「 強迫性障害 」一覧

強迫性障害の家族への間違ったアドバイス

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害は家族を巻き込むことが多々あります。

家族に確認を手伝ってもらったり、家族にも手洗いを強要したりするなど。

これに家族が本人の言うことを聞いてしまうと症状が悪化していきます。

そして家族の巻き込みもさらに強くなります。

これをできるだけ早い時点で食い止めなければなりません。

しかし、医療機関でも
「家族は本人の言うことをきいてあげて、安心させてください」
というアドバイスをされることが多々あります。

もちろんこのアドバイスは間違いです。

そのアドバイスで良くなるなら良いのですがどうでしょうか?

まず治っていないことがほとんどでは?

症状は悪化し、家族への巻き込みがひどくなっていきます。

残念ながら医療機関でも間違った方法を指導されていることがあるようです。

結果として何年も薬を飲み続け、それほど症状が改善されていないのではありませんか?

「強迫は良くならないから、付き合っていきなさい」
という絶望的なことを言われることもあるようです。

もちろん、これは間違いです。

強迫は治療すれば良くなっていく可能性が高い代表格。

簡単ではありませんが、行動療法で良くなっていくという科学的根拠があります。

日本での医療は薬物療法が主なので、行動療法はすすめられることは少なく、自分から希望して行動療法ができる医師や臨床心理士を探さなくてはいけません。

これを知らない人が結構多いと思います。

正しい知識を得るためには、どこの医療機関にいってもよいということはありません。

強迫性障害をきちんと見てくれる専門家のもとにいかないとなかなか良くならない結果となります。

相談機関は慎重に選びましょう。

強迫性障害の人はこちらの記事も参考にしてくださいね
・長い間強迫性障害でも良くなります
・不潔強迫・洗浄強迫が良くならないならチェック
・強迫性障害の家族が注意したい対応

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


確認強迫の人は今がチャンス

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ゴールデンウィーク4連休が始まりました。

私も久しぶりの連休です。

自宅でゆっくりと珈琲を飲みながら読書をしたり、いつもとは違う料理を作ったり、ゴロゴロしたりと、普段とは違う過ごし方をしています。

連休にどこかに出かける人もいますよね。

確認強迫の人は練習のチャンスです。

長い時間外出するため、自宅の窓、ガス、玄関の確認がいつもより怖くなりますよね。

そういう時こそ、確認せずに外出しましょう。

最初は不安だと思いますが、必ず不安には慣れてきます。

こういうと
「最初は我慢できたけど、あとで不安になって戻って確認してしまう。やっぱり不安に慣れない」
という人もいるでしょう。

それはずっと不安に慣れないということではありません。

不安には波があるだけです。

場合によっては数時間かけて練習する必要性があります。

何度不安の波がきてもがんばって乗り越えましょう。

「あれ、閉めたかなぁ。記憶が曖昧だなぁ」
と、思ったらそのままにしましょう。

記憶をたどったり、周囲に確認したり、確認に戻ったりしてはいけません。

「ドアは空いている。もう諦めよう」
と開き直ることが必要です。

「そんなことできるか~!」
という声が聞こえてきそうですが・・・やりましょう。

ピンチはチャンス。

確認強迫の人は是非長めの外出をして練習してみましょう。

強迫の方はこちらの記事も参考に
・強迫観念への対応方法
・強迫性障害の家族が注意したい対応

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長い間強迫性障害でも良くなります

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

長い間悩んでいる人が多いと言われている病気の一つが強迫性障害。

私のところに来る方も数年~数十年わずらってきている方がたくさんいます。

困ってから医療機関にかかるまで数年経っています。

日本では薬物療法で治療するところがほとんどなので薬を飲み続けます。

しかし、なかなか効かず何年も調子が良くなったり悪くなったり。

「本当に効いているのかなぁ」って思ったことありませんか(もちろん効いていることもありますので)?

薬以外の方法としてだいたいの人は行動療法の名前は知っているものですが・・・。

以前も書きましたが「必要ならば医師が行動療法をすすめてくれるだろう」と思っていると時間がどんどん経っていきます。

行動療法について精通している医師や臨床心理士は少ないため、なかなかすすめられることはないでしょう。

自分で行動療法を実施できる臨床心理士を探すしかありません。

このため本来強迫性障害に対して代表的な選択肢の治療法であるはずの行動療法を受けられず何年もすごしす羽目になってしまう人も多いようです。

ただ強迫性障害の場合、患っている期間が長くても行動療法をやると良くなる可能性は十分あります。

全てではありませんが患っている短いと
「どっかで行動療法よりも良い方法があるのではないか」
「薬がいつか効いてくるだろう」
となり、行動療法を躊躇する人も結構いるような気がします。

