「 強迫性障害 」一覧

「一回だけ」が確認強迫を悪化させる

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

カギの確認、ガスの確認、コンセントの確認。
外出する時に何度も確認してしまい、なかなか自宅から出られない強迫性障害の確認強迫。
この連休に遠出する人は怖いですよね。
外出する時の確認が多い人は自宅から離れている時間が長ければ長いほど、不安が強くなる傾向があります。
そんな人に一つアドバイス。

「一回だけ確認」ってやっているとなかなか良くなりませんよ!

 

 

「一回だけ」が落とし穴

一回だけ確認しよう。
このやり方はいかにも良いように見えます。
しかし、よく考えてみてください。
それで失敗しているハズですよね。

一回だけ確認って、ハードルが高いんです。
だって「一回だけ」ってやってしまうと、もっとやりたくなるから。

よく「確認の回数を減らそう」ってやっている人がいます。
がんばれば回数は減っていくんですよ。
だからこのやり方は正しいと思ってしまう。
しかし、何かの拍子でまた増えていくものです。

よく強迫性障害の確認行為は麻薬に例えられます。
麻薬をやめようとしている人がいたとします。
「全然やらないのはつらいから、一回麻薬をやって我慢しよう」って言っていたらなんて言ってあげます?
「一回やったら、またやりたくなるよ」って言いますよね。

だから全然確認せずに練習した方が、良くなりやすいのです。

「フツーの人だって一回やってるでしょ」って言うかもしれません。
でもフツーの人は「一回も確認やらずに外出する」ってことを無理矢理やろうとすればできます。
だからフツーの人はどのように確認しているかどうかを基準にしても良くなりません。

強迫性障害の治療は大変なことも多いのですが、やり通せばリターンも大きいです。
たくさんの人が治療を受けて良くなっていっています。
覚悟を決めて、治していきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。

 


音楽を聴きながら運転できます? 強迫性障害は中途半端が治すカギ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人は、強迫行為を「きちんとやらなきゃ」って思ってます。
だから手洗いや確認中に誰かに話しかけられたり、雑念が浮かんでくるとやり直すのです。
車の運転が怖い加害強迫の人は、音楽を聴きながら運転するのって怖くありませんか?
「誰かをひいたかもしれない音を聞き逃したのでは?」と不安で。

「ちゃんとやれてないのでは」「なんかすっきりしない」って感じません?
100点が良いので、中途半端がものすごく嫌なんです。

強迫性障害の治療は、不安なことに挑戦していきます。
ってことは、中途半端にいろんなことをやるのが治療にもなります。

中途半端にする練習になるのが「ながら作業」。
誰かと会話しながら鍵を閉めてみる。
音楽を聴きながら車の運転してみる。
一つのことに集中しないで、行動するのがコツです。
「ちゃんと確認しよう」という強迫行為の邪魔をしてくれます。

強迫に限らず不安な時って一点集中になるんですよ。
集中しちゃうともっと不安にとらわれてしまいます。
「ながら作業」をやると不安は一時的に強くなりますが、慣れてくるとむしろ不安へのとらわれが少なくなってきます。
不安以外のことを考えられるようになるから。
このため集中しないで、いろんなところに注意が向くようになると、良い方向にいくのです。

複雑な感じの人になると「自分は『きちんと』中途半端にできているのだろうか」と100点の中途半端をやろうとする人もいますので、そのあたりも中途半端に。

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他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


一人でできる加害強迫を治す方法 3つのステップ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

道を歩いて「今誰か転ばせたのでは?」と不安で振り返り確認。
強迫性障害でよくある加害・確認強迫です。

対処法は確認せずに、怖いところを歩くこと。
頭の中で「大丈夫。何も音がしていない」と安心させるのは逆効果。
「誰かを転ばせてケガをさせた」「不安なことは起こってから考える」と不安を強くさせて慣れていくと良いです。。

では具体的にはどんな風にやっていけばよいのか?
「確認しなきゃいい」ってわけじゃないです。
どんどん不安なことを自らやっていくのがコツ。

簡単に自分で組み立てられる3つの手順をご紹介。

加害強迫が良くなる3つのステップ

①自分がどんな場所、人、状況が怖いかをリストアップしてみましょう。

・高齢者や子どもがいるショッピングセンター
・駅のホーム
・階段
・混んでいる場所

②今までどんな対処をしていたか振り返ってみましょう

・避ける
・ぶつからないように大きなバッグを持ち歩かない
・端を歩く

③ ①の状況で②と逆のことをやってみましょう
・子どもがいそうなショッピングセンターに行き、大きなバッグをもって歩く
・狭くて混んでいる道真ん中を大きく腕をふって歩く
・駅のホームで人がいる後ろを歩く

