浦和すずのきクリニックの鈴木です。
「手洗いを我慢しよう」「確認しないようにしよう」など強迫行為を我慢しようとしているけどなかなかうまくいかないと思っていませんか?
強迫行為をしないことは大事です。
しかし、それだけだとなかなか改善しないです。
なぜかというと、肝心なことを忘れているのです。
「なかなか強迫行為をやめられません」って人はだいたいあてはまります。
強迫行為を我慢しているだけだとなぜだめなのか?どうしたら強迫性障害は良くなるのか?
これを知っているかどうかで大きく改善され具合が変わってきますよ。
強迫性障害の人が忘れがちなことがあります。
「あえて不安なことをする」
これがものすごく大事です。
というかやらないとよくなりません。
強迫性障害を改善するには2つやらなくてはいけないことがあって
①あえて不安なことをして不安に慣らしていく
②手洗いや確認などの強迫行為をはしない
この2点が必要。
ところが②のところばかりに焦点が向いて①のあえて苦手なことをするって意識が少ない人が多いです。
手洗いしないで我慢だけしていても、自分が苦手なところを触っていなければなかなか良くなるはずもありません。
不潔強迫の人であれば
「手洗いしなでじっと我慢」ではなく
「あえて汚いと思っているものを触る」
確認強迫の人であれば
「確認したくなる場面で我慢」ではなく
「あえて確認したくなる状況をたくさん作る」
縁起強迫の人であれば
「強迫観念が浮かんで来たら我慢」ではなく
「あえて縁起の悪いことをする、考える」
こんな風にして積極的に不安なことをすることが大事。
それを「不安が出てきたら我慢しよう」としているからいつまでたってもうまくいかないのです。
「いつでも不安です。あえて不安なことをする必要があるんですか?」と思うかもしれません。
必要あります。
積極的に不安なことをしていかないと、不安には慣れにくいです。
「不安がきたー、不安を我慢しよー」って消極的に不安にさらされてばかりだと防戦一方で「不安がこないように」と考え、不安を受け入れられません。
不安を受け入れられないといつまでも良くなっていかないのです。
強迫観念が出てくるのを恐れていませんか?
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それを「強迫が言ってくることと逆のことをしてやれー」と積極的に不安なことをやっていくと、「不安はあってもなんとかなる」という自信がついてきます。
この差は大きいのです。
強迫にいじめられているのを「我慢しよう」「無視しよう」とじっと耐えるのではなく、積極的に強迫をいじめかえしていくようなイメージ。
守るだけではなく攻めの姿勢が大切なんですよ。
あえて不安なことをやる頻度も大事。
「一回やってお終い」みたいなことをやってもなかなか良くなりません。
一日に何度も挑戦する、それを週に何度もやることが必要です。
例えば外出先で椅子から立った時に何か落し物をしたのではないか?と不安なら、外出先でベンチがたくさんあるところにいって、座って立って確認せず次のイスにいくとか。
なかなか実行する機会が難しいものもありますが、できるだけ回数を多くやりましょう。
2週間空くと練習の効果が薄れやすいと言われています。
きちんとやっていればだんだん改善しますが、仮に何度もやっても不安に慣れないって時は、やり方がまずいことがほとんど。
自分では気づきにくいところだと思うのでできれば認知行動療法の専門家のもとでご相談下さい。
強迫性障害を良くしていくためには強迫行為をしないことだけではなく「あえて」不安なことをしていくのが大事。
強迫を無視するのではなく、積極的にいじめる。
それを何度も何度も練習する。
どうやったら積極的にいじめられるかわからない!って人は相談に来てくださいね。
一人でやり方わからないって悩んでいるより相談した方が早くて正確な対処法知ることができますよー。
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