「 強迫性障害 」一覧

子どもの強迫性障害に行動療法は有効?

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

以前からあったよくある質問なのですが、最近も多くなってきたので書きます。

「子どもの強迫性障害にも行動療法有効ですか?」

ということ。

結論から言いますと・・・有効です!

世界中の研究結果からも明らかですし、実際に私も良くなっていく子はたくさん見てきましたし。

しかし、医療関係者の間でもこのことを知らない人も多いようです。

「子どもの強迫性障害に行動療法はできないよ」

と、間違った情報をお医者さんからも言われることもあります(もしかしたらそのように言われることが多いかもしれません)。

行動療法専門のお医者さんってあまりいないので正確な情報が行き届いていないのかもしれません。

それでお薬のみの治療になってしまう。

もちろんそれで良くなっているのであればいいのですが。

薬で良くなっていない人ってたくさんいます。

だから子どもにも行動療法をおすすめしています。

症状がひどくなり、日常生活に支障をきたす前に治療していきましょう。

ただし大人と同様、子どもの行動療法も本人の「良くなりたい」というモチベーションが必要となります。

ご両親が嫌がっているのを無理矢理病院に連れてきて「行動療法やってください」ではうまくいかないことが多いのでご注意ください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


強迫性障害の治療に「一回だけ」は危険

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の克服する練習の途中でついつい起こってしまうこと。

「一回だけ」

という誘惑にかられること。

「今回一回だけ確認」
「今回一回だけ手洗い」
「今回一回だけすっきりしないからやりたい」

多くの場合「一回だけやろう」とすると、一回だけでは止められません。

「一回だけ」「今回だけ」をきっかけに強迫行為が強くなってきます。

「普通の人だって一回くらい確認するじゃない」
「普通の人だってトイレの後は一回手を洗うじゃない」

という誘惑も同時に出てくるものです。

「普通の人でも・・・」という誘惑にかられると「一回だけ」になってしまい、強迫が強くなります。

心当たりがある人も多いのでは?

このため「一回だけやる」という練習は大抵うまくいかないのです。

大変だとは思いますが「一回だけ」の誘惑には乗らないようにしましょう。

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除菌ティッシュを使いすぎてはいけません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ノロウィルスが少しずつ流行りだしたらしいですね。

気をつけなくてはいけませんが・・・不潔強迫や疫病恐怖の人は気をつけなければいけません。

手洗いがひどくなっていませんか?

あらゆるところを除菌ティッシュでふいていませんか?

外から買ってきたものを全部拭いていませんか?

外から帰ったらすぐにシャワーを浴びていませんか?

家族にそれを強要していませんか?

寝室に外のものを持ち込めなくなっていませんか?

スマホを拭きまくっていませんか?

入浴が何時間にもなっていませんか?

予防も行き過ぎると強迫性障害の症状がひどくなってしまう人もいます。

そういう意味で気をつけましょう。

手洗いがひどくなりそうだなぁ・・・と思った人はこちらの記事もチェック
・不潔強迫・洗浄強迫の治し方
・強迫性障害の人が手洗いを短くする方法

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強迫性障害とすっきり感

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害は不安障害の分類にはいります。

「鍵がかかっていなくて泥棒がはいったらどうしよう」
「ばい菌がついて病気になったらどうしよう」

いろんな不安というか恐怖感があります。

しかし強迫の人のすべてがこのような恐怖感を抱いているとは限りません。

例えば

・左右対称でないと「なんとなく」気が済まない
・〇〇をしないと「なんとなく」すっきりしたい

など、何か明確な不安・恐怖があるというよりは「すっきり感」を求めているようなものもあります。

こういうケースについても行動療法は有効です。

日常生活に困るようであれば治療していきましょう。

こんな強迫症状もありますよ~という記事はこちら
・強迫性障害の種類について

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加害強迫の治し方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の中でも結構多いのが加害恐怖。

道を歩いている時「誰かを突き飛ばしたのでは」
運転中「誰かを引いたのでは」
ということなんかが良くある例です。

振り返ったり、後で不安になったところに戻ったりしてい確認を繰り返します。

このような人が不安になった時
「誰かにあたった感触はないよな。怪我させたらおおさわぎになっているはずだし。大丈夫に違いない」
なんて頭の中で対処していると、どんどん悪化します。

