「 うつと不安のカウンセリング 」一覧

自分の考え方が歪んでいるって思っている人へ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

よく考え方の癖に出てくるものとして「べき思考」というものがあります。

~すべきだ、と考えて苦しくなるんですね。

「主婦であれば完璧に家事をこなすべきだ」
「弱音は吐かないべきだ」
とか、こんな「べき思考」をしていると追い詰められてきます。

べき思考をちょっとおいといてゆるく考えられるようになると楽になっていくんですね。

だからよく「べき思考」は直すべきっていわれがち。

このように悪者にされやすいべき思考ですが、本当にダメかというとそうでもありません。

「犯罪はするべきではない」
「信号は守るべきだ」
など、役に立つべき思考があります。

こう考えるとべき思考というものは必ずしも悪くないといえます。

むしろ役に立つ。

たとえば根拠のない決め付けをする癖がある人が
「あの人はきっと私のこと嫌いに違いない」
って考えればつらくなります。

しかし「なんとかなるさ」というのも根拠ない決め付けともいえますが、おそらく悩みにくい方向にいきます。

プラス思考というのも歪んだ考え方ですが、役に立つことが多いということなのです。

「考え方の癖」って使いようなんです。

悪い考え方があるわけではありません。

「役に立つ考え」「役に立たない考え」があるだけ。

べき思考もケースバイケースで役に立つこともあれば、立たないこともあります。

ですから考え方の癖に取り組むときには
「何が正しい考え方で間違った考え方なのか」ではなく「このべき思考は役に立っているかな」っていう姿勢で取り組んでいってもよいかもしれません。

考え方が自由になっていきます。

役に立っていないのならば、役に立つ考え方を探して行くといいですね。

べき思考をする「べき」ではない、というのもべき思考ですから。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


自分の気持ちを伝える時のポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回記事
相手が「何もしてくれない」と思ったら
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2014/01/27/post-0/
の続きです。

話し合いのタイミング、心配ごとをどう話しあえればよいかについてです。

まず話し合いのタイミングですが、お互いに感情のコントロールが難しい時は避けた方が無難です。

疲れている時、相手への不満が最高潮の時、夜中など。

そんな時に言い方を変えるくらいの工夫をしてもうまくいきません。

もう少し安定しているときを見計らいましょう。

伝え方については「自分の気持ち・言いたいこと、要求はどこか」というのをきちんと把握することです。

「家族なら病気について調べるもんじゃないの?」というのは伝えるべき気持ちではありません。

「自分に関心がない」という相手への決めつけなんです。

家族の方も同様です。

「治ろうとする気持ちがないんじゃないの?」というのも決め付け。

治りたいと思っているんだけど、なかなか動けないものなので。

では何をどう伝えればということになりますが、慣れないうちは使ってみるとよいパターンをご紹介。

①状況(わからないことが多い)
②自分の気持ち(不安なんだけど)
③提案・意見(病院を調べたり、病気について知ってもらいたい)
プラスで頼む場合は提案を聞いてもらうとどんな気持ちになるのか(助かる、うれしい)

考える時は③から始めた方がブレずに伝わりやすいかもしれません。。
①や②から始めると説明ばかりが長くなり「結局何がいいたいの?」となりやすいんです。

③のどうしてもらいたい?
そして①と②でなぜ(完結に)?

忘れていけないのが、「助かる」とか「わるいんだけど」とか相手を思いやる言葉。
コミュニケーションの書籍なんかでは注目されていませんが、結構重要なことです。
「家族ならやってもらって(わかってもらって)当然」という伝え方ではうまくいきません。

本人であれば
「一人だとわからないことも多いし、不安だから一緒に病気について調べたり病院を探したりしてくれると助かる」
というのが自分の気持ちをきちんと伝えられて、言い方もマイルドですよね。

家族や周囲の方は「実際のところどうしてよいかわからない」という気持ちの方も多いでしょう。
それを素直に
「いろいろ調べてみたけれど自分もよくわからないことも多いんだ。一緒にどうしたらよいか考えてみない?」
「わからないことが多いから、自分もどうしていいか知りたいんだ。一緒に診察いってみない?どうかな?」
ということをメッセージで伝えてもよいかもしれません。

共通しているポイントは
「相手は○○と考えているだろう」
言われていないことを想像で伝えないということ。
主語が「あなたは」になりすいんです。
「YOUメッセージ」と言われています。
「(あなたは)私のことなんてどうでもいいとおもってるんでしょ」
「(あなたは)治ろうとする気持ちがない」
など。