③は②をやらなければ、逆じゃなくても怖いことであればなんでもOKです。

「そんなの怖くてできない」って人は、まず出来るところからやっていきましょう。
混んでいるショッピングセンターで子どもがいるところが怖くてハードルが高いならば、
・子どもが少ないところを歩く
・大人ばかりだけで混んでいる道を歩く
・すいている道の真ん中を歩く
と、条件をゆるくしてハードルを下げるとやりやすいです。

これを頻繁にやることで怖さが薄らいできて、強迫性障害良くなっていきます。
一ヶ月に1~2回練習しただけでは良くなるスピードはかなり遅くなります。
何度でもやりましょう。
やればやるほど良くなってきます。

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強迫性障害を治さない方が絶対後悔します!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

後悔したくないから強迫行為をやる。
強迫性障害の人が強迫行為をする時の理由になりやすい言葉。

カギの確認をしなくてドロボーにはいられた後悔しそう
手を洗わないで大変な病気になったら後悔しそう
やり直しをしないで悪いことが起こったら後悔しそう。

だから強迫行為をやってしまう。

しかし、強迫行為をやっているともっと後悔することになります。
時間を失うからです。

強迫なんかよりもっと楽しい事に費やしたい時間があるでしょう。
遊び、恋愛、仕事、フツーの生活。
これを失なってしまう可能性があるのですから。

強迫に囚われた人生なんて嫌じゃありません?
嫌って思った人なら、強迫行為をしなかった後悔より、治療しなかったことの方が絶対後悔します。
このままで本当によいのでしょうか?
早いうちに治療していきましょう。

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本当に良くなるの?強迫性障害の認知行動療法について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

口をすっぱくしてしつこいくらい言ってますが、強迫性障害には一番認知行動療法が有効なんですよ。
このブログにいっぱいノウハウ書いていますので、挑戦していただきたいです。
一回も私のカウンセリング受けてなくて「ブログをみてやっただけで良くなりました」ってご連絡をいただいたこともあります。
ブログ書いててよかった。

でも・・・本当に良くなるの?

しかしですね。
やっぱり「本当に治るの?」って疑問がわくと思うんですよ。
結構大変なことをしていくのに、
「よくならなかったどうしよう」
「怖いことをしてもっと悪くなったらどうしよう」
って。

そのうち「こんなきついことをしなくても治る方法はないの?」って思っちゃうもの。
過去をさぐってみたり、漢方飲んだり、サプリメント飲んだり、自分なりにやってみたり。
でもあとで気付くものです。
そんな方法では良くならないと。
疑問に思った方はいろいろやってみてください。
やっぱり認知行動療法やるしかないんですよ。

これはやってもらうしかないです。
認知行動療法でよくなっている人の事例をみてもよいかもしれません。

「強迫性障害のカウンセリング事例」
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2014/01/10/post-0/

良くなっている人はたくさんいます。
統計的にも最後までやってもらえれば7~9割は改善するってデータも出てますし。

治療を途中でやめてしてしまう人もいます。
そういう人も別に悪くなったわけではなく、勇気がでなくてすすめなかっただけで、現状維持になるのです。
覚悟をもって、きちんと最後まで治療してもらって最後に「悪くなっちゃいました」って人を私はみたことはありません(100%良くなるって保障しているわけではありませんよ)。

それでも疑問に思ってるって人は、恐怖の方が勝っているのだと思います。
当然のことです。
そんな人はこんな質問を自分にしてみましょう。
その恐怖を乗り越えてでも、つかみたい未来があるか?それはどんな未来?どんな人生をおくりたいのか?
今一度、自分に問いかけてみてはいかがしょうでしょうか?
自分の時間を取り戻しましょう。

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これで不潔強迫が改善!お風呂の後は○○をせよ!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

手洗いがひどい、汚いところに触れない。
そんな洗浄・不潔強迫の人が入浴前後にやると、とっても治療的なことがあるんです。
是非、やってみてください。
難易度はちょっと高めですけど、とっても症状が軽くなります。

