「 パニック障害 」一覧

パニック障害の悪循環からの脱出

臨床心理士の鈴木です。

パニック障害になると、パニック発作が怖くなります。
「また起きるのでは」という心配が強くなってくるでしょう。
そうすると発作が起こっては困る場所を回避するようになってきます。
はじめは電車や車、だんだんスーパー、コンビニ、レジに並ぶ、美容室を回避し、自宅に引きこもるようになるかもしれません。
自宅に引きこもっても一人では怖くなり、どんどん生活範囲は狭まってきます。

このようにパニック発作を恐れて回避している生活を送っていると、どんどん不安は大きくなっていきます。

回避をしていていきなり「治った!」となる可能性は低いでしょう。

これを克服するためには、不安でもその場にとどまる練習をする必要ができてます。

こういうと「それができないから困っているんじゃないか!」と、つっこみをいれたくなるかもしれません。
それは思うのは当然です。
長い間、怖くてできなかったことをするわけですからね。

ではパニック障害でカウンセリングに来ている方は、どのようにしているかといいますと・・・
いきなり怖い場面に挑戦しても「やっぱり怖かった」とさらに怖くなるので、事前準備をします。

そして、だいたいは不安時の心持や対処法を学んだり、私と一緒にやることによって、だいたいは不安な場面にとどまることはできるようになっています。

やればやるほど良くなってきます。
やらなければ今のままです。

何事も行動が大事ですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


パニック発作の解釈の仕方

臨床心理士の鈴木です。

皆さんは動悸が起こったらどう思うでしょうか?

普通は「ドキドキしてるな」程度でしょう。

これがパニック障害になると「発作の前兆では」「心臓発作では」「倒れてしまうのでは」と思うかもしれません。

他にも「気が狂ってしまうのでは」「大声でさけんでしまうのでは」など。

このようにパニック障害の方は体の感覚に対して誤った解釈をしてしまう傾向があります。
実際には発作によって「気が狂う」ことはありません。

そのような解釈をしていると「今度もそうなるのではないか」と予期不安がおこり、予期不安自体が動悸や息苦しさを伴うので悪循環を引き起こします。

パニック障害で悩んでいる方は
①パニック発作に対する解釈の仕方が状態の悪化・持続をさせている可能性があること
②発作の時に起こる身体症状は不快ではあるけれど、危険なものではないこと

を理解しておく必要があります。

ただ多くの方はこのことを理解しても「怖いものは怖い」と思うわけですが・・・。
怖さに関しては対処方法はありますのでご心配なく。

まずは症状に関する知識をもつことが治療の第一歩です。

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パニック障害と運動

臨床心理士の鈴木です。

パニック障害に認知行動療法は有効であることはお話してきましたが、それ以外にやると良いことについて。

「なんだ・・・そんなことか」
「またか」
「もっといい方法ないの?」
と思われそうなことですが・・・。

そうです。

規則正しい生活です。

パニック障害の人はだんだん生活リズムが崩れ来る人も多いのです。

実は睡眠、食事、運動など規則ただしい生活を送ることが改善につながります。

特に運動はそうです。

パニックの方は自分の体調を過度に気にしたり、動悸を等を恐れることで運動を控える傾向があるます。

運動をすることで病的な傾向が改善されていくという研究もあるので、「動く」ということは非常に重要なのです。

結局は、不安な場所を回避したり、水を飲んだり、ガムをかんだり、音楽を聴いたり、リラックスするだけではよくはならいから、動きましょうよ、ともとれますが。

私の印象としては実際に運動をやり始めた患者さんって良くなってきている人が多いですよ。

運動と張り切らなくても、少し歩いてみる、ウィンドウショッピングしてみる程度から始めてよいでしょう。

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過呼吸への対処と呼吸法

臨床心理士の鈴木です。

7月も最終日ですね。

明日から8月。

飛行機、電車、車で出かけなければいけないという人もいるでしょう。

ただ過呼吸、動悸が怖くて悩んでいる人にとっては難題ですよね。

行きたいのに怖い・・・と、何年も経っていたら、今年も同じ夏になります。

夏にどこかに行きたい!と思ったら、対処方法を身につけましょう。

不安場面への対処法としてよく言われるのは呼吸法です。
呼吸法といっても色々ありますが、過呼吸の場合は深呼吸ではなく、吐く方に注意を向けるような方法が多いです。
うまく息を吐けないときは、吸った時にちょっと息を止めてあげると吐きやすいかもしれません。

