浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
買い物せずにはいられなくなる買い物依存。
クレジットカードやネットショッピングの普及で、買い物依存になりやすい環境になってきています。
ひどくなると借金まみれになり、生活が破たんします。
単に「買い物我慢しよう」と思っているだけでは、だいたいうまくいきません。
やめたくても、やめることができないから「依存症」なわけで。
改善のためにはコツがおさえるおくべきでしょう。
そこで、今回は買い物依存を治すためにどのようなことをしていけばよいのかについて説明します。
自己理解がすすみ、何をどうすればよいか手がかりになるはずです。
買い物依存を克服するために気をつけたいのは「性格」のせいにしないことです。
「こういう性格だからやめられないんだ」と考えても解決しません。
また「幼少時の時のトラウマがー」とかそういうのに飛びつきたくなる人がいます。
そのように説明している専門家もいますが根拠はありません。
改善を遅らせるのでそういうのは置いておきましょう。
どうしても原因探ししたい場合は、良くなってからするべきです。
原因探しではなく「どうすればよくなるか?」に注目していくことで改善策がみえてきます。
自分がどんな時に買い物したい衝動が出てくるか、買い物のメリットを理解することで、対策を考えやすくなります。
このため、2点を考えてみてください。
①いつ、どんな状態の時に買い物したくなるか
②その時に買い物することで得られるメリットは何か?
以下の質問に答えて書き込んでください。
・①誰と一緒にいる時に買い物したくなりますか?②どうしてその人と一緒にいると買い物したくなりますか?
・①どこで買い物したくなりますか?②どうしてそこで買い物するのが好きなのですか?
・①何時ころ買い物したくなりますか?②どうしてその時間に買い物するのがよいのですか?
・①買い物したい時はどんな気分の時ですか?②買い物をするとどんなよい気分になりますか?(例 気分が落ち込んでいる時 買い物することで気分のあがる)
・①買い物したい時はどんなことを考えている時ですか?②買い物をするとと、その考えはどうなってきますか?(例 嫌なことを考える時 買い物をすると嫌なことを忘れられる)
ここをおさえたら、対策を考えていきましょう。
対策を考える時は「買い物を我慢する」ではなく「買い物をする変わりに具体的に何をすればよいか?」を考えていきます。
コツは「○○しない」ではなく「○○する」という文章をつくることです。
「○○しない」では、何をどうしてよいかわかりません。
「買い物をしない」って考えているともっと買い物をしたくなるもの。
「何をしたらよいか?」具体的にわかり対策をうちやすくなります。
これを踏まえ上で対策を考えます。
一つ目の対策は①の買い物をしたくなるタイミングに対してです。
「夜にネットを見て時」に買い物をしたくなる場合。
このような場合はネットを見ない方がよいのです。
しかし「夜ネットをみない」は「○○しない」になってますよね。
ネットをする代わりに何をするか考えましょう。
「22時頃、○○さんと電話をする」
「家族と一緒にいる」
「ストレッチをしてリラックスする」
とか。
買い物が出来ないような環境や行動をしていくことがよいです。
2つの目の対策は②のメリットについてです。
例えば①嫌なことを考えている時に、②買い物すると嫌なことを忘れるメリット、があるとします。
②と同じメリットが手に入るような行動をしていくとよいです。
例でいえば、嫌なことを忘れるためには買い物じゃなく、他のものでもできるますよね。
嫌なことを忘れられそうな行動を考えていきましょう。
・運動
・友人と話す
・手芸をする
などなど。
自分に合ったやり方を探していきましょう。
買い物依存への対策は以下の2点をおさえておくことから始めましょう。
①いつ、どんな状態の時に買い物がしたくなるか
②買い物することで得られるメリットは何か
ここをきっちり抑え、対策を考え、実践していくことで、買い物したい衝動の対抗しやすくなります。
一人では難しいって方は私がお手伝いしますよー。
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