浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
人前で緊張して、震えてしまう、赤面してしまう、「否定的に思われているのでは」と考えてしまう。
そんな人がよくあるパターンとして「緊張しない努力」をしています。
リラックスしようとしたり、薬等を飲んで安心しようとしたり。
ネットで「緊張しない方法」を調べていませんか?
しかし、多くの人がそのようなことをしても、緊張感から逃れられず苦しんでいます。
その理由の一つが緊張に対しての考え方。
緊張で困る人は「緊張しない方法」を求めています。
実はこれが悪化要因となっているのです。
この記事では人前での緊張で困っている人は、どんな考え方がまずくて、緊張に対してどう向き合っていけてばよいのかについて説明していきます。
読んですぐに実践できる方法です。
緊張に対しての扱い方がわかることで、悩みから解放される一歩となるでしょう。
緊張で困っている人は「緊張しないためにはどうしたらよいか」ばかりを考えてします。
リラックスしようとしたり、緊張を隠そうとしたり。
それだともっと緊張は強くなるんですね。
「緊張しないようにしよう」と努力している間、あなたはどんなことを考えているでしょうか?
「緊張すること」について考えていますよね。
緊張をなくそう、対処しようとすると結局緊張していることに意識が向きます。
そうするともっと緊張が強くなる悪循環となるのです。
緊張しないようにすることがダメならどうしたらよいのでしょうか?
その答えは緊張や不安をしない努力はやめて、緊張を高めるようなことをしていけばよいのです。
ドキドキしたり、汗をかいたりすると「今からやろうとしていることの妨げになる」と考えていませんか?
その考え方が間違っています。
緊張している時のドキドキや汗をかくことは脳に血液を送り込んで、パフォーマンスを上げようとしているんですよ。
戦闘態勢になっていると思ってください。
集中力が高まります。
せっかく集中力を高めるのにそれを下げようとしているってもったいないですよね。
実際に研究でも人前で発表する時「リラックスしよう」と言い聞かせるのと「このドキドキや緊張は脳に酸素を送り出して最高の状態にもっていかせてるんだー」って言い聞かせるのとでは、後者の方がパフォーマンスがよかった結果が出ています。
ちなみにどっちに言い聞かせても緊張の度合いに違いはなかったそうです。
要するに緊張で困っている人はリラックスなど緊張度合いを下げようとすることで、緊張感は消えず、パフォーマンスが悪くなり、苦手意識が続くこととなります。
逆に「緊張を高めることがパフォーマンスを高めることにつながる」と思っていた方が、緊張はあっても人前でのスピーチなどがうまくいくのです。
緊張は下げるものではなく「利用するもの」って考えるとよいでしょう。
ドキドキすればするほど、自分の能力が高まっているのですから。
「緊張しない方法」ばかりをネットで調べてもうまくいきません。
むしろ逆効果なのです。
緊張は今からやろうとしていることの助けとなるため、下げずに利用していくとよいです。
なかなかうまくいかないって人は、相談に来てくださいね。
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