浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
パニック障害で悩みながらも仕事をしている人は、早めにパニック障害を治していくことが大切です。
徐々に仕事に影響がでて、休職や最悪の場合退職せざるを得なくなります。
多くの人は薬を飲み、不安なところを避け、パニック発作が出ないようにやっているでしょう。
その結果どうなっていますか?改善して元気に過ごしているならそれでよいでしょう。
しかし、生活範囲が狭まり、不安を避けた生活、何年も病院通いが止められない生活になっていないでしょうか?
良くなっていない場合、自分の対処法に問題があります。
特に避けてることによって改善していかないポイントを把握しておく必要があるでしょう。
そこで、今回はパニック障害で仕事をしている人が気をつけるべき、避けてはいけない4つのポイントについて説明していきます。
これまでのやり方を見直すことで、パニック障害を克服し、仕事を円滑にこなせるようになっていく一歩となるでしょう。
パニック障害はパニック発作を恐れます。
多くの人はパニック発作が出ないことが「治った」と思いがちです。
しかし、発作が出ないようにしようと思えば思うほど、意識が怖いところに向き、悪化していきます。
ちょっとした動悸、息苦しさ、目まいを感じると「発作では」と不安になります。
体の感覚に敏感になっているのです。
また発作を起こさないように気をつけると怖い場所を避けるようになります。
このため動悸などパニック発作が起こってもやり過ごせるようになることが必要なんです。
調子が良く発作がでない時は元気だけれど、少しでも症状が起こったら不安って人は「パニック発作が起こっても大丈夫」となると、体に症状が起こってもやり過ごすことができるため、パニック障害を克服できるようになります。
不安は避ければ避けるほど強くなる性質があります。
だから、パニック発作を避けるようなことをしてはいけないのです。
パニック障害の克服のコツは「発作を起こさないこと」ではなく「パニック発作が起こってもやり過ごせるようなる」を目指すことであると意識しましょう。
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パニック発作が不安で、水やフリスク、スマホ、頓服薬が手放せない状態になっていないでしょうか?
「水があるから安心で何が悪いの?」と思うかもしれません。
水を持ち歩くのは不安になったら飲むことでまぎれるからですよね。
しかし、それでは常に水をもっているかどうかを意識しています。
パニック発作を恐れているのです。
発作を恐れて持ち物を持っているとパニックへの恐怖が続きます。
このため手ぶらでも外出できるようにしていきましょう。
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パニック障害の人が恐れる場所の一つが通勤電車。
快速に乗れない、満員電車が苦手って人が多いでしょう。
これを避けて、早い時間に通勤し、いつでも脱出できるドアの近くに座るなどしている人もいるかと思います。
しかし、ここが落とし穴。
避ければ避けるほど強くなるのが不安。
当然、快速や満員電車を避けているうちはパニックを克服できません。
このため、快速電車や満員電車に乗る練習をしていくことが必要です。
練習の仕方はこちらの記事を参考にしてください。
これもパニック障害の人が恐れる場面の一つでしょう。
会議室のような、密閉され、すぐには出られない場所を避けがちです。
会社に苦手なことを伝え、しばらく会議に出ないというの手かもしれません。
しかし!しつこいようですが、避ければ避けるほど強くなるのが不安の特徴。
会議室を避けているうちは、パニック障害を克服できません。
最初のうちは会社の方も理解してくれるかもしれません。
しかし、いつまでも会議に出られないとなると「やりたくないだけでは」と感じる人も出てくるかもしれません。
焦りは禁物ですが、少しずつ会議室に慣らす練習をしていきましょう。
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パニック障害がひどくなり休職しまった場合は、ただ休んでいるでけではダメです。
心の病気は必ずしも体を休めることが回復につながるわけではありません。
休んだからといって苦手なことが克服できるわけではないので。
もちろん、計画的にしばらく休息するのはOKです。
休息をとりながらも、少しずつでも苦手なことに挑戦してパニックを克服したうえで職場復帰を目指しましょう。
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