当然周囲に確認を求めて、周囲がその確認に応じると悪化を強めます。

このような例の加害恐怖の場合の治し方について。

1.不安場面を避けずにあえて不安を引き起こすようなことをする
例:人ごみの中を大振りに手を振って歩く
避けているとどんどん不安は強くなるので。

2.頭の中で安心することではなく、もっと最悪のことを思い浮かべる
例:「もう誰かにぶつかって怪我をさせてしまった」と考える
頭の中で「大丈夫な理由」を探して安心させていると不安はもっと強くなり、症状を悪化させます。
だから逆のことを考えて強迫観念を受け入れていく訓練をします。

3.もちろん後で「一回」も確認しない
「一回だけ」をやってしまうと止まりません。
周囲も本人に「一回だけ」と確認を懇願されても応じてはいけません。

細かいことはほかにもありますが、大まかに言えばこんな流れです。

加害恐怖で悩んでいる方は参考にしてみてください。

加害強迫の方はこちらの記事もご参考に
・確認強迫と車の運転
・強迫観念への対応方法

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洗浄強迫・不潔強迫の治し方

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

日本人は潔癖症のところがあると言わています。

そのせいか不潔強迫・洗浄強迫の人って結構います。

治療に来ていなくても、病気の域までいっているのかなぁっていう人ってたくさんいるような。

さて不潔強迫・洗浄強迫の治し方ですが、よくあるうまくいかない方法。

「手洗いを少しずつ短くしていこう」
というやり方。

全く意味がないわけではなく、ある程度までは手洗いを短くできる可能性はあるのですが、なかなか治らないでしょう。

少しでも手を洗ってしまうと止められないものなのです。

治すための練習の仕方としては
・汚くて触りたくない場所(トイレ、ドアノブなど)
・汚いのを広げたくない場所(自分のベッド、洗った洗濯物など)

を、まず把握します。

汚いと思っている場所に触る→広げたくない場所に広げる
手は洗わない。

というのが基本的な治し方になります。

いくら手洗いを短くしようとしても、怖い場所にさわっていない、キレイにしておきたい場所を守っているといううちは良くならないと思ってください。

実際のところ自分でやってもうまくいかないことが多いと思いますので、できるだけ行動療法の専門家に相談しながらやっていった方がよいと思います。

不潔強迫・洗浄強迫でお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください
・不潔強迫、洗浄強迫が良くならないならチェック
・強迫観念の対応方法
・スマホと不潔恐怖

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強迫性障害で統合失調症と誤診されることもある

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人がたまに統合失調症と診断されていることがあることは知られています。

または「統合失調症の中の強迫性障害」とか。

「統合失調症だから行動療法は意味がない」
というアドバイスをされることがあるようです。

実際に行動療法をやってみるとよくなることが多いのですが・・・。

一応最初に言っておきますが、私は心理士なので診断はできる立場ではありません。

日本において診断はお医者さんがするものなのでご了承の上、読み進めてください。

あまり診断をどーこー言ってしまうと怒られちゃいますので・・・。

強迫の中でも洗浄・不潔強迫や確認強迫なんかは間違われることは少ないと思います。

しかし、縁起強迫などは時々間違われることがあるのは知られています。

縁起強迫は
「〇〇という行為をしたら何か大変なことが起こるのでは」
「神様の前で〇〇(不吉なこと、卑猥なことなど)考えてしまったから何か起こってしまう」
と不安になり、大変なことが起こらないように心の中や何らかの行為(儀式)をして打ち消そうとします。

他人からみると「?」と思うことが多いので奇妙だなぁとわかっても、強迫性障害であるとわかりにくいかもしれません。

奇妙さ故に統合失調症と思われるようです。

薬が効かないなぁと思って、行動療法をやってみると良くなることもあります(やってもらえればの話ですが・・・)。

そもそも「統合失調症だから(認知)行動療法が意味がない」というのはある意味間違った考えです。

昔は「統合失調症に精神療法をすると悪化する」と言われていましたからね。

現在では統合失調症を認知行動療法で治すことはできませんが、症状の管理や再発率を低めるなどで成果をあげており、多くの医療機関などで実施されています。

ですから意味がないということはないのです。

意外に知らない医療関係者も多いようです。

強迫性障害にしろ統合失調症にしろ、あまり良くならないぁって思ったら一度行動療法の専門家に相談して、お薬以外でもできることを検討してみてはいかがでしょうか。

これって強迫性障害かな?長い間悩んでいるけど治療できるかな?って思った人はこちらの記事も参考にしてください
・強迫性障害の種類について
・長い間強迫性障害でも良くなります

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外出の時に確認ばかりしてしまう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