効果抜群!入浴後にやると良いこと

トイレが汚いと感じている人は、入浴前にトイレに行こうとします。
入浴の前に、苦手なモノに触ろうとするのです。

逆に入浴後はトイレや苦手なものに触ろうとしません。
「せっかくきれいになったのだから」と。

こんなことをしているとどんどん悪化していきます。
汚いものを避ければ避けるほど不安は強くなるので。

洗浄・不潔強迫を治すためには「汚い」と「キレイ」の境目をなくしていくことが大事。
手洗いを短くするだけではダメなんです。
入浴の前は「汚い」、入浴後は「キレイ」に分けてますよね。
また入浴後にいく場所は「キレイな場所」になっているハズ。
そのキレイな状態・場所をどんどん汚して、24時間汚いよ~ってしていくと、強迫がとっても良くなります。

だから入浴前後にやっていることを逆にすればよいのです。
入浴前は「汚れた」状態で、ベッドとか「きれい」な場所にゴロゴロし「汚す」。
入浴後はトイレ掃除などをし、「キレイな状態」を「汚す」。
これで「汚い」と「キレイ」の境目がなくなっていきます。
もちろん、後で手洗いはしてはダメですよ。

不潔強迫の人はついつい手洗いを短くすることばかり考えがち。
それだけではほとんどうまくいきません。
大事なのは「ずっと汚れている感覚に慣れていくこと」。
入浴前後は「汚す」ようにしていきましょう。

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薬を落としたか不安な強迫性障害の人がやってはいけないこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

薬を飲む時に「薬を落として、子供やペットが誤って飲み込んでしまったらどうしよう」と不安なり、何度も確認してしまう。
強迫性障害でよくある症状です。

この時にやってはいけないことがあります。
やると悪化するんです。

・薬が何個あるかチェック
・記録をつける
・家族に確認
・ゴミ箱に使用済みの薬の殻があるか確認
・落としたかどうか音で確認
・頭の中で「大丈夫だったか」と記憶をたどる

共通しているのは安心させようとしていること。
これらのことは一時的に安心しますが、強迫症状を悪化させるもと。
やればやるほどあとで不安になります。
麻薬みたいなものです。

ネットでの掲示板や病院でも「確認したらいいんだよ」とアドバイスをしている人がいますが、信じていはいけません。
一時的な安心をして、本当に良くなっているか?を振り返るとわかりますよね。

基本的な治し方は
①不安で確認していたことをしない
②頭の中で最悪のストーリーを考える

です。

①はなんとなくわかりやすいかも。
今までやっていた安心させる行動をやらなきゃいいだけです。
簡単ではありませんけど。

「万が一、落としていたらどうするの?」
「記憶があいまいだから・・・」
とか、強迫行為への誘惑の声がきこえてくるかもしれません。

誘惑は無視しましょう。

プラスで②をやります。

②は落としたら怖いストーリーを考えるとよいです。
「落としてしまった薬をペットがのみこんでしまい・・・」とか。
どんどん考え続けて「いくら怖いこと考えても大丈夫!」となるようにしていきます。
そこが難しい!って方は「落としてしまったのでは?」疑問形と考えたら「落としてしまった」と肯定形にして不安を強くさせます。
その不安を何度も考えて慣れていく練習をしましょう。

薬を落としたか不安な強迫性障害の人は参考にしてください。

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縁起強迫を治療するたった一つのポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

みなさん、縁起は気にします?
大安とか仏滅とか気にする人いますよね。
右足から踏み出さないと、何か起こってしまうとか。
スポーツ選手なんかも「ゲン担ぎ」のため、独特の決まりきった行動することありますよね。
ひどくなると、強迫性障害の縁起強迫になっちゃう場合があるんです。

頭の中に「死」など縁起の悪いことが思い浮かぶと
「何か悪いことが起こるかも」って考え、良いことを思い出そうとする。

「あんな人にはなりたくない」って人のこと考えると、その時にやっていたことを繰り返しやらないと「あの人のようになってしまうのでは」と不安になる。

これを生活が苦しくなるまでやってしまうんです。
嫌なことが浮かぶ→「嫌なことが実際に起こる」と不安になる→実際に起こるのを防ぐための儀式(良いことを思い浮かべる、やり直す)をする、がパターン。

周囲に「そんなこと(怖いこと)起こらないよね」「大丈夫だよね」と確認したくなります。
周囲が「大丈夫だよ」応じていると症状が悪化します。

当然、自分でも「そんなこと起こるわけない!」って思いこもうとしても無駄。
これも悪化します。

自分から怖いことを思い浮かべると不安は軽くなる

治療の基本は、わざと怖いことを思い浮かべて、その時の恐怖に慣らなしていくこと。
これさえ覚えておけば大丈夫です。
もちろん縁起をよくするための儀式はしてはいけませんよ。

