでも的確な判断をされる方はたくさんいらっしゃいます。

しかし、幻覚妄想がひどい状態など、医療機関に受診した方が確実に良い場合でさえ、カウンセラーから
「愛情不足でこうなった」
「対処療法ではだめだ。根本を治さなくてはいけない」
「自分を表現できるようになると良いでしょう」
と言われ、絵を書かされたり、箱庭をやったりと、医療機関を受診させず、見当違いの「治療」をしているケースも少なからず見受けられます。
もっと早く来てくれれば・・・と思うこともたくさん経験しました。

これはあくまでも私の主観ですし、ケースバイケースですが、医療機関に受診した方が良いレベルかどうかの判断は、医療現場にいるカウンセラーの方がわかっているような気がします。

必要ならばその医療機関に受診することも可能であるというメリットもありますし。
特に都市圏には多額の金額を請求し、自己啓発に近いような「カウンセリング機関」も多数ありますので、医療機関と提携しているカウンセリング機関の方が、安心感がある、無難、ということも。

医療機関は敷居が高いというイメージがありますが、以前よりも気軽に相談しにくる方も多くなりました。
迷った時は、医療機関と提携しているカウンセリングをお勧めします。

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第1回相談機関選びのポイント―何科に行くか

臨床心理士の鈴木です。

病気が良くなってカウンセリングを終えられた患者さん、家庭などの事情により引っ越した患者さんから、近況報告のお手紙をいただくことがあります。

お返事を出すことはできませんが、手紙には目を通しております。

これからも充実した人生を送っていってください。

しかし、ここである問題が。
近くに住んでいる方は何かあればまた来談すれば良いのですが、引っ越しなどで来談できない方はどのようにして、精神科なり、カウンセラーを見つければ良いのかという問題です。

私も風邪などの病気になった時は、どこに行こうか迷います。
迷った時は知人に聞いてみたり、近くにあるところに行ってみたりします。
軽い風邪程度であれば、どこにいってもあまり変わらないとは思いますが、それでも「良い」医師のところには行きたい。
それを調べようと思ってもインターネットの口コミ程度しか調べようがない。
口コミも本当に信用のできるものか分からない。
結局、行ってみなければわからない、ということになります。

ところが「こころの病」は2~3日で良くなるものではなく、数ヶ月~数年、医師やカウンセラーと付き合っていく必要性があります。
このため相談機関選びは内科などより慎重になった方が良いかと思います。

そこで、私の知識と経験から精神科やカウンセリング機関などの、選び方のポイントを何回かにわけて書いていこうかと思います。

もちろん、私の主観に基づいて書いていくので絶対的なものではありませんが・・・。

まず第一回、相談機関選びのポイント。

何科に行くか。
いきなりあまりポイントにならないポイントですが、かなり方が誤解をしているので・・・。

「うつかな」「パニックかな」と思った時、どこに行けばよいのでしょう。
カウンセリング、精神科、心療内科、神経内科、内科など迷った経験はありませんか?

まず、医療機関をお勧めします。
しかし、医療機関にかかることに抵抗がある方や、医療機関に行く程かどうかアドバイスしてもらいたい時は、カウンセリングで相談してみるのも一つの手段です。
ただ、これは医療機関に勤務している、勤務経験のあるカウンセラー(臨床心理士)である方がよいと思います。
その理由についてはまた今度。
ほとんどカウンセラー(臨床心理士)は医師ではないので、薬はだせません。
ここが医師とカウンセラーの大きな違いです。

そして、「精神科」、「心療内科」、「神経内科」。
この違いがわかりますか?

よくある誤解は「精神科」は重病で精神病の人、「心療内科」はうつなど比較的軽いイメージの人、と考えられていることです。

うつや不安、イライラ、不眠など、よくある「こころの病」のほとんどは「精神科」の分野です。
軽症であろうと、重症であろうと、精神科です。

身体疾患で、その治療と経過に心理的な要素が大きく関連してくる場合が「心療内科」です。
例えば、胃潰瘍、高血圧など。
心療内科は「内科の一分野」と考えた方がわかりやすいと思います。

脳血管障害やパーキンソンなど、脳神経系の病気を扱うのが「神経内科」です。

よく精神科が嫌だからといって内科で安定剤をもらっている方もいますが、うつや不安が長引いている場合は専門である精神科受診をお勧めします。

「精神科・心療内科」「心療内科・内科」という看板を目にしますが、多くの場合は「精神科」医師が診療しています。
その理由は、一般の方にとって心療内科の方が「軽い精神症状」という間違ったイメージがあり、敷居が低いことが一因です。
実際のところは「精神科」「心療内科」どちらに行っても、精神科医師が担当していることが多いかと思います。
一部の病院では厳格に分かれている場合もありますので、心配な時は問い合わせしてみると良いでしょう。

