パニック発作の解釈の仕方

臨床心理士の鈴木です。

皆さんは動悸が起こったらどう思うでしょうか?

普通は「ドキドキしてるな」程度でしょう。

これがパニック障害になると「発作の前兆では」「心臓発作では」「倒れてしまうのでは」と思うかもしれません。

他にも「気が狂ってしまうのでは」「大声でさけんでしまうのでは」など。

このようにパニック障害の方は体の感覚に対して誤った解釈をしてしまう傾向があります。
実際には発作によって「気が狂う」ことはありません。

そのような解釈をしていると「今度もそうなるのではないか」と予期不安がおこり、予期不安自体が動悸や息苦しさを伴うので悪循環を引き起こします。

パニック障害で悩んでいる方は
①パニック発作に対する解釈の仕方が状態の悪化・持続をさせている可能性があること
②発作の時に起こる身体症状は不快ではあるけれど、危険なものではないこと

を理解しておく必要があります。

ただ多くの方はこのことを理解しても「怖いものは怖い」と思うわけですが・・・。
怖さに関しては対処方法はありますのでご心配なく。

まずは症状に関する知識をもつことが治療の第一歩です。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


埼玉での認知行動療法実施の機関

臨床心理士の鈴木です。

埼玉で認知行動療法を実施している機関も少しずつ増えてきました。

しかし、患者さんから内容を聞くとずっと考えていることに対して質問などをして新しい考えを出す方法(コラム法、認知再構成法)だけを行っていることが多いようです。
だいたい認知行動療法=プラス思考にする方法、表に考えをまとめる宿題が出る方法、と誤解をしています。
「そんな風に考えればよいのはわかるけれど」「面倒だ」という結果に。

そのような「認知行動療法」を年単位で続けて全く良くならずに認知行動療法に対して不信感をもっている方をたくさん見てきました。

ずっと表に文字を書きこむだけの「認知行動療法」を受けていませんか?
それで「認知行動療法は合わない」と思っていませんか?

実は医師や臨床心理士の中でも認知行動療法=プラス思考にする方法、表に色々記録する宿題が出される方法と誤解している人が多いのが現状です。
まだまだ日本では認知行動療法がきちんと広まっていないのです。

以前ある自治体が出していた不安障害のパンフレットにも「認知行動療法はプラス思考にする方法です」と書かれていたことがあります。
また、専門家から「認知行動療法は大変な方法だからあなたには合わない」と言われることもあるそうです。
こんな状況では患者さんが誤解してしまうのも仕方がありません。

う~ん、埼玉でも認知行動療法の普及にはもう少し時間がかかりそうです。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


美容室の会話が苦痛

臨床心理士の鈴木です。

髪を切りにいくと、いつもアシスタントの人がまず髪を洗ってくれます。

私はその時の会話があまり好きではありません。

だいたいどの人も
「今日はお仕事ですか?」
「今日は天気が○○ですね」
「これから何をするんですか?」
と聞いてきます。

恐らくアシスタントさんは今日私がお仕事かどうかや、これから何をするかなんて興味がないでしょうに・・・。

興味がないから、私が普通に答えるとだいたい話は続きません。
会話を続けるためにはこちらが進んで話さないとうまくいかないのです。

私はあまり無言でいることが気にならないので「いつものこと」と思い、答えるものは答えてそのままでいることが多いです。

それにしても、もう少しあの表面的な会話はなんとかならないかな。
徹底的にアシスタントさんの会話の技術をあげてもらうとか。
せめて聞く内容のバリエーションは増やしてほしいです。

髪を切りに行ったときの会話が苦手な方もいませんか?
私のところで受ける相談で多いのは
「無職なことを言いたくない」
「会話が続かないと変なやつだと思われるのでは」
「つまらない人だと思われるのでは」
「他の人だと会話がはずんでいるのに自分だとはずまない・・・」
などなど。

人からどのように見られるか気になる人です。
社交不安障害の方が多いのかもしれません。

髪を切りに行くたびに苦痛になります。
髪は切りにいかなくてはいけないので、ずっと悩んでいるのも大変です。

美容室がもう少し楽な空間でありたい、という人はご相談くださいね。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


