浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
「嫌な人が頭に思い浮かんだら、その時やっていたことをやり直す」
「嫌な人の触ったものを触ったら手を洗う」
ってタイプの強迫性障害の人がいます。
このタイプの治し方について紹介します。
やってしまえば、どんなに長い間悩んでいる人でも、良くなる可能性がかなり上がります。
悩んでいる人は実践してみてください。
まず、①強迫観念②強迫行為を把握します。
①強迫観念を把握する
何が怖いかを把握しましましょう。
「嫌な人が思い浮かんだら、その人のようになってしまう」
「嫌な人のものを触ると、汚い感じがして怖い」
②強迫行為を把握する
怖い考えが浮かんだら何をしているかを把握します。
「その時やっていたことをやり直す」
「頭の中でそんな風にならないと考える」
「手を洗う」
①の強迫観念が浮かんできたときに②の強迫行為をやって安心していますよね。
②の強迫行為をやると、一時的に安心しますが、もっと不安は強くなるってことを覚えておきましょう。
①と②が把握できたら、不安克服の練習をします。
強迫性障害の治し方の基本は不安に慣らしていくことです。
これによって、嫌な人が頭に浮かんでも流せるようになってくるのです。
不安に慣らすには以下のことをします。
①の不安が大きくなるようなことをする
②のように安心させる行為はしない
例えば、
・あえて嫌いな人を思い浮かべながら、やり直さないで行動を続ける
・嫌な人が触ったものをあえて触り手を洗わない
・嫌な人の名前を何度も書く
とにかく、不安になるようなことを「あえて」やる。
自然に嫌な考えが浮かんでくるのを我慢するのではなく、「あえてやる」がポイントです。
これをできるだけ毎日やります。
一回だけやっておしまいだと「あー怖かった」で終わっちゃいます。
また2週間くらい経つと練習の効果は薄れます。
だから、筋トレのように毎日実践しましょう。
毎日実践するのは大変っていう人におススメの方法があります。
嫌な人のイメージと一緒にいるようにするのです。
ずっと不安にさらされるので、怖いかもしれませんが不安に慣れるのが早いです。
例
・嫌な人の写真をいつも見える場所に貼る
・嫌な人の写真をスマホの待ち受けにする
・嫌な人の持ち物を持ち歩き常に触る
その嫌いな人のファンとかマニアのようになってもらうイメージです。
24時間どこにいっても、その嫌な人と一緒って感じ。
これはホントにいいですよ。
よくあることですが「嫌なイメージが思い浮かんでもやり直さないようにしよう」ってばっかりになっている人がいます。
それだと単に「我慢」だけになって、なかなか良くならないです。
大事なのは不安をあえて強くなるようなことをして、その不安感に慣れていくこと。
自分から嫌なイメージを積極的に思い浮かべて不安を強くしていく作業を忘れないようにしましょう。
近いタイプの強迫がよくなった人の体験談を載せています。
参考にしてください。
このタイプの強迫性障害の人はやれば短期間で良くなる人が多いのでぜひ実践してみてください。
やり方がわからない、一人じゃモチベーションが保てないって思ったら、相談しに来てくださいね。
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