「 うつ病 」一覧

うつで悩んでいる時の家族の対応

臨床心理士の鈴木です。

うつで悩んでいるときに周囲に言われたくない言葉。
うつに限らず心の病気を抱えている方のご家族は、普段言っていないかチェックしてください。

よくあるのは・・・

「気の持ちようだ」
→気の持ちようではどうしようもないから悩んでいる

「そんなの誰でもあるよ」
→「あなたの悩みは大したことない」と言われている気がする

「こんな風に考えたら」
→頭でわかっていても、心から思えないことが多い

「気分転換でもしたら」
→気分転換しようとしても嫌なことばかり考えてしまう、気分転換できない自分に落ち込む

「あなたの気持ちはわかるよ。でもね~」
→結局否定している、つまりわかってはいない

時と場合によっては上記のような言葉も有効かもしれません。
しかし、ほとんどはうまくいかないと思います。

特に「正論」を悩んでいる人に押し付けるのはほとんど役に立ちません。

気をつけましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


うつ病は3ヶ月で回復するか?

臨床心理士の鈴木です。

メンタルヘルス系の本を見ると、うつ病の回復について書いてあります。

「初期段階では休養と薬の治療をしていれば、3ヶ月後には意欲が出てきて動けるようになり、徐々に動いてリハビリしていけばうつ病は必ず治ります

という感じで。

だいたいグラフつきです。

「本当かなぁ・・・違うような気がするけど・・・」
と思う人、いませんか?

確かにそういう人もいますが・・・実際はそうでない人もたくさんいます。

上述したよくある回復過程の説明を一般書で書いていている本人が専門家向けの雑誌には「そうとは限らない」と書いています。
色々事情はあるのでしょうが・・・。

治療に見通しをつける意味では良いと思うのですが、私はそういう説明って正直ではないと感じます。
それをやったら「必ず」治るとまで断言してますから、問題が生じることもあるのです。

良くなるまではの期間は、現在の家庭や周囲等の環境、他の疾患の可能性によって長引くことも多々あります。

極端な例を出すと、職場のことでうつ病になった時に夫から
「それは病気でなく、甘えだ」
と言われ続け、夫婦関係も破綻し、将来も見えない状態の人が、仕事を休んで薬を飲んだらうつ病が良くなるかと言われれば、難しいことが多いでしょう。

そのような環境では、きっかけが職場のことであってもつらい状況は変わらないのですから。

下手をすると3ヶ月後、
「3ヶ月経ったらうつ病は良くなっていくと書いてあるぞ。治らないのはやっぱり甘えだ」
とさらに状況が悪くなることも。

こういう時は別の観点からのアプローチが必要となります。

インターネットや書籍でメンタルヘルスについての情報を集める時は、あくまでも「参考」までにとどめて専門家に直に疑問点を聞いてみましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
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他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています


うつ病のカウンセリングについて

臨床心理士の鈴木です。

うつ病のカウンセリングではどのようなことをするかについてです。
「人によって異なる」といってはそこまでなので、大まかなことを紹介します。
基本的には認知行動療法を実施していきます。

特に私のカウンセリングでは「話をただ聞いてもらうだけのカウンセリング」ではなく「積極的に治す方法を学びたい・練習したい」という方にお勧めです。

①これまでうつ病を維持・悪化させてきた悪循環の把握
これまでのうつ病の経過を聞きながら、なぜなかなか良くならないか、どうやったら悪循環に陥らないかについて説明します。

②考え方を柔軟にしていく練習
気分の落ち込みをひどくしていくような、考え方について解説します。
そしてどのようにしたら気分の落ち込みがひどくならないような考え方・心持の仕方ができるかを説明し、練習していきます。

③うつ病の時の行動の仕方
落ち込んでいる時に、寝ていても嫌なことばかり考えます。
そのような時にどんな行動をしたらよいかについて説明して練習していきます。
行動を変えていくことで、考え方も大分かわっていきます。
ちなみにこれだけを徹底的にやるだけでもうつ病は良くなると言われています。

④うつ病に陥らせる人間関係について
うつ病になると人間関係も悪化しやすくなります。
距離の取り方や、「自己主張が苦手な人もための自己主張の仕方」について解説していきます。
特に「話は長いが伝わりにくい」と言われている人によいかもしれません。