強迫行為をやめるための準備-ゆっくり行動する

臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の強迫行為をやめる準備のためのエクササイズ。

今回は「ゆっくりと行動する」です。

例えば、何度もドアを確認してしまう人がいるとします。
いつもは緊張してガチャガチャとやっているのかもしれません。

その時に確認してもよいのでゆっくりとやってみるのです。
スローモーションの映像みたいに。
深呼吸などをしながらやってもよいでしょう。

ドアにゆっくり近づきましょう。
ドアをみてましょう。
どんな色でしょうか?
どんま模様でしょう?
ドアノブの感触を感じてみましょう。
ドアノブはどんな感触がするでしょうか?
ざらざら?べたべた?金属っぽい?これまで意識したことがないでしょう。
そしてゆっくりとドアノブを動かしてみましょう。
その時もドアノブの感触を感じなが動かしてみてください。

これまで衝動的にやっていたことを立ち止まってゆっくりやってみるのです。

こうすることによって、強迫行為はやめられなくても切迫した感じや緊張感が弱まるかもしれません。
そして結果的に衝動が弱くなっていくこともあります。

お試しください。

もちろんうまくいかない時は行動療法の専門家にご相談ください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


寝る時足がむずむずしていたら注意

臨床心理士の鈴木です。

「むずむず症候群」ってきいたことありますか?
レストレスレッグス症候群なんていうこともあります。

症状としては、足がむずむずする、チクチクする、かゆいような、「虫がはうような」など身体的な感覚の出現です。

足を動かしたり歩いたりすると軽減します。

休んでいる時や夕方から夜にかけて出現することが多く、睡眠時間にそのような症状があることで眠れなくなることがあります。

不眠を訴える人の何パーセントかはこの病気によるものと言われています。
私のカウンセリングの中で、なかなか良くならない不眠の方にこのような症状がないかと聞くと、時々症状が認められることがあります。
主治医に相談するようアドバイスしたところ、お薬で不眠が改善された例もあります。
あまり聞きなれない病気のため、病気だと思わず主治医に言っていないパターンが多いようです。
このため、適切な治療が行われず睡眠薬を飲んでも眠れないといったことに陥ることもあります。

治療法としてお薬があります。
がまんして治るものでもありません。
もしも、不眠の方でこのような症状があった時は主治医に相談してみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


うつで悩んでいる時の家族の対応

臨床心理士の鈴木です。

うつで悩んでいるときに周囲に言われたくない言葉。
うつに限らず心の病気を抱えている方のご家族は、普段言っていないかチェックしてください。

よくあるのは・・・

「気の持ちようだ」
→気の持ちようではどうしようもないから悩んでいる

「そんなの誰でもあるよ」
→「あなたの悩みは大したことない」と言われている気がする

「こんな風に考えたら」
→頭でわかっていても、心から思えないことが多い

「気分転換でもしたら」
→気分転換しようとしても嫌なことばかり考えてしまう、気分転換できない自分に落ち込む

「あなたの気持ちはわかるよ。でもね~」
→結局否定している、つまりわかってはいない

時と場合によっては上記のような言葉も有効かもしれません。
しかし、ほとんどはうまくいかないと思います。

特に「正論」を悩んでいる人に押し付けるのはほとんど役に立ちません。

気をつけましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


躁状態は注意

臨床心理士の鈴木です。

うつ病かと思っていたら、よくよく聞いていくと「躁」状態が隠れている場合があります。
「双極性障害」というものです。

躁状態の症状としては
①気分が良すぎる、ハイになる、怒りっぽくなる、等が他人からいつもと違うといわれる
②自分が偉くなったように感じる
③いつもよりおしゃべりになる
④色々な考えが次々に浮かぶ
⑤注意がそれやすい
⑥活動性が高くなり、ひどい時はじっとしていられない
⑦後で困る結果となることに熱中(浪費、商売への投資など)

などがあります。

うつ状態が消えていったかと思えば躁状態になったりします。

その時に「もううつが治った」と思いこむことも少なくありません。
それどころか躁状態の時に「これが本来の自分なんだ」と勘違いしてしまったり。

注意深く過去を振り返っていかないと、見逃しやすいでしょう。

睡眠時間が少なくてもよいと感じたり、
いろんなアイデアが思い浮かんだり、
色んな人にメール、電話をしまくったり、
急に人に傲慢で失礼な態度をとったりしたことがある人は注意が必要です。