その代わりに
「自分が○○という気持ちだから○○してもらえると助かる」
「自分が」こういう気持ちなんだけど・・・のように伝えることです。
そうすることで相手への決めつけを少なくできます。
自分を主語にするので「Iメッセージ」と言われています。

やり方をわかっていても気持ちを伝えるのって難しいんですけどね。

参考にしてください。

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相手が「何もしてくれない」と思ったら

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自分が心の病気になった時、家族の対応に疑問を抱く人がいます。

今回取り上げる例として

「家族が病気について調べてくれない。どうでもいいと思われている」
といったパターン。

「家族ならば心配して病気について調べるべきだろう」という考えがあるようです。

「家族ならもっと病院を調べるとか病気について調べるとかするべきじゃないの!」って主張していくと事態は悪化していくことが多いでしょう。

実際にご家族の方にお話しをうかがうと、
「ある程度は調べたけれど、どうしてよいかわからない」
「どうしてよいか分からないからそっとしてあげていた」
「自分なりに気をつかっていたつもりなんだけど・・・」
とおっしゃる方がほとんどです。

きちんと相手のことを考えています。

つまりコミュニケーション不足なことが多いのです。

話してみないとわからないもの。

落ち着いて心配ごとについて話し合うと、お互いに誤解が解けることもあります。

ただし話し合いのタイミング、心配ごとの伝えたかについてはちょっとしたコツがあります。

それは次回の記事で。

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感情をコントロールするコツ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「感情をコントロールする方法」
なんてタイトルがついた記事や本を見たらちょっと見たくなりますよね。

そのような記事や本を見てもだいたいは物足りないと思うのではありませんか?

感情を完全にコントロールできる方法なんてありませんからね。

そんな方法があったら私が知りたい。

逆にコントロールにこだわりすぎると、コントロールできない自分に落ち込むことにもなります。

「どうして自分はこんな風にマイナスに感じてばかりなんだろう」
って感じで。

感情のコントロールができない、って言っている人の多くが悪い感情をもたないことばかりを考えています。

気分や感情には波がありますからね。

良い時もあれば、悪い時がある。

実はそれを受け入れていく方が、感情の安定につながります。

感情を完全にコントロールできる方法はありませんが、感情の波を小さくしていく努力はできます。

感情をなくす、ではなく感情との付き合い方を身に着けることが感情をコントロールに結び付くのかもしれません。

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自信をつける方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「どうやったら自信がもてますか?」

というよくある問いの私の答えは

「行動すれば自信がもてます」

といことが多いです。

「それができないから聞いてるんじゃないですか!」

と怒られますけど。

「自信がない」という人の共通点は「行動を起こさないこと」。

過去の経験などから、行動することを躊躇してしまうのでしょう。

不安なことに挑戦するとき

「自信がついたらやろう」

と思っていませんか?

そうなるとなかなか不安なことに挑戦できません。

「自信」の多くは、行動した後についてくるものなので。

やる前から自信があるわけがありません。

自信がないから行動できないのではなく、行動しないから自信がもてないのです。

「自信のつけ方」みたいな自己啓発本を読んでも、「自分ですごい」って思い込もうとしても自信なんてつきません。

本を読んでいて

「そういう風に考えればよいのはわかるけれど」

となっていませんか?

ただし自信の付きやすい行動の仕方・練習の仕方、というものはあると思います。

まず、小さな一歩で良いので行動しましょう。

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食べ物を変えただけでは心の病気は治りません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

テレビを見ていたら〇〇を食べたら長生きするとか、食べない方がよいとかやってました。

こういうのは多いですね。

結局は長生きするかしないかは何か一つを食べる、食べないではない、ということが結論だと思いますが。

心の病気にもよくあります。

〇〇を食べて〇〇病を治す!とか。

だいたいこれを食べるとセロトニンやらなんたらが増えるからという理屈らしいのですが・・・。

そもそも心の病気の原因は全部不明ですからね。

少なくとも〇〇を食べたら心の病気が良くなるという科学的根拠はありません。

どんな食べ物でも。

「でも〇〇っていうお医者さんや栄養士さんが言ってたよ」

と言うかもしれません。

国家資格を持っている人が言っているコト=科学的根拠があるわけではないのです。

今日見ていたテレビでもお医者さん二人の意見が真逆でしたし。

もちろん食生活に気をつけることは悪くありませんよ。

心身に影響があるでしょう。

しかし、何かを食べれば心の病気がパッと良くなることないでしょう。

あえて言うならバランスの良い食生活をするのが一番です。

好きな食べ物を入れながら。

「心の病気の人はバランスの良い食生活をしましょう」
なんて理屈をいってもほとんどの人は見向きもしてくれないような気がしますが、地道って大事なんですよ。

インパクトのあるタイトル(〇〇をするだけで治るのような)ものには乗らない方が無難です。

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禁酒している人が気を付けてほしいところ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

