緊張を和らげる儀式をしても克服できないですよ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

さっき、テレビをいていたら歌手のJUJUさんが歌っていました。
JUJUさんは歌う前「ノイローゼの熊くらい緊張します」と言っています。
緊張を和らげる手段としてゴツイ男性に2~3発ドツイてもらうそうです。
何度かテレビでみたことがありますが、確かにかなりの強さでどつかれてました。

痛みで緊張をごまかすことを狙っているとのこと。
この方法は一定の効果はあるでしょう。
緊張している時はドキドキとか、手足の震えとか、そっちの方に注意が向きがち。
そうするとさらに緊張する悪循環になります。

それを別の部分に痛みや衝撃を感じることで注意が分散されるのです。
「我に返る」って感じでしょうか。

しかし、この「どつく」という「儀式」は一時的に緊張を和らげることはあっても、長期的な効果はないでしょう。
おそらく儀式は不安を下げようとする目的でやっているため「私は緊張しやすいから儀式をしてるんだ」と意識することになるからです。
緊張しやすい人がリラックスしようとする方法に囚われて、さらに緊張しやすくなるのと同じ。
私はJUJUさんはテレビでしかみたことないのですが、本番に弱そうなタイプかなぁって勝手に予想しています。

緊張する人は、儀式をやめた方が本当は良いことが多いです。
緊張は消そうとするから消えないんですよ。
長い目で見れば緊張との付き合い方を学んで行くべきでしょう。

歌手とかスポーツ選手とかプロの人は儀式をやる人が多いのですが、やり方を間違うとうまくいかないものです。
JUJUさん、うちのカウンセリングにこないかなぁ(笑)

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