⑤不眠への対処
うつ病になると眠れなくなります。
薬物療法以外の認知行動療法的な対処方法をお話します。
「これですっきり眠れる!」という魔法の方法ではありませんが、今後薬を減らしていきたい人にお勧めです。

よく実施するのはこの5つが多いのですが、これ以外にもたくさんあります。
希望の方は「カウンセリング」の予約をしてください。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は
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または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。

他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。


うつの悪循環

臨床心理士の鈴木です。

「うつ」になったとき、当然お薬がでます。
特に最初のひどい時はお薬と休養が一番良いです。
無理に身体を動かそうとせず、ゆっくり過ごすと自然に回復してきます。

ところが数ヶ月以上経っても変わらないことはないでしょうか?
不安になったら頓服を服用する。
イヤなことが思い浮かべば、眠って考えないようにする。
身体はだるいので家の中に閉じこもる。
このように「安静」にしていれば一時的には楽になるのかもしれません。

しかし、休んでいる間はイヤなことがさらに思い浮かぶものです。
だんだん効かなくなってくる頓服。
なかなか良くならない「うつ」。
先の見えない現状。
目にうつる人と比較。
元気だった頃の自分との比較。
プラス思考に考えられる方法を探そうとするが考えられない自分に落ち込む。

このようにしてさらに「うつ」に囚われます。
そうすると、また同じことを繰り返す・・・。

どのようにすればこの悪循環から抜け出せるのか。
この悪循環から抜け出す方法を提供するのがカウンセリング(認知行動療法)です。
一時しのぎの安心からの離脱や、だるさ・イヤな気持ちに囚われずやりたいことができるようにする援助をしていきます。

「いつまでも悪循環にはまりたくない」と思ったら、カウンセリング(認知行動療法)を受けてみてはいかがでしょうか。
少なくとも良くなるヒントは見つかると思いますよ。

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結婚式で「うつ」の話題

臨床心理士の鈴木です。

先日、知人の結婚式に出席しました。

銀座でのレストランウエディング。

銀座な街が見渡せるレストランで高級フレンチ。
ゴージャスです。

このような場に出席するとどんな職業かとよく聞かれます。
臨床心理士と答えると、「うつ」のことについての話題となることが多いです。

どの職場も「うつ」が多いとのこと。
そしてメンタルヘルスの専門家には「うつの人には励ますな、薬のんでやすませるように」と言われる。
「じゃぁ、周囲は何もするなってこと?」と思うらしい。
よくよく話していくと「うつ」の人にやや攻撃的な感情を持っている様子。

つまり専門家の話に納得いっていないのです。

このようなことは「うつ」の方の家族、職場の人間にも言えるでしょう。
「休んでいいよ」と言いつつも微妙に怖い顔をしている人なんかそうかもしれません。

ちなみに「うつ」が表面上には良くなっているけれど、まだまだ無理ができない場合もトラブルが起きやすいですよ。
周囲は「もう治った」と思いこみ、ここぞとばかりに叱咤激励するパターン。

こんな場合でも認知行動療法のような積極的なカウンセリングがあること、「うつ」に効果があることがわかると、家族が協力的になってくれることもあります。

家族に対する「うつ」の情報提供が大事なんだろうなぁと再認識させられました。

結婚式は「涙のない結婚式」にしたいという新郎新婦の希望だったそうです。
その希望通り最後まで笑いのたえない結婚式でした。

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うつ病が良くならない時は・・・

臨床心理士の鈴木です。

インターネットが普及していますのでうつ病への知識は簡単に手に入ります。

「励ましてはいけない」「うつ病は3ヶ月くらい薬を飲んで休養していれば治る」といったキャンペーンのようなものが色んなところに書かれています。

うつ病の方も周囲もそれをみて「そうなんだなぁ」と思いとりあえずは実践しようとするでしょう。

もちろんそれで治ればOKです。

しかし、実際はそれだけでは治らないことが結構あります。

数ヶ月して治らないと周囲から「やっぱり病気じゃなく、怠けじゃないか」と言われるようになったりします。
そうするとさらに悪化し、家族内でのコミュニケーションもうまくいかなくなるのです。

それじゃ引き続き薬飲んで休んでいれば良いかというと、それではいけません。

例えばお薬について。
副作用で起きられない、眠気が強い、不安定になっている可能性があるのに、副作用と気付かず医師に報告していないことがあります。
一般の方にはわかりにくい副作用もあるので、それも含めて何をどのように医師に伝えたらよいかカウンセリングでアドバイスすることもあります。