これだけ練習してもうまくいくこともありますが、
「本番ではそれどころじゃない」
という人もいるでしょう。
そのような場合はもう少しコツが必要となってきます。

また呼吸法は必須ではありません。
呼吸法以外の方法が知りた場合は専門家に相談を。

対処方法を身につけることで、これまでと違った夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


パニック障害のカウンセリングはどんなことをするのか

臨床心理士の鈴木です。

夏は暑いので困っている人も多いでしょう。
私がパニック障害の方のカウンセリングはどんなことをしているのかについて。
これも基本的に認知行動療法をやっていきます。

1.パニック障害がどのように維持をされているのか説明します。
この時、悪化要因やどんな治療方法があるかも説明します。

2.それぞれの悪循環に陥っているパターンを特定します。
例えば電車で携帯電話や音楽を聴いて無理に気をそらそうとしていることが、回復を妨げている可能性があるのかもしれない、など

3.不安な場面でどんな心持でいればよいか、どこに注意を向けていけばよいかを説明したり、練習したりします。
自宅やカウンセリング場面で練習します。

4.実際に不安場面で試していただきます。
「なかなか一人ではできない」等、場合によっては私が同伴のもとで不安場面に挑戦することもあります。
もしうまくいかなければ、なぜうまくいかないかを特定して改善に向けて相談を進めていきます。

これはおおまかな流れですが、例外もたくさん?あります。
結局は人それぞれ背景が違いますので、マニュアルに沿ったものではなく、人に合わせて実施していっています。

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他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


パニック障害と暑さ

臨床心理士の鈴木です。

暑くなってきましたね。
うちのクリニックでも「みどりのカーテン」をはじめたようです。
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最近では一般の家庭でもやっているところが多いようですね。

ただ、疑問が。
今も十分暑いのですが本当に役に立つのはいつだろう・・・。
虫がたくさんついたりしないのだろうか・・・。

まぁ、あまり考えすぎると何も始まりせんので、どうなるか観察してみようかと思っています。

暑くなるとパニック障害の方は外出するのがさらに怖くなりがちです。
あの「モアッ」とした空気。
息苦しさが増してくるでしょう。
怖くなり引きこもることとなります。
そうするとさらに恐怖感が増すという悪循環。

何度も書いていますが、パニック発作が怖いからといって不安場面を避けたり、気をそらすことばかり考えたり、頓服を飲むことしか考えていないのであれば、症状が長引きます。

夏は苦しいと思いますが、逆にパニック障害を克服するための練習機会がたくさんあります。
チャンスだと思って克服する練習をしてみましょう。

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他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


パニック障害と飛行機

臨床心理士の鈴木です。

先日、飛行機に乗っていると「ハート形の島が見えます」というアナウンスが流れました。
外をのぞいて見るとこんな光景が。

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天気が良かったのできれいに見えたとのこと。
そのように言われるとお得な気分になります。
日本にも何個かハート形の島があるようですね。

飛行機はよくパニック障害の方が怖れている状況の一つです。

「飛行機なんか一生乗らなくても良い」と思っている人は克服しようとは思わないかもしれません。
しかし「本当は飛行機にのって旅行したい」と思っている人は何とかしたいところでしょう。

頓服薬を持っていれば飛行機に乗れるという人ならよいのですが、いざその場になると薬を持っていても不安に耐えられず飛行機を降りてしまう方もいます。

パニック障害に限ったことではありませんが、自分のやりたいことをやれなくなることがこのような病気は一番困ることでしょう。
娯楽、旅行、仕事、出産、育児など、「普通」であるはずのことができないことはつらいものです。

このブログでしつこいくらい書いていますが、薬だけでなかなか良くならない方、自分では解決の糸口をつかめないは方は、認知行動療法を試してみるとよいですよ。
きちんと科学的根拠のある方法です。