ですから病気にかかっている期間と改善していくかどうかは別と言っていいでしょう。

良くなるかどうかの要因の一つは行動療法を実施して、モチベーションを保っていくことです。

もっと端的に言うと「やるか、やらないか」です。

症状が重く長い間悩んでいる人でもやる人はやって良くなるし、症状がやや軽度の方でもやらない方はやらずにそのままという選択をする人もいます。

長い間悩んでいる人でもあきらめずに行動療法を受けに行ってみてください。

これから強迫性障害の治療をしようとする人はこちらの記事も参考に
これから強迫性障害の治療を受けようとする人は
周囲に強迫性障害かなという人がいたら
埼玉で強迫性障害の認知行動療法を受けるには

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不潔強迫・洗浄強迫が良くならないならチェック

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

不潔強迫や洗浄強迫の人が、練習しても良くならない。

そんな時にチェック。

・汚いと思っているところを触るのは入浴・手洗いの前だけ
後で手や体を洗えるという保証がないとできない、というのはダメなんです。
十分に長い時間不安に直面することが必要です。

・手を洗う時間を短くしようとばかりしている
これは以前書いたようにうまくいきません。結局強迫行為をやっているわけですから。

・「これくらいは普通の人でも手を洗う」を基準にしている
これもうまくいきません。治療は「普通の人の基準」でやっているとうまくいきません。

・「これは触っても問題ないよね」と周囲に確認したり、自分で思い込もうとしている
結局「大丈夫」「きれい」ということに囚われているのでダメです。

・「これだけは汚い手で触りたくない」というものがある。
いわゆる「聖域」を作っているうちは良くなりません。

挙げたものは一部ですが、どうでしょうか。

結構やっている人もいるのではありませんか?

しかし、医者や臨床心理士から上記のことはやってよい(『それくらいは普通の人でも洗うからいいんじゃない』など)とアドバイスされることがあります。

この時はどうしたらよいか。

ケースバイケースですが多分行動療法の専門ではない治療者ではないかと思われます。

治療に満足しているならそのまま続けていても良いでしょう。

しかし再発を繰り返していたり、なかなかやってもうまくいかないことが続いていたり、「行動療法をやりたい」と思うなら行動療法を専門にやっている別の機関に移ることをおすすめします。

こっちの記事はもう読みました?
・強迫観念への対処
・強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い

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強迫観念への対応方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「手を洗わないと大変なことになってしまう」
「確認しないと大変なことになる」
など、強迫観念に対してどうしていますか?

行動療法を実践した人でであればわかっていると思いますが、こういう観念について信じたり、否定したり、消そうとしたりしてはいけません。

強迫観念は消そうとすればするほどまとわりついてきます。

また「大変なことにはならない」と否定しようとしても「でも・・・やっぱり不安」となります。

「大丈夫、大丈夫」と安心させようとするのもNG。

基本的に強迫観念をなくそうとしてはダメなのです。

強迫観念に対しては受け入れていく練習が必要となります。

「受け入れよう、受け入れよう」と心の中でつぶやいてもダメです。

「受け入れたら強迫観念は消えるよね」とどっかで思っていませんか?

それは受け入れたことにはなりません。

本気で強迫観念があっても大丈夫、しゃーないか、を思うというか、実践していく必要があります。

そもそも受けいれるってどうすればいいのか。

頭の中で考えているだけでは受け入れることなんてできません。

受け入れるためには、「自ら」強迫観念を強くさせるようなことをしたり、ほうっておいたりと練習していくとできるようになります。

なかなかすぐにはできるようになりませんけど。

少しずつ強迫観念との付き合い方を練習していきましょう。

強迫性障害の方、こちらの記事はもう読みました?
強迫性障害の人が手洗いを短くする方法
これから強迫性障害の治療を受けようとする人は
強迫性障害にリラクゼーションは効きません
中途半端な練習にならないように注意しましょう

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強迫性障害の家族が注意したい対応

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

よくある強迫性障害の方が家族など周囲にやってしまう行動。

確認強迫の人が、確認をしない練習をするときに
「確認しなくて良いんだよね」

不潔強迫の人が汚いものを触ってみる練習をするときに
「これ汚いものだけど触っても本当に大丈夫だよね」

この質問に周囲が「大丈夫だよ。やってごらん」と答えてしまうとマズイわけです。

これはなんだかんだいっても、自分を安心させようとしている言葉なんです。

強迫症状の一部ですよね。

ですから周囲が「大丈夫だよ。やってごらん」と言ってしまうのは下手をすると悪化の手伝いをしてしまうわけです。

こんな感じの練習では少しよくなっても、それ以上よくなっていくことはないでしょう。

「大丈夫といわれたから確認しない」
「大丈夫といわれたから触る」
になってしまい
「大丈夫じゃない可能性があるならやらない」
となってしまいます。

強迫性障害の治療は不安に直面して受け入れいくことになります。

「大丈夫だからやる」
は不安に直面したことにはなりません。

ですから、強迫性障害で悩んでいる人は練習する時にそれを聞いてはいけないし、周囲はそれに答えてはいけないわけです

細かいところですが、非常に大事なところですので覚えておきましょう。

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強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

