パニック障害の人が高速道路を克服するための5つのポイント

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

連休があると高速道路を使う人多いですよね。
パニック障害の人がよくある苦手場面の一つです。

パニックを克服するために高速道路や渋滞は良い練習になります。
しかし、やり方を間違えると練習をやってもなかなか克服できません。

今回はパニック障害の人が高速道路で気を付けるべき克服するための5つのポイントについて紹介します。

①苦しくなっても高速道路は降りない

途中で高速を降りると不安はもっと強くなります。
高速を降りた途端ホッとしません?

「やっぱりこの息苦しさを解消するためには逃げ出すしかないんだ」
と考え、次はもっと高速道路が怖くなります。
電車に乗るときに「苦しかったら降りればいいや」と考えている人は、途中で降りられない快速や新幹線が怖くなるのと同じ。

高速道路にいけるようになることが大事ではありません。
逃げなくても不安は必ず収まることを経験することが大事なんです。
少なくとも目的地まではいきましょう。

②サービスエリアはチェックしない

サービスエリアをチェックして「いざとなったらここで休憩できる」と安心している人いません?
そういう人は休憩場所まで数十キロだったら途端に怖くなります。
①と同じです。
できるだけサービスエリアをチェックせず、そのままでいきましょう。

③長いトンネルにあえて行く
長いトンネル怖いですよね。
閉じ込められている感覚が強くなる人が多いようです。
ってことは、練習するにはうってつけの場所なんです。
怖いなら怖いことをする。
これが治療の原則。
怖いところを避けていて突然「治った!」ってことはありません。
治すために長いトンネルに行こう!が正解です。

④頓服薬の使用は挑戦の効果を低くしてしまうので注意する
高速道路に乗る前に薬を飲んでいませんか?
最初はそこからスタートして、少しずつ飲まなくても平気になってくれば問題ありません。
しかし、「飲まないと不安」「薬を持ち歩かないと不安」となっていると問題です。
病院ではそこまで教えてくれません。
動悸や息苦しさを薬で出さないようにしているうちは、いつまでも不安に囚われることになります。
克服するためには頓服使用せずに挑戦することが必須です。

⑤水やガム、音楽で「ごまかす」のはダメ

水やガムを使用したり、音楽を聞いて高速道路に乗っている人が、これらのやらなかったらどうなりそうか?を考えてください。
「暇なだけ」「口さみしいだけ」なら、やってOKです。
「不安だ」「発作が起こりそう」なら、使用はやめた方が良いです。

④と同じで、依存してしまうんですよ。
よくパニックの対応のパンフレットにも「気をまぎらわしましょう」って書いてます。
でも、「やらないとダメ」となるとマズイです。
気をそらすことに必死になっていると、逆に不安にとらわれるものです。

参考記事
・病院では教えてくれないパニック発作が怖いままの理由

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