日本でも認知行動療法を実施している機関が増えています。
お近くの実施期間を探して見てください。

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パニック障害とうつ

臨床心理士の鈴木です。

パニック障害では「うつ」にもなっている方が多いのはよく知られています。

パニック障害になると発作を恐れて、電車に乗る、美容院や歯医者行く、レジにならぶことなどが次第にできなくなってきます。
また、動悸や息切れを恐れるあまり、運動をしなくなることも少なくありません。
そうなると友人に会ったり、運動したり、娯楽を楽しんだりといったことが少なくなります。

だんだん、悲観的な思考が強くなったり、何もする気になれなかったりとするのかもしれません。
気分も落ち込み、社会生活にも支障をきたすようになり、いわゆる「うつ」の症状が出現するかもしれません。

このような場合でも、パニックの治療が改善するにしたがって「うつ」の症状がよくなることもあります。
また「うつ」の治療とパニックの治療を並行するなどの手段をとることもあります。

パニック障害の「うつ」は見逃されていることが少なくありません。
やる気が起きない、食欲がない、何に対しても悲観的、急に泣き出すなどの「うつ」の症状があれば、医師やカウンセラーに伝えるようにしましょう。

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パニック障害に対する薬物療法の落とし穴

臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の方で不安になったらお薬を飲み続け、そのうち治ると思い、何年も経っている方はいませんか?

パニック障害にお薬を使うことはもちろん勧められています。
カウンセリング(認知行動療法)単独でも効果がありますが、併用も有効です。
有効であるというデータは豊富にありますし、私自身カウンセリングをしていて何人も良くなってきている人をみています。

ただ、お薬には困った作用もあります。

仮にお薬を飲みながら良くなった場合、その要因を薬のせいにしてしまうことです。
特に不安になった時に服用する短時間に効果が出やすい抗不安薬を服用している場合。
認知行動療法で次第によくなっても「薬のおかげでよくなった。薬がなければ不安だ」となってしまい、薬を手放せなくなってしまうことがあるのです。
そうなるとパニック発作への不安だけでなく「薬をやめる不安」という課題を最終的にこなさなくてはいけません。
つまりお薬を「不安を減らす道具」というものとして使い続けると、「薬をやめる不安」という問題が起こる可能性があるのです。

このため、これからパニック障害の治療を始める方は最初から認知行動療法も含めて考えていってほしいところです。
また認知行動療法ではお薬服用する上での心構えなどもお話しています。
薬を服用するにしろ、お薬を最終的にやめるには認知行動療法などパニック発作への対処法を知っておいた方が良いと思います。

うつと不安のカウンセリングご希望の方は
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他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


パニック障害の他にも・・・

臨床心理士の鈴木です。

最近一気に数人のパニック障害の方のカウンセリングが終結しました。

皆さん電車などの乗り物が苦手で、動悸、吐き気、目まいの症状から回復されました。

最初は「全く電車に乗れるようになる気がしない」と言っていた方も、最後には「普通にのれました」と言うようになっています。

共通しているのは「パニックを克服した」というよりも「パニックがどうでも良くなった」と言っていることでしょうか。
ここが回復しやすい人と、しにくい人の違いになるのかもしれません。

あと良く最後の方に聞かれるのが「ここのカウンセリングでやったことはパニック障害以外にも使えそうな気がするんですけど」ということ。

その通りです。

~病と名前のつくものや人間の「悩み」はたくさんありますが、症状や悩みが悪化する要因については共通するものもあります。

そこをパニック障害という一つの病気に対する行動療法を通じて、他にも応用できるようになります。
そして自分で行動療法ができるようになっていくのです。

行動療法はセルフマネジメントができることも目指します。
カウンセリング場面だけ楽になっても仕方がありません。
やはり現実生活が楽にならないと。

せっかく「病気」になりカウンセリングをうけるようになったのだから、「元気だった以前のようになりたい」というのではもったいない。

以前よりも生活を充実させ、様々な悩みに振り回されないようになった方がお得ですよ。

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