年末になりました。

忘年会、クリスマス、大みそか、年始と宴会等が開かれますよね。

このブログでも宴会にまつわることをちょっとの間書いていこうかと。

宴会といえばお酒。

アルコール依存、そこまでいかなくてもアルコールで失敗しがちな人でアルコールをやめている人にとっては大変な時期です。

そんな人の選択肢としてノンアルコール飲料ってありますよね。

よくお酒の代替品として飲んでいる人もいると思います。

そんな人に注意してほしい点。

・ノンアルコール飲料は「アルコールが入っていない」とは限らない

ノンアルコール飲料というのはアルコール度数が1%未満のものをいいます。

微量のアルコールが入っている商品もあるのです。

きちんと商品を確認した方がよいです。

また全くアルコールが入っていないノンアルコール飲料でも、禁酒をしている人はやめた方が無難です。

ノンアルコール飲料からアルコールが欲しくなってしまうパターンもあるからです。

ちょっと厳しいなぁって思うかもしれませんが、依存っぽくなっている人は手を出さない方がうまくいく印象です。

禁酒をしている方は注意してください。

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ネットで調べると不安になる

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

困ったことがあるとネットでいろいろ調べますよね。

原因はなんだろう、どんな治療法があるのだろう、同じような人はどうしうてるのだろう・・・という感じで。

知識を持つことは重要です。

このブログでも豆知識を発信していますし、いろいろと知ってもらって役に立てればと思っています。

しかし、調べてすぎてもっと不安になっているいれば別です。

一番良くあるのは自分がかかっている病気のことを調べて不安が強くなっているといったパターン。

こういう人はネットで調べることに何時間も費やしてしまうのです。

しかもマイナスの情報ばかりに目がいきがち。

不安はさらに強くなるわけです。

調べれば調べるほど不安になり、調べないのも不安。

悪循環です。

調べている時って結局病気についてずっと考えているので、不安に囚われる時間も増してきます。

病気について調べるのもほどほどにしましょう。

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連休後の一週間はとてつもなくつらい

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

3連休の人もいましたよね。

お仕事が嫌な人は連休後の勤務がとてつもなく長く感じませんか?

「これから一週間はじまるのかぁ」

って感じで。

あまり考えると心がズッシリと重くなるのであまり考えないようにしましょう。

考えるなといっても考えてしまいますけどね。

とりあえずは
「仕事のことは職場にいってから考える」
をこころがけてください。

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過去のとらわれから脱出する方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

何度かこのブログでも書いていますが、私はカウンセリングで過去のことを質問することは少ないです。

「過去の話をしなくていいんですか?」
と不安に思う患者さんもいるくらいです。

「過去を検討しなくても、良くなります」
とお話しています。

「今の症状は過去の親子関係やトラウマが原因で、その根っこにあるものが癒されなければ、表面的なことを治しても意味がない」
という理屈をどっかでみたことがあるからではないかと。

ネットや本でそのような理屈が書いてあるものが多いですから一般の方が思うのは仕方ありません。

そのような理屈には全く科学的根拠もないし、治療効果も認められていないので私はやりません。

むしろ治療効果が認められているのは「これから何をどうすればよいのか」に焦点を当てた方法です。

患者さんは「効果がある方法」を期待しているハズ。

少なくともまずは現時点で効果が認められている方法を提供していくのが当然だと思っています。

もちろん治療に大切な情報であれば過去の話を聞くことはありますけど。

何度も書いているように大切なのは過去よりも「今」。

傷ついた過去があった人もいるでしょう。

それは変えられません。

しかし、過去に対して「今」どのように感じるかは変えることはできるかもしれません。

癒えることはない傷も「これからは」はマシになってくるかもしれません。

それと
「いいことなんかないかも」
「ずっとこのままなのかな」
と思っている未来は変えられるかもしれません。

過去のことより
これから何をどうしたら幸せになれるのか?
ちょっとでも楽になっていけるのか?
を考えていきましょう。

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