例えば「死」を思い浮かべて「このまま死んでしまう」と考えると怖いですよね。
その怖さをどんどん引き起こすと良いわけです。
「死」とか恐れているものを自ら考えるようにしましょう。
要するに縁起の悪いことをすればよいわけです。

「死」って紙に書いて自宅のリビングにはっておいてもよいでしょう。
スマホの待ち受けにしても頻繁にみても良いかも。
神社など神聖かなって思う場所で不吉なことを考えるとか。

どれくらいやればよいのか?
これ飽きたよ・・・って思えるくらいまで何度もやるのです。
何度もあきるくらいやっていかないと、なかなかうまくいきません。

縁起強迫の治療って普通の人が思っている以上に本人は怖いです。
神様を信じている人に、神様をバカにしてみてくださいって言ってるようなもんですから。

何度も練習していくうちに嫌な考えが浮かんでも気にならなくなってきます。
ポイントは「嫌なことが思い浮かばなくなる」のではありません。
「思い浮かばないようにしよう」と考えると、逆に思い出すようになるので悪化するんです。
だから「思い浮かんでも大丈夫」を目指すと、とっても良くなります。

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カギを何度確認したって安心できない 安心探しはやめよう 

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

外出する前にカギを何度も確認してしまう。
よくある強迫性障害の症状です。
対処法はもちろん、カギの確認をせずに外出してしまうこと。

ここで少し気をつけてほしい点があります。
「カギをかけた」証拠を探そうとしてはいけません。

カギをかけた証拠を探そうとするから悪化する
例えば、カギがかかっているかどうか音で確認しようとするとか。
手の感覚で確かめる人もいます。
じ~っと、カギをかかったかどうかを見る、指さし確認をしている、アタマの中で「カギをかけた」ことを何度も思い出そうとする。

こういうことをやりながら、外出する練習をしてもなかなか克服はできないでしょう。
安心しようとしたって、安心なんかできません。
むしろ、不安が強くなるんです。

目の前で何度もカギをしめたことを見ても、不安でしかたなくありません。
時々「記憶力が異常に悪くなったのではないか?」と考える人もいるくらいです。
記憶力が悪くなっているワケではないのでご注ください。

「カギをかけた」証拠は探さず、不安になれていく練習だと割り切りましょう。
「万が一かけわすれていたら?」と不安にさせる強迫の誘惑を無視します。
繰り返し練習していくうちにその誘惑を弱まってきますよ。

カギをかけた証拠探しは悪化ものと。
不安なまま外出することがコツです。
カギの確認を何度もしてしまう人は気をつけましょう。

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潔癖症の人の部屋は汚い!?不潔強迫は自分基準のキレイにこだわっている

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫の人ってキレイ好きとは限りません。
手洗いを何度もしたり、外から帰ったら着替えたり。
そこは気にするけれど、部屋はちらかっている、ということは多々あります。

強迫症状がひどくなると普通の生活ができなくなっていくので、掃除もできなくなりがち。
客観的にみればキレイな環境にいるとは限りません。
不潔強迫の人は客観的なキレイにこだわっているのではなく、こだわっているところをキレイにしたいのです。

よくよく考えれば、自分がこだわっていることより汚いものなんてたくさんあるもの。
そこには目は向けず、自分が「不安だ」って思っているところに目がいきます。

強迫性障害の人でなくても、トイレの後に手を洗わないって抵抗ありませんか?
「洗わないと汚いじゃん!」って思った方。
あなたはトイレよりももっと汚いところに普通に触って、生活しているのって気づいていません。
その汚れた手で、食事をして、大事な人に触り、大事なものに触って広げています。
どんなとこか?
それを書くと、強迫の人が不安になるのでここでは伏せておきます・・・。

「そこってもしかしして汚いのでは?」と思ったら、「汚い」と判断しちゃうんですよ。
数十年の間、平気だったことも。

不潔強迫の治療は「汚さ」に慣れていくこと。
しかし、「テキトーになればいいんだよ」と考えて、部屋をちらかしてもよくなりません。
自分のこだわっているところの「汚さ」に慣れていくことが大事。
どこが汚いと思っているかは人それぞれ。
治療を始める時はどこが苦手なのか?を、自分で把握しておきましょう。

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