浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
強迫性障害は家族を巻き込みやすいです。
家族にも手洗いや潔癖を要求する、家族に確認をもとめてしまう。
最初は「本人のために」と思ってやっていったことがエスカレートしていくんですね。
結果として本人も家族も疲弊していきます。
だから巻き込みに対しての要求には応じてはいけません。
このことでよくある質問とその返答について書いてみました。
Q:3回に一回くらいは本人の(強迫の)要求にこたえてもいいですか?
A:「ちょっとだけ」「一回だけ」に誘惑に耐えるのは本人だけではありません。ご家族も一切応じてはいけません。症状の悪化につながります。Q:泣いたり、叫んだりしたら要求に応じていいですか?おかしくなるんじゃないかと心配です。
A:泣いても、叫んでも強迫の要求にこたえてはいけません。おかしくなることは絶対にありません。苦しんでいる本人をみてご家族もつらいと思いますが、ここがふんばりどころです。ただし、思いやりをもって強迫への要求を断ってください。Q:(不潔強迫の行動療法をやっている場合)帰宅したら手を洗ってほしいのですが・・・。私もやってるし普通の人だってやってますよね?
A:「普通の人」を基準に治療をしているとあまりよくなりません。ご家族まで同じようにする必要はありませんが、ご本人の治療には理解をしめしてあげてください。
よくある質問ですが、実際のところアドバイス通りにはいきません。
ついつい要求に応じてしまったり、「失敗したなぁ」と思うようなことをするものです。
右肩上がりに対応がうまくならないのはご家族もご本人も同じです。
良くなっていく過程ではいろんな葛藤があるでしょう。
少しずつ対応方法に慣れていってくださいね。
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