何度かこのブログでも書きましたが、うつに対しては休むだけでなく「動く」という手もあります。
もちろんむやみやたらと動いてはただ疲れるだけです。
どうやったら動きやすいか、どのように日常生活をしたら、今よりもよくなるかを具体的に考えることが必要です。

ご家族や周囲の対応も大切です。
「励ましてはいけない」と理屈は分かっていつつも、ついついイライラしてしまう。
どうしたらよいのだろうとご家族が悩むことも少なくありません。
一般的な対応をしてもうまくいかないことや、納得いかないことが多いものです。

あと本当に単純な「ウツ」かどうか。
不安障害なども混在していることもあります。
そうすると不安障害への対応方法を学ぶ必要性があります。

これらのことは、具体的にどうしたらよいかを身につけたりするには、書籍やインターネットの情報では明らかに不足で、実際にカウンセリングなどを受けて専門家に相談しないと難しい面があります。

この他にもたくさんありますが、ただ受動的態度で良くなるのを待っていて本当に良いのかどうか、うつ病が長引いている方、再発を繰り返している方は振り返ってみましょう。

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うつ病と合理的思考

臨床心理士の鈴木です。

前回も少しお話しましたが、悩みというものは合理的に考えても、解決しないことが多いものです。

それでも「もっと深く考えれば治るはずだ」「原因をつけとめれば治るはずだ」ということをしてしまいます。

特に物事をいつも合理的に考えやすい人はそうではありませんか?

お仕事などでは、合理的、論理的な思考が求められます。
問題点があれば、原因を探り、それを取り除くための対処、そうすれば将来どうなるかの見通しを立てます。
ところが悩みに対してはその思考方法が役に立つとは限りません。
実はこのような思考方法で考え続けていくと、さらに苦悩が増すことがあります。

例えば、仕事でミスをして落ち込んだとします。
そして「自分は仕事もロクにできない人間だ」とレッテルをはります。
「同僚から馬鹿にされてるんだろうなぁ」「同僚よりも自分は劣っている」と他人の目を気にしたり、他人と比較したりします。
「そういえば昔からそうだったなぁ」と過去に原因をもとめたり
「この先もずっとこうなのかなぁ」と未来を想像したりします。
そうすると、後悔、絶望感という新たな苦悩が生まれ、落ち込んでいきます。
どう考えても落ち込んでいく一方なのに、「考えれば解決するはずだ」という信念があるために、考え続けるのです。

このように、初めは「仕事でミスをした」という現在の事実から、他人との比較、過去や未来というバーチャルな世界に思考が飛んでしまうのです。
小さな出来事が頭の中でだんだん大きく変化していき、苦悩を増大させる一要因となります。

うつの人に考えてほしいのは、「考え続ける」ことなのか「解決したい」のか、どちらでしょう、ということです。
考え続ける=解決、とは限りません。
堂々巡りになっているときは、「考え続ける」という罠にはまっているものです。
罠にはまらないためには、その罠から気付き、その罠への対処スキルが必要となります。

罠にはまりかけている方は早めのカウンセリングをお勧めします。

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うつ病と性格のラベリング

臨床心理士の鈴木です。

「うつになりやすい性格」なんて聞いたことがあると思います。

真面目で融通がきかない、神経質などなど。

しかし、よくよく考えれば何をもって「真面目」とするのかは曖昧。
真面目なところもあれば、そうでないところもある。
神経質なところがあればそうでないところもある。

人に対して「性格」のラベリングをはることは、
「あなたはズボラなところはあるけど、こだわるところはこだわりますよね」
という、必ず当たる性格診断や占いと大差はない、と私は思います。

以前は自他ともに認める「プラス思考」だった人が、うつ病になることも珍しくありません。
つまり、うつ病は誰でもなりうる病気なのです。

プラス思考と自分にラベリングしていた人がうつ病になると、昔の自分と比較してしまい、そうなれない自分に直面しさらに落ち込むこともあります。

プラス思考にあこがれている、自分に「マイナス思考」のラベリングをはっている人も、「プラス思考」になれない自分に落ち込みます。

そんな時に自己啓発本を読んだり、怪しげなセミナーに参加しても、あこがれている「プラス思考」になることはあまりないと思います。
プラス思考の時もあれば、マイナス思考の時もありますから。
「24時間マイナス思考なんです」という人も、いきなり大地震が起こるとか、事故に合うとか、実際に起こる可能性があるものを24時間考えていません。
「自分はいつも自信がない」と自信たっぷりにラベリングしている人も多いのではありませんか?

