【うつ病】休職中から復職までの過ごし方を解説



浦和すずのきクリニックの鈴木です。


うつ病で休職になったらどう過ごせばよいのか?

どんな感じになったら復職してよいのか?

わからないって方が多いのではありませんか?


医療機関では「とりあえずゆっくり休みなさい」とだけ指示されることが多いかと思います。

そこで今回は、うつ病で休職したら復職に向けてどう過ごしていけばよいのか?を解説します。

うつ病で休職中の人は参考にしてください。





1.休職初期段階


あなたが休職する段階で

・ほとんど眠れない

・何をやっても億劫

・入浴、歯磨き、食事などする気になれず一日中布団の中にいる状態

こんな状態ならよくいわれている「お薬を飲んでゆっくり休む」を文字通りやった方が良いです。

よく散歩がよいと言われますが、こんな時期に散歩をしようとしても出来ませんし、気分改善効果も得られない可能性があります。

不眠があると睡眠リズムが乱れるので規則正しい生活も難しいでしょう。

うつ病を早く良くしようと思って焦り、さらに落ち込むパターンになることも。

このため無理に何かをするよりも何もせずゆっくり休むことを基本にしましょう。

時間とともに活力が少しずつ回復してきます。


もちろん、散歩したり、何か食べたり、動画を見たり、少しでも気分転換になりそうならやっても構いません。

ただただ寝込んでいるよりもちょっといいなぁということがあれば無理のない程度に取り入れておきましょう。

一方で、休職した段階で上記の状態ほどではない、または休職したらすぐ元気になった、という人もいるでしょう。

そのような方は次以降の段階にすすんでください。



2.回復段階



活動が少しずつできそうだなと思ったら次のことをこころがけるようにします。


①睡眠リズムをととのえる

起床と就寝のリズムを一定にしましょう。

昼寝をするのは構いませんが、昼寝を少なくすることで睡眠欲求が高まり眠りやすくなります。


不眠症の細かい改善方法を知りたい人はこちらを参考にしてください。

若干面倒ですが、睡眠薬以外の方法を知りたい人向け。

面倒でしょうがない、見てもわからん!って人はカウンセリングに来てください。

超具体的な自分でできる不眠症の改善方法




②活動性を高める

散歩やストレッチなど軽い運動など基礎体力を高めるようにします。

運動でなくても近場に買い物に行ってみる、おいしいものを食べてみる、好きな人とおしゃべりするなど「ちょっとした楽しみや気分転換」のようなものをやってみるのもおすすめです。

活動性が高まることで気分改善、睡眠改善につながりやすくなります。


気分転換のポイントについてはこちらの記事を参考にしてください。

今すぐできる!カウンセラーが教える気分を切り替える4つのコツ

運動を気分改善につなげるポイントについてこちら。

運動でうつや不安を改善させるための3つのポイント

何したらいいかわからないって人はこちら。

生活がつまらなくてウツっぽくなっている人が、楽しいことを見つけるコツ


③症状の管理が出来るようにする

眠れない、食欲低下、気分低下など自分の症状を把握して、うつ症状の改善に取り組みましょう。

例えばどんな時に気分が落ちやすいのかを把握して、落ち込みにくいような生活をこころがける行動をするなど。

こちらの記事が参考になるかと思います。

ストレスで心の病気にならないために知っておくべき4つのコト

よくあるのは「やる気が出ないから動かない」と考えて寝込み、やる気が出てきたら動こうとして気分に左右されがちな生活になること。

動くことでやる気がでて気分が改善することを体験すると気分に左右されにくく気分の改善にも役に立ちやすいです。

「やってみてから考えよう」というスタンスでやることも必要です。



3.復職準備段階



生活リズム、活動性、気分が安定しているようなら復職への準備のための生活をこころがけましょう。

そのためには復職後を意識した生活に慣らすとよいです。


・就労時と同じ時間に起きる

・昼間は図書館、ジム、外出などをして勉強したり活動したりする

・通勤電車に乗り職場の近くまで行ってみる

・職場の人と話す機会を持つ

週5日は基本的な活動を出来るようにします。


また休みの日の過ごし方も大事です。

休日は寝込むだけの生活にならず自分の楽しい、達成感があるなど充実した生活を送るようにしましょう。

週5日動いて寝込んで動けないようなら、まだ復職は早いでしょう。

ゆっくりと焦らずリハビリをしましょう。


もう一つ重要なのはうつ病に陥った要因を分析して対応を学んでおくことです。

人間関係、仕事の仕方、考え方や行動のクセなどうつ病のきっかけや悪化要因を振り返ることは必須です。

これをしないと復職しても同じことになる可能性があります。

知っている人もいると思いますが認知行動療法という方法があるのでそのあたりを勉強していくことをオススメします。

例えば、考えても解決しないことを考えていてうつに陥っている人はこういう対処の仕方を学んでみるとか。

https://www.heartcompany.co.jp/urawasinri/2023/06/16/post-5562/


外部機関を活用しよう


基本的には以上のことをこころがけるとよいのですが、どううつ病に対応してよいかわからない、一人だとどうしても活動せずダラダラしてしまう、という人もいるでしょう。


そんな方はリワークやカウンセリングを利用してみるのも一つです。

リワークは復職に向けて必要なことを集団で学び実践できる場です。

医療機関、民間企業、公共団体などでやっています。

通う場所がありますしプログラムになっているので、個人ではさぼってしまう、誰かと一緒にやった方がやる気がでる、という方におすすめです。

企業によっては復職する際の必須事項になっていることもあります。


リワークに行くほどでもない、個人で復職したいけどどうしてよいかわからないという方はカウンセリングを受けてみるのも手です。

カウンセリングで日常生活の調え方、うつ病への対応を学ぶことができます。

その人に合った方法を学べるのはメリットです。


まとめ


うつ病で休職したら以上のことを参考にしてすすめみてください。

ただし、薬以外の症状への対応法やうつ病の再発防止スキルを学ぶことを自力でやるのは難易度が高いので、ピンポイントでカウンセリングを受けて学習するのもおすすめです。

一人でどうすればよいか悩むよりも効率的です。

認知行動療法の専門家を探して相談しにいってみてください。


カウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックのホームページをご覧ください。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。