躁の症状がある場合はうつ病の治療とは違ってきます。

躁状態があると、治療も違ってきます。
気付いた時は治療者に相談してみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


心の病気のサイン

臨床心理士の鈴木です。

心の病気になる時はたいてい何らかの症状があります。

それは抑うつ気分などいわゆる「心」の症状だけとは限りません。

・頭痛
・微熱
・肩こり
・下痢
・吐き気
・動悸
等の身体的な変化

・過食
・飲酒量の増加
・浪費
・やつあたり
等の行動的な変化。

あと
・集中力の低下
・判断力の低下
・いらいら
・急に泣き出す
などなど、多彩です。

気づきにくいのは身体的な変化かもしれません。

だいたい内科で検査を受けて異常なしで、異常がないので「ストレスなんじゃない?」と言われ精神科をすすめられます。

身体の症状なので、どうもマッサージや怪しげなカイロなどに行く人も多いようです。
特に「自律神経の問題だね」といわれると、そのようなところに「治療」にいってしまう。
もちろん気持ちいいので行くのは構いませんが、心の病気がありそうな時は精神科でもきちんと治療をした方が良いです。

時々「精神科は根本を治すものではない」と言い、自分の治療院は「根本を治す」というあやしげな「治療院」を見かけます。
気をつけましょう。

一度心の病気になった方は自分なりの初期症状を把握しておいて、症状が出てきたら「何か無理していない」と問いかけ、ストレスマネジメントをしていくとよいでしょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。

他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


不眠と休日起きる時間

臨床心理士の鈴木です。

今日は金曜日。

明日は土曜日で台風の接近で雨が降る確率が高い。

雨だと外に出たくない。

そうすると明日は「一日寝ていよう!」
と思う人もいるでしょう。

元気な人ならいいのですが、不眠で悩んでいる人はこれをやってはいけません。

土曜の夜は眠れなくなる可能性が高くなります。

そうすると日曜日も生活リズムがいつもより遅くなります。

日曜の夜も眠れないことになり、月曜日がつらくなります。

そうすると仕事にいくのがつらくなる・・・という悪循環。

これを防ぐために休みの日でもある程度は同じ時間に起きることが必要です。
ちょっときついかもしれませんが、このようなことが不眠対策となります。

朝起きてもやることがないとすぐに寝てしまうことになるので、前日にやることを決めておくと動きやすいかもしれません。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


「うつが治る5つの法則」

臨床心理士の鈴木です。

今日の記事のタイトルをみてどう思いました?

仮にこのような本があったとして、
「うつが治るためには」
というタイトルの本が隣にあったら、どっちの本を手に取りますか?

私はよくさいたま市や東京の本屋に出没します。
インターネットで簡単に本は手にはいりますが、やはり手にとって中身を吟味した方が良いので、買いたい本は一度本屋で見てみます。

また本屋に行って何か面白そうな本がないか見るのも一つの楽しみです。

タイトルに目がいくことが多いのですが、最近やたらと気になること。

○○のところに数字が入るタイトル

○○の法則
今日からできる○○のこと
大切な○○の習慣
○○日○○分でできるダイエット

・・・などなど。

知っている人も多いと思いますが、興味を引き付けるために数字を入れるテクニックです。
どのような数字を入れたらよいかについてもテクニックがあります。
インターネットでのノウハウもののタイトルでも多いですね。

本屋で思うのは、このようなタイトルが乱立していること。
今に始まったことではありませんが・・・。

そんなタイトルばかりなので、タイトルで興ざめしてしまうことがあります。
まぁ、そのような本や記事が実際興味をそそられることもありますけどね。
中身が良ければそれで良いのですし、読まれなければ価値が伝わらないということもわかりますけど・・・。
もうちょっとタイトルのバリエーションを増やしてもらえると興味がそそられるのですが。

数字を入れるテクニックについて知らない人は、本屋さんに行ったり、インターネットでそんなタイトルを探して見てください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています