浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
心の病気や体の病気をネットで調べて不安になってはいないでしょうか?
気になって調べていくうちに、どんどん不安になって「あーだったらどうしよう」など一日中考えているはめになっていないでしょうか?
うつで悩んでいるなら、ずっとうつに関する情報や、ブログ、体験談ばかりが自由時間の大半を占めていないでしょうか?
ネットに限らず病気への知識を得ることは重要です。
しかし、調べることが過度になると、症状がどんどん悪化していくこともあるのです。
この記事ではネットで病気について調べて不安になっている人の対処法について書きます。
ネットで病気などへの対処を調べることは悪いことではありません。
「パニック症はどうしたらよくなるか」など、気軽に調べられ、情報が得られやすくなってきました。
このブログでもネットで対処法について書いていますし。
しかし、これが逆効果になることがあります。
一日の大半の時間を病気について調べている場合です。
最初のうちはいいかもしれません。たくさん知るべきこともありますし。
ところがある程度情報が得られたとしても、ずっと調べ続けている人がいます。
ずっと病気のことを調べているいうことは、病気についてずっと意識が向いているということになります。
そうすると頭の中は病気のことだらけになり、不安は強くなります。
不安は強くなるので、楽しいことをしなくなります。
楽しいことがないため、気分も落ち込むことも多くなるでしょう。
このように、最初は病気への不安を解消するために知識を得ようとしていたのに、解消するどころか不安を強くする原因になっていきます。
ネットで調べるほかには、自己啓発本や心理学の本を読みあさっている人などもあてはまるでしょう。
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まず、情報を得ようとネットや本で調べ続けることで、問題が解決したかを振り返ってみてください。
もしも、解決につながっていないのならまず情報を得ることを止めるか、時間を制限することを考えてみましょう。
調べないとモヤモヤして嫌な気分になるかもしれませんが、何か他の活動をしながら時間が経つと薄れていきます。
「気になったとしてもほっとけばそのうち薄れる」と体験していくと、不安にとらわれないでいられえるようになります。
何か不安なことがあるなら、一度お医者さんやカウンセラーなど相談してみるのも手です。
それでも「医者の言っていることは本当か」「見逃しているのではないか」など考えて、いろんな病院をハシゴしていたり、一日中調べることばかりしているのなら、マズイパターンにはまっていると考えた方がよいかもしれません。
調べないでおくって結構難しいって思う人が多いです。
わかっていても、ついついやってしまうのです。
そういう人は、いつ調べたい欲求が出てきているか自分を観察してみましょう。
一日の記録をつけてみるとわかりやすくなります。
記録のつけ方やどんな感じでそれを利用したらよいかについてはこちらの記事を参考にしてください。
人にもよりますが、「時間がある時」って人が多いかと思います。
不安なことを調べたい欲求が出てきたら何をするべきかを考えてみましょう。
スマホを手放して他の活動をする、人と話す、何かを作る、不安がなかったらやっていること、とか。
または調べたいと感じやすい時間を減らしていくのも手。
考えそうな時間に何か予定をいれておくとよいかもしれません。
最初は気になるとは思いますが時間が経つにつれて収まってきます。
ネットや書籍などで不安への解消法ばかり調べて一日過ごすことは、さらに不安を悪化させる要因となります。
不安解消以外の行動や日常生活をしていくことが、結果的に不安を改善することが多いものです。
あてはまる方は注意してください。
うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
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