浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
テレビを見ていたら番組の中で夫婦喧嘩をしている光景を目にしました。
キッチンで奥さんが切った肉をどうするかを夫に聞いたら、夫は鍋に肉を入れるのが当たり前、と話したことによって夫婦喧嘩がエスカレートするというもの。
奥さんにしてみれば肉を焼くのか、鍋に入れればよいかどうか、ただ聞いてみただけ。
夫はガスレンジでお湯を鍋にわかしているのだから、鍋にいれるのは「普通ならわかるだろう、わからないなんておかしい」という言い分。
こんな小さなところから夫婦喧嘩は大きくなっていくものです。
夫の「普通ならわかるだろう」という「普通」というものがくせ者だと私は思います。
カウンセリングで夫婦関係について相談にこられる方の多くが「こういう風に言えば普通なら夫(妻)はわかってくれる(自分の意図をくみ取ってくれる)」と思い、わかってもらえないと相手に対して不満を抱くといったパターンに陥っています。
「普通」「常識」というのは自分の価値基準です。
自分の基準と他人の基準は違う可能性があります。
言葉で伝えていないことは伝わっていないかもしれません。
「阿吽の呼吸」のように「言わなくてもわかる」ことが完璧にできることはありません。
むしろこのようなコミュニケーションは時として人間関係にヒビをいれることがあります。
具体的に言っていないものは正確に伝わっていない可能性があると思った方がよいでしょう。
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