臨床心理士の鈴木です。
強迫性障害の治療に関して。
強迫性障害は(認知)行動療法が有効であるという科学的根拠があります。
薬物療法だけでは薬をやめると再発しやすいので、行動療法を受けることを強くお勧めしています。
しかし、行動療法は誤解をもたれることが多いという印象です。
よくあるのが「行動療法は、とりあえず不安なことを無理やりさせられて、それに必死で耐えなければならない方法」という説。
これはパニック障害でも思っている方が多いと思います。
この説に従って
「とくかく、手洗いと確認をやめなさい」
と、家族や周囲が本人に言って、うまくいくことは稀でしょう。
それどころか行動療法を受けることが恐怖にさえなります。
自分でがんばってやろうとしても、中途半端に行動療法をやってしまうと症状が長引くだけでなく、「行動療法は役に立たない」と思い、カウンセラーに行動療法を受けようとする気持ちが萎えてしまいがちです。
そうすると周囲から「治療意欲がない」と思われてしまいます。
手洗いや確認がやめられないから困っているので、強迫行為がやめられないのは当然です。
それができたらすでに治っています。
ひたすら「無理やり不安に直面して我慢する」のが行動療法ではありません。
行動療法に精通していない医師やカウンセラーほど、そのように言いますので注意が必要です。
行動療法には様々なテクニック、コツがあります。
仕事や学業、日常生活に支障がある場合は、早めに行動療法専門のカウンセリングを受けましょう。
可能であれば、ご家族も一緒来談して行動療法的な考え方や技術を学ぶと、本人、家族とも楽になっていきますよ。
うつと不安のカウンセリングご希望の方は
浦和すずのきクリニックの受付、
または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他院通院中の方、どこにも通院されていない方も受け付けています。