マイナス思考の人に「あなたはマイナス思考」と言ってはいけません

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

「あなたって消極的な人ですね」
など、「あなたは~な人」って言っていることありません?

人は「あなたは~な人」と人にレッテルをつけられると、実際にそのように行動する傾向あります。
よく「ラベリング・テクニック」と呼ばれるものです。

「消極的」とレッテルを貼った本人は「積極的になってほしい」という願望からいっているのでしょう。
しかし、相手は人から「消極的」と言われ続けると、「自分って消極的なんだな」って思って、さらに消極的になってしまうかもしれません。

人から「マイナス思考」と言われれば、「自分はマイナス思考なんだ」と思ってしまいますよね。

ですからマイナスのことを言っている人に対して「あなたはマイナス思考だ」と言うのはさらにマイナス思考を促進させるのかもしれません。

本来ラベリングテクニックはプラスの意味で使われます。

「あなたは投票に行く意識の高い市民」と言われた市民は実際に投票に行く確立が高くなったという、有名な心理学的実験があります。

ですから消極的というレッテルを張るよりは「あなたは本当は自分から行動できる人」というレッテルをはってあげると、そのようにふるまうようになっていくかもしれません。

さて、このラベリング・テクニック、様々な場面で使えそうって思いませんか?

子育て、部下への接し方、夫への接し方など。

これまでマイナスのレッテルを貼っている人に対して、ラベリング・テクニックを応用してみては?

「ほめる」に近いのですが、「ほめる」よりはやりやすい人もいるようです。

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