少し早目の夏休みをとっていました。

これから夏休みの人もいますよね。

夏休みといえば遠出。

遠出をしようとすると、戸締りが気になる人いますよね。

ガス、窓、玄関ドア、電化製品のコンセントなどなど。

私も気になることが多々あります。

よくあるのは「全く鍵をしめた記憶がない」というもの。

普段からやっていることは自動的に行動してしまい、記憶がないのです。

こういう時に私は戻って確認はしないようしています。

頻繁にあるので不安になってもほっといているのです。

気になりすぎて確認のために自宅を出るのに何十分と時間がかかるようですと強迫性障害といわれるようになります。

以前も書きましたが遠出の時は不安になりますが、良い練習のチャンスでもあります。

不安だからといって何度も確認したり、家族に確認してもらったりしていると、症状はひどくなります。

「ちゃんと鍵をしめた感覚がない」

と思ったとしても、確認してはいけません。

「一度くらいいいだろう」

と思っていると、はまりますので一度でも確認はダメです。

もちろん確認強迫で悩んでいる人のみの話ですが。

確認強迫の人で遠出をする人は思い切って練習してみてください。

強迫性障害の人はこちらの記事も参考にしてください
強迫性障害の種類について
確認強迫と車の運転

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強迫性障害の種類について

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の人からよくある質問で
「自分の症状は珍しいのではありませんか?」
というもの。

珍しいから治りにくい→落ち込む、といったパターンになるようです。

確認や不潔強迫以外だとそう考えてしまうみたいですね。

ネットや書籍でも確認強迫や不潔強迫を例にすることが多いのでそう思うのは仕方ありません。

実際のところ
「これは珍しい・・・」
って感じの人はあまりいないのです。

よくある質問ですから当然珍しくありませんね。

・ものを溜め込む人
・ゆっくり行動する人
・疫病が怖い人
・100点の行動じゃないと不安な人
・「死ぬ」のような不安ではなく、「なんとなくすっきりしないから」繰り返し行為をする人
・不潔なものではなく、特定の人や物にさわると手を洗ったり避けたりする人
・不道徳なことを考えてしまうのが怖い人

などなどこの他にも強迫の種類はたくさんあります。

強迫観念がわかりにくかったり、強迫行為を頭の中でやっているため目に見えないこともあります。

一般の人は目にする機会が少ないですよね。

ただ不安の対象は作ればいくらでも作ることができるので、そういう意味では珍しいことはあるのかもしれません。

その場合でも何か治療として難しいわけではないので問題ありません(簡単に治るということではなく)。

「自分の症状は特別で治りにくい」とは思わず、まずは相談してみてください。

強迫性障害かな・・・と思ったらこちらの記事も参考にしてください
強迫性障害の家族への間違ったアドバイス
長い間強迫性障害でも良くなります
強迫観念への対応方法
強迫性障害に「一回だけ・・・」はダメなことが多い
これから強迫性障害の治療を受けようとする人は

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確認強迫と車の運転

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自動車の免許証の更新があり、警察署に行ってきました。

警察署に行くと何も悪いことしていないのにドキドキします。

30分の講習を受けました。

気の良さそうなおじさんがレクチャーしてくれましたが、もりあげようとしてスベッていたのがかわいそうでした。

主な内容はきちんと確認しながら走ったり曲がったりしないと事故のもとですよ、というもの。

確認は事故防止のためには大事。

しかし、確認強迫の人はつらい。

必要以上に確認をしてしまい、逆に危なくなってしまう人も多いです。

運転中何かもの音がすると「誰かひいたのでは?」と不安になり音がした場所まで戻ってしまう。

戻って何度確認しても不安は消えませんよね。

確認強迫の人の対処はもちろん確認のために戻ってはいけません。

頭の中で「ひいてない。大丈夫だ」と思い込もうとしたり記憶をたどったりしてはいけません。

周囲の人に「大丈夫だったよね」と聞いてはいけないし、周囲も「大丈夫だよ」と言ってはいけません。

この3つは確認強迫の人がやりがちなので注意してくださいね。

こんな時の心持の基本は
不安なことは起こっている
とか
不安なことはおこってから考える」というもの。

不安を消すのではなく不安を抱える練習をしていくと、結果的に不安が弱くなってきますよ。

確認強迫で悩んでいたらこちらの記事も参考にしてください
・確認強迫の人は今がチャンス
・「一回だけ確認」の誘惑に負けない
・頭の中で確認してはいけません

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は 浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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