浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
パニック障害の人が怖いものの典型が電車。
不安が強くなる乗り方があります。
それは「我慢してどうしても怖くなったら電車を降りる」。
我慢して途中で降りてしまうと「やっぱり降りないと楽にならない」と考えてしまうから。
パニック発作は何もしなくても100%収まります。
降りてしまうとそれを体で学習できません。
もちろん、この後でどんどん電車に挑戦していって克服できているなら構いません。
しかし、かなりの人が「すぐに降りられる普通電車にしか乗れなくなった」となります。
途中で降りると電車への不安が増してしまうのです。
快速電車に乗れないけれど、それで生活に困らないって人もいます。
だから避け続けている。
問題なのは、快速電車に乗れないことではありません。
パニック発作の怖さを克服できていないことが問題。
時々「パニック障害を克服しました!」って人の話をネットで見ます。
「快速電車は避けている」「頓服薬が手放せない」など、どう考えても克服したわけではなく、回避していて症状がでないため、安定しているパターンの人がほとんどです。
電車を克服するには、少なくとも目的のところまでは行くことが大事。
小さいステップから始めてもいいので。
5駅先まで乗る目標を決めたら、そこまでは絶対にやる。
どんだけ苦しくても途中で降りてはいけません。
練習のポイントをつかんでやらないと、回避をしながらパニックを恐れ続けることになってしまいます。
可能であれば十分に長い時間かけて自然に平気になるまでの乗るチャレンジをしてみましょう。
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