ただ、うつ病になっている時は「マイナス」の部分ばかりに意識が向いているので、「24時間気分が落ち込んでいる」と感じてしまうことはあります。
この辺りはカウンセリングで柔軟にしていくことは可能です。

「プラス思考」にならなくても、「マイナス思考」のままでも、「本当の自分探し」をしなくても、十分にうつ病は良くなる可能性はあります。

「性格」「本当の原因」を知ること(知ったつもりになること)と、うつ病が良くなることは別です。
自分にラベリングをはることをやめると、新たな可能性が開けることもありますよ。

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うつ病と散歩

臨床心理士の鈴木です。

私は散歩というものがあまり好きではありません。
散歩をしていて楽しいと思えたことがあまりないのです。

もちろん、運動になるので健康にも良いのはわかっています。
散歩をすることが気持ちが良い、という人もたくさんいます。
運動になるだけでなく、普段は気にならなかった景色や新しい発見があることによって、好みや考え方などが変わってくる可能性もあります。
「散歩は嫌いだったけれども、やってみたら楽しかった」ということもあるかもしれません。

最近良く患者さんから聞くのが「うつには散歩がいいんですよね」という言葉。
何かのテレビか新聞なんかで言っていたのでしょうか。
もちろん散歩をすることは悪いことではありません。
散歩をすることによって、寝ているよりは良く、症状が軽快していっている例もたくさんあります。

しかし、散歩嫌いの私が仮にうつ病になって周囲から「うつ病には散歩がいいから行きなさい」と言われれば、私は「そんなこと体がだるくてできない」と拒否をするでしょう。
そうすると周囲からは「やる気がない」「自分から治ろうとしない」と責められるかもしれません。
こうなると悪化の一途をたどります。

私にとっては悩み苦しんでいるときに、嫌い(正確にはそう思い込んでいる)な散歩をさせられたらたまったものではありません。
散歩をして楽しい、ちょっとでも楽と思えるならば、散歩をするといったことが、良い影響を及ぼすのです。

ですから機械的に「~は、○○病に良い」という情報を真に受けないことが重要です。
食品とか運動とかそういうのがいっぱいありますよね。

結果的に運動や楽しいと思えるような行為はたくさんあります。
「散歩」という「言葉」にとらわれすぎてはいけません。
大事なのは散歩という行為がその人に及ぼす影響を考えていくことなのです。

困っているときは、本人も周囲も視野が狭くなりがちです。
どうして良いかわからなくなったり、行き詰ったら専門家に相談してみましょう。
「うつ」の時「休むこと以外」にできること、うつ病への対処についてなど、アドバイスできるかと思います。

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うつとドラマとカウンセリング

臨床心理士の鈴木です。

NHKでやってますね。

「ウツ」についてのドラマ。

マンガで出たものがドラマになっているようです。

「ウツ」についてよく説明されているようなことが、ドラマでも取り上げられています。

もちろん気になることも少しあります。
精神科医役のお医者さんが「ウツ」は早くて3か月、遅い人で2年位で治る、といったこと。
実際は薬だけ飲んでいても2年以上かかる人なんてたくさんいます。

「周囲が気晴らしに誘ってはいけない」というのも良くいわれいることです。
ドラマでは気晴らしに誘って行動した結果悪化しているといった教科書な事例。
気をつけていただきたいのが、「気晴らしに誘う」ことが「ウツ」にとって必ずしも悪化条件とは限らないということです。
気晴らしに誘ってはいけない時に誘うからいけない、ということだと思って下さい。

それに気をつけないと「薬飲んで何か月も十分に休んだけれどもよくならない」といったことに、なりかねません。

それでも、ウツについて全く知識のない方にとっては役にたつでしょう。
あくまでも一つの「事例」とみることが一番役に立つと思います。
あまりこのようなドラマはみたことがないので、とりあえず次回もみてみようかと。

あと素人目からすると藤原紀香と原田泰造というメインの組み合わせは何となく面白い組み合わせなような気がします。

ドラマで出てきたところで気になるところや、補足、一般の方が誤解してしまいそうなポイントがあれば、勝手にこのブログで指摘していきます。

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