9日から11日まで、長野県の松本市に行っていました。

毎年恒例、行動療法の専門家が集まり、2泊3日で行動療法の合宿みたいなものが開催されました。

大の大人が旅館を貸切り、外出もせず、3日間一日中行動療法の事例検討をしていくという、知らない人から見れば怪しげな集まりになります。

もちろん中身はちゃんとしていますよ。

一般の方でも知っているかなり有名どころの人達が集まって豪華なメンツです。

今回は強迫性障害についての議論が多くありました。

具体的な内容は書けませんが、多くの強迫性障害の人が気をつけた方が良い点がはなされていました。

このブログでも書いていますが、例えば汚いと思い1時間手を洗っていた人が
「50分だけにしよう」
という練習をしていてもなかなかうまくいかないものです。

手洗いが短くなっても途中で限界がくるでしょう。

このやり方は行動療法でよくやっている「暴露反応妨害」ではありません。

結局手洗いをしているということは、不安なことにさらされていないから。

50分は強迫行為をしているので、不安なことにきちんと直面していないのです。

「ちょっとだけなら普通の人でもやっているからいいだろう」

という考えではダメなのです。

思い当たる方は注意してくださいね。

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節分と縁起が気になる人

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

節分です。

豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりしていますかね。

さて、このようなイベントになると縁起を気にする人は気にするかもしれません。

マメを食べる数、恵方巻きの食べる方向、目を閉じているか、など。

決まりごとが多いんですよね。

決まり事通りにならないと「何か不幸なことが起こるのでは」と異常に不安になる人は要注意です。

「神社にいってバチあたりな言葉が浮かんでしまった」
とか、どんどん縁起が悪いことを恐れ、日常生活に支障をきたすようになるのかもしれません。

そういう時に縁起が悪いことを恐れて何か打ち消すような行動をしていたら、どんどん悪化します。

縁起を大事にするのもほどほどに。

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強迫性障害から自由になりましょう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害は数年~数十年単位で治療している人が結構いるようです。

症状が良くなれば薬が減り、症状が悪化すれば薬が増える。

そうしているうちに医療機関からも
「そうやって付き合っていくしかないんだよ。強迫行為しながらやっていけば」
と言われることがあるようです。

つまり「良くなるのをあきらめなさい宣告」。

しかし、これは間違い。

そんな風に言われていても十分行動療法でよくなる可能性があります。

強迫行為をずっとやっているなんて嫌じゃないですか?

強迫観念にとらわれた人生なんて嫌じゃないですか?

あきらめてはいけません。

強迫観念が完全になくなるとか、そこまでいかなかったとしても日常生活に支障がない程度までにはなることが多いのです。

そもそもある程度の強迫観念は普通の人でもあることですし(強迫行為はやってはダメですよ)。

もちろん、行動療法を実行すればの話ですけど。

強迫に囚われた人生から、自分らしい人生を取り戻しましょう。

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これから強迫性障害の治療を受けようとする人は

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人が行動療法を受けるためにカウンセリングにくる人がたくさんいます。

薬物治療だけでは限界を感じている人、薬をできるだけ飲みたくない人などに行動療法はうってつけです。

そもそも強迫性障害と診断された時点で薬物療法とともに行動療法が治療の選択肢にあがっていなくてはいけないのですが、ほとんどの医療機関ではそれがなされていないが現状です。

「行動療法ってどうなんですか?」
と患者さんが聞くと
「行動療法はあなたに向かない」
「行動療法ではよくならない」
と医療機関で言われることもいまだに少なくないようです。

もちろん、そんなことはありません。

まず行動療法を知らない専門家がいうセリフです。

日本では行動療法の専門家は少なく、精神科医で行動療法に精通している人はさらに少ないのです。

それで何年間も薬を飲み続け過ごしてしまう。

よくなっていればそれでよいのですが。

精神科医や臨床心理士のもとにいけば「薬物療法がよいか、行動療法がよいか正確な判断をしてくれるだろう」と思うのは危険です。

少なくとも行動療法の専門家に会えなければ行動療法についての正確な判断はできません。

ほとんどの医療機関では薬物療法のみの選択となってしまいます。

このブログで何回も書いていることですけどこれまでの研究で、強迫性障害については薬物療法よりも行動療法の方が効果があるといわれています。
再発率についても行動療法が低く、薬物療法のみで治療すると再発もしやすいとされています。

強迫性障害で治療をこれから受ける人は、事前にこの情報を知っておく必要があります。

行動療法については行動療法の専門家に相談してください。

それで行動療法を受けるのか、薬物療法を受けるのか、どっちも併用するのかを決めるとよいと思います。

こちらの記事も参考に
強迫性障害の治療法のメリット・デメリット

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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