浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
お仕事をしている人は、職場でストレスチェックをすることがあると思います。
結果については「思い当たるかも」というのもあれば、「何でこういう結果なの?」という疑問や「結局どうすればいいんだよ!」ってのもあるでしょう。
そこで今回は、私が実際にやったストレスチェックの結果をもとに、ストレスチェックでよくある以下の疑問についてお答えしていきます。
・自分が考えている結果と違う時はどうすればいいの?
・ストレスが実際に強い時はどうしたらいいの?
ストレスチェックで気になっている方は参考にしてください。
私のストレスチェックの結果も公開しています。
私がストレスチェックをしたらこんな結果が出ました。
あなたの仕事のストレス要因
仕事のストレス要因として「仕事の負担が過大」という結果が出ました。
で、仕事のストレス経験のためのアドバイスとして
一度自分の仕事量や仕事の内容を見直し、それについて職場の上司や同僚と話し合ってみることをお勧めします。周囲の人に相談することで、あなたの置かれている状況の理解が得られ、改善につながることもあります。普段からストレスをためずに気分転換してください。
さて、この結果についてですが、私の実感とは違います。
私は仕事量は多い方だと思いますが、それほどストレスとは思っていません。
ヒマすぎる方がストレスです。
なぜストレスチェックの結果と私の見解が違うかというと、ストレスチェックでは「仕事量が多い=ストレス」と判断しているところがあるからです。
仕事量が多くてもストレスになっていない場合を考慮していません。
もちろん私も嫌な仕事をたくさんしていたらストレスが高くなりますが、嫌ではないことをしていてストレスにはそれほどなりません。
ですから、ストレスチェックと現実との差があるんですよ。
またストレスチェックで「あなたの心とからだに現れた反応」についてこう書かれてありました。
今回のストレスチェックでは、活気がないという結果が出ました。いつ頃からこのような状態いなりましたか。産業保健スタッフに相談するなど、早めに対処することをお勧めします。
「活気がないってどういうこと?」という疑問が出ます。
これはストレスチェックの質問に
「活気がわいてくる」「生き生きしている」「元気いっぱいだ」
という項目があり、そこに私がそういうことがあった、とチェックをいれなかったからかと予想されます。
普段の生活で「自分って活気があるなー」「元気いっぱいだ~!」って思わないですからね。
そうなると「活気がない」=「悩んでいる状態」と判断が出ます。
確かに活気がなく元気がない人がうつ状態になることはあります。
しかし、そもそもそんなこと意識しないで生活していて素直にチェックすると今回のような結果になることがあるのです。
このように仕事についてどう考えているか、質問項目をどう解釈しているか、によってストレスチェックの結果と実際のところが違う場合があるのです。
ストレスチェックは高ストレス状態の人を見逃さないようにする役割がある一方、副作用として高ストレス状態でない人もそのような結果となることもあるのです。
これは仕方のないことでもあります。
実際にストレスがかかっている人は、素直にストレスチェックの結果を受け取ればよいと思います。
実際と違うなぁって思った人は今回の私と同じような可能性があるかもしれません。
実際に高いストレス状態である場合はどうしたらよいのでしょうか?
自分なりにストレス対応をしてもよいのですが、相談することがおススメ。
どこに相談するか3つほど候補を挙げます。
①職場の同僚や上司
私のストレスチェックの結果にもあったように「同僚や上司と話し合ってみることをお勧めします」とあるならば、そのようにできない検討してみましょう。
「相談してもどうせだめだろう」「忙しそうだから言えない」と考えていても相談すると意外に対応してもらえることも多いです。
②産業医や産業保健スタッフ
同僚や上司に相談できない場合は、産業医がいるなら相談してみるのも手。
知らない人も多いのですが、一ヶ月に一度は職場に来ているハズです。
大きな会社だと産業以外に保健師や看護師、カウンセラーがいる場合があります。
職場に問い合わせて見ましょう。
③病院など専門機関
「職場の人には知られたくないなぁ」と思う人もいるでしょう。
そのような人は、病院やカウンセリングルームなどで相談してみるのも検討してください。
特に眠れないとか涙が出てくるなど、そういう人は病院受診をお勧めします。
意外と知られていないのは会社の福利厚生でカウンセリングが無料で受けられる場合があること。
大きな会社、公務員などは、メンタルヘルスの会社と提携していることが結構あります。
メンタルヘルスの会社はクリニックやカウンセリングルームと提携していて、自費診療のカウンセリングが数回~無制限(条件あり)で受けられることがあるのです。
場合によっては、家族でも無料で相談できることもあります。
大きめの会社、組織にいる人は一度福利厚生をくまなくチェックしてみましょう。
あとマレに会社組織だけでなくマンションを買ったときに団体契約で入っていることもあります。これもチェックしてみて下さい。
私のストレスチェックのコメント欄に「産業保健スタッフに相談するなど、早めに対処することをお勧めします」と書いていました。
私も誰かに相談してみよう!と思いまして、スタッフを探してみました。
みんな私に相談されると嫌がるんですよ。
うちの職場には、産業保健スタッフはいるのですが、ブログで書くこと宣言しているのもあるのと、カウンセラーの私のストレスチェック相談を受けたくないって人は多いんですよね。
「カウンセラーなら自分で考えろ!」ってのが本音でしょうし。
でも、従業員の権利として無理やり相談してみました。
――「仕事量が多い」とか「活気がない」とかストレスチェックで書かれているのですが、どうしたらいいですか?
スタッフ:気分転換が重要だと思うんですよね。やってみたらいかがですか?
――具体的にはどんなことを?
スタッフ:ジョギングとかウォーキングとかスイミングとか・・・
――そういう歩くだけとか泳ぐだけって苦手なんですよね。
つまらないし。
逆に歩いているだけだと、つまらなすぎて嫌なことばっかり考えちゃう方なんですけど。
スタッフ:・・・それならもう自分で考えたらいいじゃないですか!
やはりこのパターンに。
まぁ、仕方ないです。
ちなみに気分転換についてはこちらの記事を参考にしてください。
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