うつ病診断チェックの使い方と注意点

056975

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

自分はうつ病なの?って思った時に、ネットなどでうつ病の自己診断していませんか?

診断についてはお医者さんとこにいけば早い話ですが、自分である程度知りたいですよね。

今回は、うつ病のチェックシートの使い方と注意点について書いていきます。

いろんなうつ病のチェックシートはありますが、基本は「DSM-5」という診断基準を参考につくっていることが多いです。

うつ病の診断基準は以下の通りです。。

うつ病が気になる人はやってみてください。

A: 以下の症状のうち5つ (またはそれ以上) が同一の2週間に存在し、病前の機能からの変化を起している。

これらの症状のうち少なくとも1つは、

①抑うつ気分または

② 興味または喜びの喪失である。

注: 明らかに身体疾患による症状は含まない。

①. その人自身の明言 (例えば、悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例えば、涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。注: 小児や青年ではいらいらした気分もありうる。

②. ほとんど1日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または観察によって示される)。

③. 食事療法中ではない著しい体重減少、あるいは体重増加 (例えば、1ヶ月に5%以上の体重変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。 (注: 小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ)

④. ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。

⑤. ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではなく、他者によって観察可能なもの)。

⑥. ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。

⑦. 無価値観、または過剰あるいは不適切な罪責感 (妄想的であることもある) がほとんど毎日存在(単に自分をとがめる気持ちや、病気になったことに対する罪の意識ではない)。

⑧. 思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日存在 (その人自身の言明、あるいは他者による観察による)。

⑨. 死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はない反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。

うつ病の落ち込みというのは、気分が良かったり悪かったりするのではなく、一日中悩んでいるのが2週間以上続いているってことになります。

よく病院いくと「眠れてますか?」「食欲はどうですか?」と聞かれるのは、こういううつ病のチェックの役割もあるんですね。

もっと簡単にしたやつがネットなどでやっている診断チェックです。

あとうつ病の心理テストを載せているものもあります。

自己診断系のチェックシートって、うつ病の人はだいたいあてはまるようになっています。

しかし、うつ病じゃないかもしれない人もあてはまるようになっているんです。

例えば失恋して、落ち込んで、食欲が落ちて、眠れないのが2週間続いたらうつ病なの?

実際はどうかわからなくても「一日中落ち込んでいて何もやる気が起きない」と自分が思ったらうつ病なの?

「何もやる気がない」っていってるけど、一日中スマホいじっているのはうつ病なの?

そもそも落ち込みとうつの明確な違いは?

お医者さんによって診断が違うのだけれど?

こんな感じでいろいろと現在のうつ病診断にも問題点があるのですよ。

最近企業でやっているストレスチェックも同じく問題があるんです。

私も専門家に相談しましょうっていう結果が出ました(笑)

カウンセラー自身のストレスチェックを大公開 さらに専門家に相談してみた

このことからうつ病のチェックシートは参考程度にとどめて、まずは病院にいってお話を聞いた方がよいです。

うつ病と診断されようがそうでなかろうが困っているのは事実でしょうから、解決の糸口をつかむために相談するのがおススメ。

いきなりお医者さんとこいくのも抵抗があるし・・・って時は、一度私のようなカウンセラーのところに相談するのも手です。

病院受診した方がよいのか、うつ病だったらどういう治療があるのか、なども含めて相談できますよー。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。