浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
前回記事
相手が「何もしてくれない」と思ったら
http://www.heartcompany.co.jp/urawasinri2014/01/27/post-0/
の続きです。
話し合いのタイミング、心配ごとをどう話しあえればよいかについてです。
まず話し合いのタイミングですが、お互いに感情のコントロールが難しい時は避けた方が無難です。
疲れている時、相手への不満が最高潮の時、夜中など。
そんな時に言い方を変えるくらいの工夫をしてもうまくいきません。
もう少し安定しているときを見計らいましょう。
伝え方については「自分の気持ち・言いたいこと、要求はどこか」というのをきちんと把握することです。
「家族なら病気について調べるもんじゃないの?」というのは伝えるべき気持ちではありません。
「自分に関心がない」という相手への決めつけなんです。
家族の方も同様です。
「治ろうとする気持ちがないんじゃないの?」というのも決め付け。
治りたいと思っているんだけど、なかなか動けないものなので。
では何をどう伝えればということになりますが、慣れないうちは使ってみるとよいパターンをご紹介。
①状況(わからないことが多い)
②自分の気持ち(不安なんだけど)
③提案・意見(病院を調べたり、病気について知ってもらいたい)
プラスで頼む場合は提案を聞いてもらうとどんな気持ちになるのか(助かる、うれしい)
考える時は③から始めた方がブレずに伝わりやすいかもしれません。。
①や②から始めると説明ばかりが長くなり「結局何がいいたいの?」となりやすいんです。
③のどうしてもらいたい?
そして①と②でなぜ(完結に)?
忘れていけないのが、「助かる」とか「わるいんだけど」とか相手を思いやる言葉。
コミュニケーションの書籍なんかでは注目されていませんが、結構重要なことです。
「家族ならやってもらって(わかってもらって)当然」という伝え方ではうまくいきません。
本人であれば
「一人だとわからないことも多いし、不安だから一緒に病気について調べたり病院を探したりしてくれると助かる」
というのが自分の気持ちをきちんと伝えられて、言い方もマイルドですよね。
家族や周囲の方は「実際のところどうしてよいかわからない」という気持ちの方も多いでしょう。
それを素直に
「いろいろ調べてみたけれど自分もよくわからないことも多いんだ。一緒にどうしたらよいか考えてみない?」
「わからないことが多いから、自分もどうしていいか知りたいんだ。一緒に診察いってみない?どうかな?」
ということをメッセージで伝えてもよいかもしれません。
共通しているポイントは
「相手は○○と考えているだろう」
と言われていないことを想像で伝えないということ。
主語が「あなたは」になりすいんです。
「YOUメッセージ」と言われています。
「(あなたは)私のことなんてどうでもいいとおもってるんでしょ」
「(あなたは)治ろうとする気持ちがない」
など。
その代わりに
「自分が○○という気持ちだから○○してもらえると助かる」
と「自分が」こういう気持ちなんだけど・・・のように伝えることです。
そうすることで相手への決めつけを少なくできます。
自分を主語にするので「Iメッセージ」と言われています。
やり方をわかっていても気持ちを伝えるのって難しいんですけどね。
参考にしてください。
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