浦和すずのきクリニックの鈴木です。
パニック症(障害)の人の苦手場面の代表は美容院。
髪は切らなくてはいけないので苦手でも避けられないことの一つ。
美容院に行こうとするたびに不安で憂鬱になってはいませんか?
パニック症の人は美容院にただただ挑戦してもなかなか慣れず怖いままの人が多いです。
それは挑戦の仕方がマズイことが一つの原因。
この記事では美容院が苦手なパニック障害の人がどうすれば楽に美容院に行けるようになるかについて解説します。
これまで何人ものパニック症の人が美容院に普通に行けるようになっているので、参考にしてください。
まず美容院に挑戦する前の前提として
・美容院よりハードル低い不安場面は出来るようになっている
・動悸や息苦しさなどの症状が出てきたときの対応法を身につけている
この2つはクリアしておきたいところ。
いきなりハードルが高いことをやるのがダメとはいいませんが低いものから挑戦していくのが無難です。
美容院がハードルが高いと思っている人はまずそれよりも易しいと感じるものから挑戦しましょう。
挑戦の仕方ですが電車を例にした記事があるのでこちらを参考にしてください。
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2017/02/16/post-4533/
また動悸などパニックになりそうな症状に対してどうすればよいか?について身につけておくことは重要。
当然薬以外の方法ですよ。
動悸や息苦しさなどの対応についてはこちらの記事を参考に練習してください。
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2017/07/12/post-0-12/
上記2点がクリア出来ているなら美容院に挑戦してみましょう。
美容院が苦手な人が恐れているのは、逃げられないような場所でパニック発作がでることでしょう。
この不安には美容院に何回もいくうちに慣れてくることもありますが、なかなか慣れない人も多いです。
大きな理由の一つは不安から逃げながら美容院に行っているから。
例えば
・1000円カットに行く
・予約をしないでいく
・新しい美容院にいかない
・水など安全グッズを携帯
・事前頓服使用
・カラーやパーマを避ける
多分どれかはやっているのではありませんか?
これらの行動は「安全確保行動」と言われています。
一時的には安心するのですが、苦手意識が残ってしまう行動。
パニック症の人が1000円カットにいく理由は10分くらいで早く終わるからですよね。
ちょっと我慢すればいいですし。
カラーやパーマを避けている人も同じ理由でしょう。
しかし、それでは長い時間には慣れないです。
水など安心グッズを持ち歩けば安心かもしれません。
しかし持ち歩かなかったら不安になるし、いつまでも自分で不安に対処できたという自信が持てないです。
これは事前の頓服使用も同じ。
このように一時的には不安をごまかしながら髪を切りにいけるかもしれませんが、不安はずっと続くことになります。
パニック症の人が何回美容院に行っても慣れない理由の一つです。
不安が少ない日はよいけど、不安が強い日はダメとか調子に左右されますよ。
だから美容院を不安なくいけるようになるためには安全確保行動を減らす必要があるのです。
安全確保行動が絶対ダメというわけではありません。
普通の美容院はいけなくても1000円カットなら行けたというのは自信もなるし、次のステップの足掛かりになります。
安全グッズや頓服使用しながら美容院にいくことも同じです。
美容院になんとか行けた、というのは大きいです。
安全確保行動が克服へのプロセスであれば問題ありません。
しかし「安全確保行動をしなければ不安で仕方がない」となっているならば、それは問題となります。
泳げない人が最初浮き輪を使うのは構わないけれど、いつまでも浮き輪をつけていては泳げるようにならないのと一緒。
時々安心グッズをもちながら何年も問題なく美容院に行っている人も見かけます。
それはそれでよいのですが、調子が悪くなればまた元に戻りやすいです。
どこかで「浮き輪」ははずさなくては不安を克服できないと考えた方が良いでしょう。
もちろん「一生浮き輪をつけていたって構わない」って人はそれで構いません。
不安が続くデメリットを引き受けながら生活するのも一つです。
「いつまでも不安に左右される人生は嫌だ」
と考えるなら、安全確保行動は少しずつやめるように練習しましょう。
以上のように美容院に挑戦する時には安全確保行動を減らすことで不安なくいけるようになります。
いきなり安全確保行動を全部減らすことは難しいかもしれません。
その時はできるところを少しずつ減らすとよいですよ。
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