薬を落としたか不安な強迫性障害の人がやってはいけないこと

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

薬を飲む時に「薬を落として、子供やペットが誤って飲み込んでしまったらどうしよう」と不安なり、何度も確認してしまう。
強迫性障害でよくある症状です。

この時にやってはいけないことがあります。
やると悪化するんです。

・薬が何個あるかチェック
・記録をつける
・家族に確認
・ゴミ箱に使用済みの薬の殻があるか確認
・落としたかどうか音で確認
・頭の中で「大丈夫だったか」と記憶をたどる

共通しているのは安心させようとしていること。
これらのことは一時的に安心しますが、強迫症状を悪化させるもと。
やればやるほどあとで不安になります。
麻薬みたいなものです。

ネットでの掲示板や病院でも「確認したらいいんだよ」とアドバイスをしている人がいますが、信じていはいけません。
一時的な安心をして、本当に良くなっているか?を振り返るとわかりますよね。

基本的な治し方は
①不安で確認していたことをしない
②頭の中で最悪のストーリーを考える

です。

①はなんとなくわかりやすいかも。
今までやっていた安心させる行動をやらなきゃいいだけです。
簡単ではありませんけど。

「万が一、落としていたらどうするの?」
「記憶があいまいだから・・・」
とか、強迫行為への誘惑の声がきこえてくるかもしれません。

誘惑は無視しましょう。

プラスで②をやります。

②は落としたら怖いストーリーを考えるとよいです。
「落としてしまった薬をペットがのみこんでしまい・・・」とか。
どんどん考え続けて「いくら怖いこと考えても大丈夫!」となるようにしていきます。
そこが難しい!って方は「落としてしまったのでは?」疑問形と考えたら「落としてしまった」と肯定形にして不安を強くさせます。
その不安を何度も考えて慣れていく練習をしましょう。

薬を落としたか不安な強迫性障害の人は参考にしてください。

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