不十分な練習の仕方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔恐怖の人がやりがちな練習の間違い。

汚いと思っているものを触った後、30分後に手を洗うということをしている、という場合。

これは練習になっていません。

「30分でも我慢したから練習になっているだろう」
というのはスモールステップではないのです。

どんな小さな刺激でもやりとおすことがコツとなります。

不十分な練習をしても、なかなか良くならないだけでなく、悪化することさえあります。

不安への練習の仕方には注意しましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


いつも、全然

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

対人関係のコミュニケーションでよくケンカになる、まずいフレーズとして
「全然~してくれない」
「あなたはいつも~だ」
という「全然」「いつも」などと言うフレーズ。

こういう時は、相手への思い込みが多いもの。
例えば妻が家事を手伝ってくれない夫に
「あなたは全然家事やらないじゃない!」
と言うと
「俺だってたまにはやってるじゃないか!」
と返ってくるかもしれません。

実際にそういうことが多いとしても、そのようなフレーズを使うと相手もイライラしてしまいます。

こういう時はまず「私は」を主語にした言い方をして、どうしてほしいか気持ちを伝えるのが基本です。
「私は~と思う」という文脈で話すと、基本的には相手への思い込みメッセージとならないことが多いです。
あとちょっとした心遣い(ヨイショ?)があればよいでしょう。
「疲れているところわるいんだけど、家事を手伝ってくれると助かる」
とか。
ちなみに上記のように「私は」ということはついていなくても、そのような文脈になっていればOkだと思います。
「あなたは」が主語にならないように気をつけてください。

教科書的にはこんな感じです。
うまくいかないことも多いけれど、いつもと同じケンカのパターンになるよりはマシかもしれません。

まぁ、こういう事例の場合は夫側が
「まぁ、たまにはいいか」「イライラしているだけかな」
と、一時的に家事を手伝い、ほとぼり冷めたら元に戻るといったパターンになることが多いのですが・・・。

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パニック、社交不安と腹式呼吸

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不安への対処として、腹式呼吸などリラクゼーションをしている人はいませんか?

パニック障害や社交不安障害への対処で教わる人も多いと思います。

これはこれで有効な時もあります。

しかし、場合によっては悪化させるかもしれません。

どんな時かというと
「腹式呼吸をしなければ発作(緊張)は治まらず、大変なことになってしまう」
といった場合です。

こんな風になったのでは意味がありません。

腹式呼吸をしてある程度症状は改善しても、怖いことには変わりないのですから。

実際のところは「腹式呼吸なしでも大丈夫」を目指さなくてはいけないです。

腹式呼吸などリラクゼーション法に頼り切っている方はご注意ください。

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コミュニケーション技術を学んでも相手は言うことを聞いてはくれない

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

コミュニケーションが苦手な人が「気持ちをうまく伝える方法」という類の本を見た時によくある失敗。

そういう本には
「こうすればうまく伝わる」
と書いてあります。

確かにそのようにすることによって、現在よりもコミュニケーションの質としてはよくなることが多いです。

しかし、ここで落とし穴。

そのような本を見て実行した時に
「本に書いてある通りに言ったのに、相手が私の言うことを受け入れてくれなかった」
ということがあったと、多々聞きます。

それによって「こんな方法を役に立たない」となってしまう。

注意してほしいのは、
「うまく伝える」「気持ちを伝える」
ということと、
「相手が自分の言う通りにしてくれる」「自分の意見を受け入れてくれる」
ということは別、ということです。

「うまく伝える」
から
「相手を思い通りに動かす」
になってしまっては、いくらコミュニケーション技術を学んでもうまくいかないでしょう。

「~するべき」と言いがちな人がやりやすい傾向かもしれません。

大事なのは質の良いコミュニケーションをとること。

自分には言う権利はあるけれど相手は断る権利があることを認めることが前提です。

ここを忘れないで、コミュニケーション技術を身につけてください。

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ソファで寝る癖は変えた方がよいかも

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

眠気を感じた時に、ベッドに行くと眠れないってことありません?