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洋服屋とカウンセリング

臨床心理士の鈴木です。

年始はバーゲンの時期。

洋服などを買うチャンスでもありますが、ほしい服を見るとだいたいセール対象外だったりする。
好きなお店ほどバーゲンはしていません。

それにあの混み具合。

20代の頃までは混んでいてもバーゲンに行っていました。
今では混んでいない時期にちょっと見る程度。
だいたい見る店も決まっています。
このため、バーゲンが始まる前に買い、こだわらない商品だけ空いた時期にバーゲン品を買うこともあります。

ところで、洋服屋さんで気になること。
声をかけてくる店員さん。

やけに馴れ馴れしい。
やけに「逆にこれなんかいいんじゃないですか」という逆になってない「逆」という言葉を使う。
「見てるだけ」と言ってもしつこく説明してくる。

しつこい営業や勧誘と変わらないんじゃないかと思います。
営業なんでしょうけれど。

買おうと思っていた気も失せることも多数。

空いているときに行くので、声をかけられる確率が高いような気がします。

声をかけてもらい時は声をかけてもらいたいし、一人で見たい時は声をかけてもらいたくない。
「見てるだけ」と言ったら、距離をとってほしい。
当然のことだと思うのですが・・・。

これは対人関係を考える上では同じことが言えます。
その時々によって柔軟に対応は変えなくてはいけません。
友人関係、職場の上司、交際相手、病気の家族に対する対応など人間関係、うつや不安に対する対処法などもそうです。
マニュアル的なものでは限界があります。

ですから洋服の店員さんもカウンセリング的な考え方って必要だと感じます。
いや、色んな職業に応用できるのでしょう。
営業、製造業、スポーツ、マネージメントなどなど。

実際、心理療法の一つである行動分析学をビジネス分野に応用した「パフォーマンスマネジメント」という方法もあります。
うちのカウンセリングにも企業の方がマネジメントについて相談に来られることもあります。

また、カウンセリングを受けられている方で「今までやったことって、悩み事以外にも応用できそうですよね」と感想をおっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。

その通りです。

うつや不安のためだけでなく、仕事や人間関係など、生活全般にカウンセリングで身につけた技術を応用していくと良いと思います。

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本当のことが言えないのは抑圧されているから?

臨床心理士の鈴木です。

こんな問題について良く耳にします。
「自分を抑えて本当のことを言えない」

よく耳にするアドバイスとして聞くのが、「あなたは人の目を気にして自分を抑えているんですね」「過去の親子関係で愛された経験がないのですね、親の目を気にしてきたことが原因ですよ」「人のことは気にせず、本当に言いたいことを言えるようになりましょう」という答えになってたりする。

このような答えを聞くと「私もそう!」「そういえば親にあの時こんな扱いを受けた、あの時つらかった」と、何となく自分に当てはまり、わかってもらえたような気がしてしまいがちですが・・・。

このパターンとしては両親を責め、その両親がさらに高齢者となった自分の両親を責める、「世代間伝達」などどいうもっともらしい理屈をはりつけているものです。

一時はわかったつもりになって、楽になることもありますが・・・。

恨みははれましたか?現実は変わりましたか?言いたいことは言えるようになりましたか?問題は解決されましたか?

まず一ついえることは、幼児期の体験が現在の精神疾患の原因であることはありません。
日本ではこの理屈が流行しており、一部のカウンセラーがそのようなことをいっていることがありますが、根拠としては非常に乏しい理屈です。

もう一つ、現実の場面で自分を抑えず言いたいことを言っていたら、だいたい孤立していきます。
それに相手が自分の要求に応えてくれるとは限りません。
人の目を気にすることは決して悪いこととは限らず、人の目を気にするからこそ、人間関係や社会が成り立っている部分があります。

もちろん言いたいことをいえるようになることにより、解決してくこともあります。
当然ながら主張することが問題解決に結びつく場合です。
その時は、場所、タイミング、言い方を工夫、練習し、自分の言いたいことを言えるようになる必要があります。
これにはコツがありますので、カウンセラーと相談しながら進めていくと良いと思います。

要はバランスが大事だというだけです。

そして自己主張できることが重要なのではなく、どうすれば問題解決に向かうか、どうすれば自分がもっと充実した人生を送れるかが重要なのです。
「自分の言いたいことを言って、自分が抑えていることを解放する」=問題解決とは限らないのです。
自己主張は目的ではなく手段にすぎません。

「自己主張できない抑圧の理屈」から離れて、解決に一歩踏み出してみましょう。

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