そのストレス発散方法は逆効果!間違った4つのストレスへの対応

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

ストレスがたまると「発散したい!」と思いますよね。

ただ、発散方法を間違うと逆効果になるのです。

今回は「やってはいけない」ストレス発散法を4つ挙げていきます。

代わりとなる方法もご紹介するので、ストレス発散で悩んでいる方は参考にしてください。

①アルコール

嫌なことがあったら酒でも飲んで発散。

ついついやってしまいますよね。

ただ、飲酒すると抑制が利かなくなりやすいです。

良い気分の時は抑制がとれて楽しい方向に向かうこともあるでしょう。

しかし、嫌な気分の時に抑制が利かなくなると、嫌なことに注意が向きどんどん落ち込んでくることが多いのです。

「この先いいことなんてない」など、マイナスのことばかりが頭をよぎります。

だからストレス発散で酒を飲むのはおススメできません。

またアルコールは「慣れ」が生じるので、だんだん少ない量だとすまなくなります。

これが進むとアルコール依存の可能性も。

特に一人で飲んでいる人、キッチンで飲んでいる人は注意してください。

もし飲酒でストレス発散をするなら、時々楽しい時に誰かと一緒に飲むのことくらいにしてください。

②買い物

ストレス発散のために洋服など買って浪費してしまう。

一時的にスッキリするかもしれません。

しかし、これもだんだん少ない買い物ではすまなくなります。

お金がなくなり、リボ払いや借金をしてしまうかもしれません。

結果的にストレスがたまるのですよ。

ストレスがたまるから買い物をする

→借金

→ストレスがたまる

・・・の悪循環。

モノを買ってストレス解消はしてはいけないのです。

お金があまりかからないものにしましょう。

あえてお金を使うなら次のことがおススメです。

・モノより旅行やコンサートなど体験

・自分のためじゃなく、他人のためにお金を使う(寄付など)

この2つが幸福度が高まりやすいお金の使い方と言われています。

③暴飲暴食

食べていると嫌なことを一時的に忘れるからやってしまう。

これも一時的にしか効果はありません。

太ったことがストレスになる→食べる→ストレスになる、の悪循環となります。

摂食障害のきっかけにもなりやすいのでご注意ください。

食べるのが好きな人は、ストレス解消のために食べるのではなく、好きなものを適量食べた方が気分は改善されていきます。

ゆっくり、楽しく食べるようにこころがけましょう。

④モノにあたる、大声を出す

イライラするから、モノ殴ったり、投げたり、大声だしたり。

ストレスが発散されるイメージがありますが、これまでの研究で逆効果なのがわかっています。

イライラがもっと強くなるのです。

暴力的な行動は人をもっと暴力的にさせます。

イライラした時は、怒りをぶつけるようなことをするよりも、呼吸法などリラクゼーションなど、落ち着いた行動をした方がイライラは小さくなります。

「発散」にこだわらない方がよいかも

ストレス発散について書きましたが「発散しよう」とするとうまくいかないことが多いです。

発散するっていうのが「忘れよう」とする手段になっていると、もっと思い出すからです。

「ストレスを忘れよう」と考えている時点で、ストレスについて考えてますよね。

そもそもストレス発散だけでなんとかなる問題かどうか、というのもあります。

例えば上司から罵倒され続け、ストレスがたまっている場合、ストレス発散したから解決するものではないですし。

ストレス発散すればなんとなるとは限りません。

ストレス発散は、どちらかというと「イライラや不安にとらわれないで、楽しいことや達成感のあること、自分が本来したいことなどをやる」というイメージの方がうまくいくと思います。

そうしていくうちに自然にイライラや不安は少なくなってくるのです。

「自然に収まるまで、自分の好きなことして待ってよう」の心持ちがおススメです。

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