特に不眠の方。

ソファなどでは眠れるのに、ベッドでは眠れない。

ベッド=眠れない場所になってしまっていることが多いのです。

「寝床不安」みたいなものでしょうか。

ベッドで眠れない人は、ベッドの中にはいると寝ようと努力してしまうんですね。
「寝なきゃいけない」とか。
そうすると
「眠れるかなぁ」
と不安になって、眠れない。

ソファだと寝る努力をしなくて良い場所だったり、ソファ=眠れない場所と身体が条件付けられていないから、眠れるんです。

ただ、ベッドで眠れないからといってソファで寝ていると、ベッドではさらに眠れなくなるかもしれません。

ソファで寝る癖をつけちゃうんですね。
あと通勤電車で寝てしまおうとか。

他の場所で睡眠欲を満たしてしまっていると、当然夜にはベッドで眠れなくなります。

「明日も仕事なんだから眠れないよりはいいだろう」
という気持ちはわかります。

一時的に眠れない人あれば、それで良いかもしれません。

しかし、長年不眠で悩んでいて、他の場所で寝る癖がついている人はその習慣をやめなければいけません。

要はベッド以外では寝ない習慣です。

結構大変なんですけど。

電車でウトウトするのって結構気持ちよいし、すっきりすることも多いですからねぇ・・・。

ただ、長い間薬なしでは眠れないという人は、睡眠に関する習慣を変えていった方がよいでしょう。

今回説明したのは改善ポイントの一つです。

生活習慣を変えることは、短期的なデメリットはありますが、長期的なメリットは大きいですよ。

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復職前のチェック-具体的な対策

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

心の病気で休職している人が、チェックすることについてですが、結構大事なことをしていない人がいます。

大事なこととは・・・

・再発予防のための具体的な対策
です。

当たり前のことではあるのですが「休職中は薬を飲んで、休んでました」って人に多いです。

「必要であれば、お医者さんが言ってくれるだろう」
と思っていたら、現状はそうではありません。

残念ながら多くの場合、復職支援プログラムや認知行動療法などの薬以外の対策は自分から希望しないと受けられないことが多いと思います。

うつ病であれ、パニック障害、強迫性障害等の不安障害であれ、何も対策せずに待っているだけの対処をしている人は危ないような気がします。

できるだけ、自分でできる具体的な対策をうっていきましょう。

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あなたの人生のオプショナル

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

Pain is inevitable,suffering is optional
Nicholas Thurlow

これはNicholas Thurlowというマラソンランナーが頭の中で繰り返している言葉だそうです。

これは村上春樹氏が
「痛みは避けがたいが、苦しみはオプショナル(こちら次第)」と訳しています。

走っていて「ああ、きつい、もう駄目だ」と思ったとして、
「きつい」というのは避けようのない事実だが、
「もう駄目」かどうかはあくまでも本人の裁量に委ねられていること、だそうです。

これは心理的な問題など様々なことにあてはまります。

人生において苦痛は避けられません。
しかし、心持ち次第で苦悩になるかは変わってくるのです。

まぁ、その「心持ちを変える」ことが難しいんですけどね。

苦しいものは苦しいし、心持ちは変えようとしてもなかなか変えられない。

嫌な気分や不安は避けられません。
避けられないものを避けようとすれば一生その嫌な気分や不安に悩まされます。
しかし、嫌な気分や不安で悩む続けるどうかは、変えることができるかもしれません。

本当に「もうダメか」どうか、心持ちを変えるためのきっかけをつくるお手伝いは、私にできるかと思います。

「色々あったけれど、良い人生だった」と思えるように一歩動き出しませんか?

「もうダメ」のままでいるか、別の視点からみてみるか、それはあなが「いつでもできる」オプショナルです。

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よくある「深層心理テスト」は本当?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前にも書いたことがあるのですが、雑誌やテレビで出てくるお手軽な「心理テスト」は、ほとんど何の信頼性もないテストです。

「これであなたの深層心理がわかる!」
というものはほとんどそうだと思います。

そんなんで人の心がわかるはずがないでしょう・・・。

これを言うと結構びっくりされる人が多いです。

「信じてたのに~!」
って。

私のような仕事をしている人は、普段からそのような心理テストばかりしていると思っている方も結構いるようです。

あのテストは誰が考えているんでしょうかねぇ。
次から次へとどこからネタが出てくるのか。

そのような「心理テスト」を見たら占いと同程度のものとして楽しんでください。

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強迫性障害に「病気にならないから大丈夫」というのは・・・

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人が不安場面に挑戦する時のよくある間違い。

行動療法の本を見て自分なりにやっている人や、あまり行動療法に詳しくない医師や臨床心理士から言われてやっている場合もあります。

例えば
「ドアノブを触ると、重大な病気にかかってしまうのでは」
という不安があってドアノブに触れない人に対して
「ドアノブを触っても重大な病気にはかからない、というのを実際にやってみて確かめるのが行動療法」
と思っている場合。
また「大丈夫だと頭の中で念じよう」としている場合。

このような対処をしていると、不安場面に挑戦してもうまくいかない可能性があります。

ごくごく軽度の人ならそれでも何とかなることもありますが、それ以上の人はある程度で止まっていることも多いのでは?

「触っても大丈夫だと思おう」
というのは、下手をすると強迫症状を悪化させます。
それが「強迫行為」である場合もありますし。

不安を下げようという行為は強迫行為を増長させます。

このように悪化させるような心持ちをしていると良くありません。

何をどうしたらよいかは人によって異なるので、まずは行動療法を専門としている治療者に相談してみてください。

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感情とうまく付き合う第一歩

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

悲しみ、不安、イライラ、などの感情の付き合い方は大事です。

感情とどう付き合っていますか?

まず、うまい付き合い方の一歩は
「感情を受け入れる」
ということです。

自分が感じるのは当たり前という心持ちです。

それを
「自分がこんな風に感じるのはおかしい」
「こんな風に感じるなんて自分はダメな人間」

と考えてしまうと、自分の感情を否定してしまうことになります。

感情を否定したって、感じるものは感じるのだから仕方がありません。

まず自分が自分を受け入れていかないと、どんどん自分のことが嫌いになります。
そうするとどんどん自分に自信がなくなってきます。

まずは自分の感情を感じて当たり前のものとして受け入れていきましょう。

幼い子どもの頭をなでるように、というイメージです。
「そんな風に感じてるんだね。当然だよね」と言ってあげるような感じです。

自分の感情と向き合ってはじめて、どう付き合っていったら良いかを考えることができるのですから。

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