うつ病に気分転換は本当にダメなのか?

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浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつ病の時に気分転換しようと思ってもうまくいきません。

気分転換しようとしても、楽しめなく、さらに落ち込むから。

だから「うつ病になった時、気分転換しようは逆効果」と言われています。

しかし、それは本当でしょうか?

この記事では、本当に気分転換はダメなのか?

うつ病にはどのようにしていけばよいのか?について書いていきます。

気分転換になるようなことをすれば問題ない

「うつ病に気分転換はダメ」は、半分合っていて、半分間違っています。

確かにうつがひどい時期に今までやっていた趣味をやっても楽しめません。

「楽しめなくなってしまった」「周りの人は楽しそうだ」とどんどん落ち込んでいきます。

特に周囲が「気分転換でもしなさいよ」ってすすめるのはNGです。

「そんな気分になれない!」となり、お互いの関係がギクシャクします。

じゃぁ、よく「うつ病は休みましょう」と言われ、言葉通り寝込んで休んでいるのは本当によいのか?と言われればそうとも限りません。

寝込む

→嫌なことを考える時間が増える

→落ち込む

→落ち込むのが嫌で寝逃げ

→起きら現実に戻り落ち込み、何をやりたくなる

→嫌なことを考える時間が増える

・・・繰り返し。

こんなパターンになっていると、ダメになっていきます。

心の病気の「休む」は必ずしも「体を休める」という意味ではありません。

心を休めるようなことをしていくことが大事なのです。

時には体を休めることが心を休めることにもつながります。

しかし、多くは何かをしていた方が心を休めることにつながるのです。

「何かをする」というと、すぐに「散歩」「趣味」とか一般的なことをやろうとします。

うつ病の時はエネルギーが落ちているので、今までやれていたことはできません。

そうすると「気分転換がつらい」となります。

こういう時は、活動のハードルを下げて「寝込んでいるよりはちょっと良い」くらいのことをすると良いです。

そうすることで気分がちょっと変わり、考え込みの時間も減らせます。

体を起こして珈琲飲むレベルでもよいわけです。

ちょっとでもマシ、と思えればですが。

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で、少し余裕ができてたら記録を書いて、気分の波をとらえながらどの時間にどんな活動をしていけばよいのか?と考えると良いでしょう。

このやり方っていろんな施設でリワークとかでもやられていますが、専門家の間でもイマイチやり方をわかっていない人が多いので、活用しきれていないようです。

記録をつけてってやり方は専門家のもとでやったほうがよいかもしれません。

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これらのことを繰り返すことで、単に「寝てやる気が出てくるのをまっているけれど、なーんにもやる気が出てこない」から抜け出せることができます。

実際に、活動を増やしていくやり方がうつ病に有効であることが研究によって実証されています。

注意点は、家族とかが「何か活動しなさいよ!」と言ってもダメなこと。

「そんな気力なんかないよ!」と反発されておしまいか、やっても疲れて果ててもっと状態が悪くなります。

自分で「これだったら出来そうかなぁ」と、ものすごく低いレベルの活動から試してみることが大事なのです。

最初は難しいかもしれませんが、少しずつやっていくと回復が早くなってきます。

まとめ

気分転換が悪いのではなく、気分転換のやり方がマズイのです。

これまでと違ったやり方をする必要があります。

何をどうやったらよいかわからない時は相談に来てくださいね。
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