浦和すずのきクリニックの鈴木です。
パニック症(障害)でカフェインを避けている人はいませんか?
医療機関やネットなどでカフェインは避けた方がよいという情報を得て、コーヒーを飲まなくなった人もいるのではありませんか?
実はパニックの人でもカフェインを絶対にとってはいけないことはないのです。
むしろ、カフェインを過度に怖がっていることが悪化要因になることもありますし、あえてカフェインをとりいれて治療に活かすこともあるのです。
コーヒーを飲んでいてパニックがよくなった方もたくさんいます。
要は使い方次第なんですよ。
今回はパニック症の人がカフェインとどのようにつきあっていけばよいのか?治療にどういかせばよいのか?について書きます。
カフェイン好きのパニック症の人は是非見てください!
パニックの人にカフェインを避けた方がよいとすすめられている理由の一つは、動悸を引き起こす可能性があるから。
確かにカフェインをとりすぎることで動悸が引き起こされることもあるし、敏感な人もいるでしょう。
パニックがひどく療養している時はとらない方が無難かもしれません。
しかし、いつまでも動悸をおそれてカフェインを避けているうちはなかなかよくなりません。
その理由は、避けることがパニックの怖さを維持させる要因になりかねないから。
危険ではない動悸に対して「どうにかなってしまのでは?」と過度に不安になり、症状が悪化するのがパニック。
改善するためには、パニックになってもやり過ごせる経験が大事です。
もしかしたら、動悸や息苦しさなどパニック発作が起こらないことが良いことおもっているかもしれません。
しかし、パニック発作がしばらく起きずによくなったと思っても、何かの拍子で動悸や息苦しさなどを感じると「再発した」と考え、もとに戻りやすくなります。
だから、症状が起こらないようにするのではなく、症状があってもやりすごして普通に生活をできる自信をつけていくことが大事なのです。
カフェインを避けることは、症状が起こってもやり過ごせる自信をつけることとは逆のことになります。
コーヒーだけでなく、お茶やコーラなどカフェインの入っているもの避け、症状が起こらないことが生活の目標となります。
そうなるとパニックにとらわれた生活となります。
カフェインを避けていれば、カフェインをとっても何も起こらないことや、症状がおこってもやり過ごせた経験ができません。
ということはずっとパニックを恐れ、症状が出なければ調子がよい、出ればダメ、を繰り返す生活となります。
では、パニックの人はカフェインとどう付き合っていけばよいのでしょうか。
パニックの症状がひどく、不安なことに挑戦できる状態でないのであれば、あえてカフェインをとる必要はないかもしれません。
ゆっくり休みながら様子を見ましょう。
またカフェインをとらなければパニックは治らないということはないです。
「カフェインを含む飲み物が好きだけど、不安で飲めない」という人であれば、ある程度回復してきたら飲んでみるのも手です。
電車が苦手な人が電車に乗るようなものですね。
挑戦する時は事前に発作が起きた時にどう対処するかを学んでおきましょう。
こちらの記事を参考にしてください。
カフェインをとったあと、何も起こらなかったら「飲んでも大丈夫なんだ!」と思えて生活の幅が広がります。
動悸など症状が出てきたら「動悸や息苦しさがあっても死ぬことはないし、やり過ごすことができる経験ができるよい機会」と考え、パニック発作へのトレーニングになります。
最初は怖いかもしれませんが、やっていくうちに慣れてきます。
どちらにしろ過度に発作を恐れていた自分い気づき、パニックの改善につながるでしょう。
カフェインは避けるべきだと考えていた人は「カフェインとどのように付き合えばよいか」に切り替えるのことがおススメです。
パニックを起こさないことよりも、「パニックが起こっても何とかなる」経験をしていきましょう。
うまくいかない時は、認知行動療法の専門家と一緒にやるとよいですよ。
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