浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
夜寝る時に不安なことが浮かんでくる時の対処法を知っておくことは大切です。
多くの人が眠れない時の対処法を誤り、余計眠れなくなっていることをしているからです。
眠れなければ、気持ちは沈んでさらに翌日つらくなりますよね。
今回は、不安で眠れない時の3つの対処法を説明していきます。
睡眠薬に頼るのも一つの手段ですが、対処法を知っておくことで不安な気持ちも軽減していくでしょう。
寝床で不安なことを考えているとまず眠れません。
しかし、今後のことなど考えておいた方がよいこともあるでしょう。
そんな時は寝る時間以外に、心配ごとに対しての対策を事前に考えておくと良いです。
ポイントは3つ
ポイント① 問題や解決法を具体的に考えて紙に書く
「将来が不安だ」とぼんやりと考えていると、堂々巡りになるだけです。
具体的に何が不安で、どうすればよいかを考えていきましょう。
紙に書いておくと良いです。
例
問題を具体的に 「将来が不安」→「仕事が見つからない」
解決法を具体的に 「どうしたらよいのだろう」→明日ハローワークにいく
紙に書いたら、それ以上取り組まないようにします。
考えそうになったら「ベストな時間に取り組んだ。これ以降の時間考えることは不安が強くなるだけ」と言い聞かせて、考えないようにしましょう。
ポイント② 最終的な解決手段でなくてよい
ずっと悩んでいることって、すぐに解決できないことばかりです。
このため、とりあえず今やれそうなことまで考えていきましょう。
間違っても「根本的な解決法」なんて考えてはいけません。
ポイント③ 解決法が思い浮かばない時はとりあえず保留
解決法が思い浮かばない時はとりあえず「明日考える」と保留にしておきましょう。
その日はそのことについて取り組まないようにします。
何もしないでボーっとしているとすぐに悩むので、夜は「○○をしてすごす」と予定を立てるとよいです。
ただし、不安なことをネット調べたり、興奮するようなことはやめてください。
考えそうになったら「自分はベストな時間に解決法を考えた。これ以上考えることは悪化させるだけ」と言い聞かせましょう。
また、寝る直前に対策を考えるともっと眠れなくなるので気を付けてください。
何かやっている時はよいけれど、寝床にはいるとやることがないので不安なことを考えてしまうことがあります。
そんな時におススメなのが呼吸法です。
瞑想のような感じ。
コツは「呼吸法をやって眠ろう」としないことです。
寝ようとする努力はもっと眠れなくします。
睡眠は眠気の波が来た時にうまくその波にのること。
「不安なこと考えて過ごすよりは、呼吸に注意を向けて過ごして眠気の波がくるまでまってよう」くらいに思ってやった方がよいです。
眠れないと飲酒してしま人がいますが、飲酒は睡眠の質を悪くし、アルコール依存のきっかけになるのでやめましょう。
何時間も「眠れないなぁ」と考えて寝床でゴロゴロしていませんか?
眠れない人は寝床に長くいるともっと眠れなくなったり、睡眠の質が悪くなるのです。
寝床=眠れない場所、と学習してしまうから。
眠れないのが何日か続くと「今日も眠れないのか」と考えて、意識してしまいさらに眠れなくなります。
また長い間寝床にいると不安なことを考える時間も長くなり悪循環です。
このため「眠れないなぁ」と思ったときは、寝床から出て他の部屋に移動しましょう。
移動したら、軽い読書、音楽鑑賞などをします。
間違ってもスマホで「眠れない 対処法」など検索してはいけません。
眠ろうとすることにこだわる行動をすると、余計眠れなくなるからです。
そして、眠くなったらまた寝床に戻るようにすると良いです。
眠れなければ、同じことを繰り返します。
最初は全然眠れずつらい時もあるでしょう。
しかし、続けていくと少しずつですが寝つきがよくなってきます。
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不安で眠れない時は以下のことをやってみましょう。
①事前に不安なことについて具体的に対策を考えておき、それ以降は取り組まない
②寝る時に不安なことが思い浮かぶ時は呼吸法をして自然に眠れるの待つ
③眠れない時は移動して、落ち着くようなことをして、眠くなったら寝床に戻る
1~2ヶ月はこのようなことを習慣づけるようにしましょう。
そうすることで睡眠が改善してきます。
本格的に不眠を改善したい方はこちらの記事を参考にするとよいです。
上手くいかない時は相談に来てくださいね。
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