浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
寒い季節になると湯船につかりたくなりますよね。
しかし、パニック障害の人はそれが怖いって人も。
そんな人がどうすればよいのでしょうか。
自分がやっている悪循環を振り返ってみましょう
パニックで入浴が苦手といってもいろんな人がいるでしょう。
風呂場でパニックになったからって人や、あのあたたかい息苦しい感じが嫌とか、体温が上昇してドキドキするから嫌とか、狭い空間だからとか。
どのタイプにしろ、入浴した時に起こる感覚を怖がっているんですよ。
このパターンになりがちです。
息苦しさが怖い→湯気や気温で息苦しさあり→入浴を避ける→安心するが「入浴したらまた同じようになるだろう」と考え入浴がもっと怖くなる。
で、対処方法としてたどりつくのは似通っているんです。ネットだと間違ったアドバイスをしてしまう人が多いですね。
これがまた逆効果なことをしています。
代表的なのはこの4つ。
・誰かに見守ってもらう→一人では入浴できなくなる
・ドアをあけっぱなし→閉め切った空間が苦手なままになる
・入浴する前に頓服使用→薬がないと不安になる
・湯船にはいらない→いつまでも苦手意識が治らないままになる
一時的な安心をするけれど、苦手意識はもっと強くなるんです。
もちろん苦手意識を克服するプロセスならいいですよ。
例えば最初は誰かと入浴→だんだん一人で入浴とか。
しかし多くの人が問題なく一人で入浴できるようにならないんです。
「どうやったら症状が起こらないか?」ばかり考えているのが要因の一つ。
基本的にパニックの治療は「症状を起こさないようにする」ではなく「症状が起こってもやり過ごせるようにする」にしないと、なかなか克服できないんですよ。
調子が良くなって症状が起こらない時は「良くなった」って思っても、調子が悪くなると「やっぱり治ってない」って思っちゃいます。
だからお風呂場を克服ってよりは、息苦しさやドキドキしてしまう感覚を克服していくってイメージで治療していくのがコツです。
入浴が苦手なパニックの人はこの冬にお風呂でゆっくりリラックスできるように練習していきましょう。
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