うつっぽい時の行動パターンを把握しよう

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

前回の記事「気分が落ち込んでいる時の3つの思考パターン」は主に「考えていること」についてでした。
今回は気分が落ち込んでいる時の「行動パターン」について書いていきます。

気分の落ち込みとなるとマイナス思考ばかり注意が向いて「この考えを変えなきゃ」と考えがち。
でも考え方を変えるためには行動を変えないとなかなか変わらないです。
あまり考えにツッコミをいれず活動を増やすだけで、うつ病が良くなっていくこともわかっています。
多少のコツは必要ですけどね。

まずは悪循環にはまりやすい行動パターンを3つ把握しておきましょう。

①活動が減る
やる気がなくなるし、何をやっても楽しくなくなります。
そうすると自宅で寝込む時間が増えるのですが、ここが問題。
寝込む時間が増える→何もしていないので嫌なことを考える時間も増える→もっと気分が落ち込む→寝込む時間が増える・・・の悪循環にはまります。

②落ち込ませる活動が増える
活動が減る割には、悪循環になる活動が増えることもあります。
飲酒や買い物、パチンコ。これら活動は気分転換にはならず、もっと落ち込ませる代表例です。

最近ではネットとか。自殺サイトやうつのサイトばかり見て一日を過ごしてしまう。
ネットで自分のように落ち込んでいる人を探し共感を求めたり、対処法を探すことが全部悪いわけではありません。
しかし、それで何時間と費やすのであれば、うつにとらわれた生活となり、気分の改善がしにくくなるものです。
気分は「感染」するのです。

③孤独感が増す行動が増える
悩みを話してもわかってもらえないし、下手をすると傷つけられる。
であれば一人でいた方がよい。
となると孤独感が増し、気分が落ち込みます。

また一人の人に依存してしまうこともあります。
依存された方は負担になり、ケンカが増えます。
それを感じ取って「やっぱり自分は孤独なんだ」と考えさらに落ち込むもの。
そうするとお互い負担になり、どんどん落ち込んでいくパターンとなります。

悪循環の見つけ方
まず気分を落ち込ませる行動や時間帯をまず把握していきましょう。
いつ、どんなことをしている時に落ち込みやすいのかを記録すると良いです。
データ集めみたいなものです。
そうすると、悪循環に陥ってる行動パターン(クセ)がわかります。
「あー、こういう時に落ち込みやすいんだなぁ」って。
悪循環がわかると何をどうしていったらよいか対処法を考えやすくなるんです。

これも一人で出来ない場合はカウンセリングなどで相談しながらの方がよいですよー。

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