人前で緊張して震えてしまう人の3つの対処法

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浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

人前で緊張して震えてしまう。

スピーチをする時、申込書を書く時、お酌をする時、作業をする時に震えて困っている。

そんな人はどうすればこの問題を解決できるのか?

今回は人前で緊張して震えてしまう人の対処法について紹介します。

研究で効果が認められている方法の一部ですで、お困りの方は実践してください。

 「震えないようにする」を目標にするのは逆効果

多くの人が、対処するところを間違っています。

震えで困っているわけですから、「震えないようにする」としがち。

しかし、「震えないようにしよう」と対処するともっと震えはひどくなります。

震えない努力をするということは、震えに意識が向くから。

手が震えないように意識しても、コントロールできない。

経験しているのではありませんか?

このため、震えで困っている人は、別の対処方法が必要となるんです。

他人から否定的みられることを過度に恐れている

震えで困っている人は

「他人は自分の震えを見ておかしいと思っているだろう」

と、他人から震えていることについて否定的にみられることを恐れています。

一人の時に震えたって困りませんよね。

だから震えることが問題ではなく、震えることで人からどう思われているか?と過剰に恐れていることが問題なのです。

ここを改善することで、震えの問題が楽になっていきます。

では、どのように対処していけばよいのでしょうか?

3つのことを変えていきましょう

対処法① 外に注意を向ける練習

震えないようにする努力をしている時って、体の感覚と頭の中の不安に注意が向いているんです。

体の感覚に注意が向いたら、そりゃ震えに注意が向いて、さらに不安が強くなる悪循環となります。

このため、体の感覚ではなく、外に注意を向けます。

例えば、スピーチであれば聴いている人がどんな服を着ているか、どんなふうに聴いているかなどきちんと見るとか。

初めは難しいのですが練習していくと、不安にとらわれにくくなります。

対処法 ② 震えないようにする努力をやめる

震えで困っている人は、震えないような努力をします。

代表的なの以下のこと。

・脇に力を入れる

・事前にお酒や薬を飲む

・下を向く

・震える場面を避ける

こういうのを「安全行動」といいます。

安全行動は一時的に安心しますが、症状がひどくなることがわかっています。

不安は避ければ避けるほど、隠そうとすればするほど強くなる性質があるのです。

あと、安全行動なんてしない方が楽ちんなのですが、そのことを経験できません。

このため自分が不安な時にやっている安全行動をピックアップしましょう。

そして、安全行動をやめる練習をしていくとよいです。

対処法③ 自分の予想が合っているかどうかを実験してみる

不安なことを避けているうちは改善しません。

でも不安ですよね。

先述の安全行動をしない練習も。

そんな時はまず人前で震えたら実際どうなるか?を実験してみるとよいです。

飲み会でお酌をすると震えると不安な人の場合。

震えたらどうなるか予想してください。

「お酌をしている時震えたら変な目でジロジロ見られる」と予想したとしましょう。

それが本当にそうなるか、実験してみるのです。

わざと震えてお酌して。

本当に変な目でジロジロ見られるか相手を観察してみましょう。

結果はもちろんやってみなければわかりません。

しかし、多くの場合自分の思った感じにはならないし、震えていたことを気づいたとしてもそれほど誰も気に留めていないことが実感しやすいです。

まとめ

以上のことを実践していくことで、震えていることへのこだわりが弱くなります。

こだわりが弱くなると、結果的に震えも少なくなっていくものです。

なかなかうまくいかない!って方は相談しに来てくださいね。

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