浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
強迫性障害の人は、強迫行為を「きちんとやらなきゃ」って思ってます。
だから手洗いや確認中に誰かに話しかけられたり、雑念が浮かんでくるとやり直すのです。
車の運転が怖い加害強迫の人は、音楽を聴きながら運転するのって怖くありませんか?
「誰かをひいたかもしれない音を聞き逃したのでは?」と不安で。
「ちゃんとやれてないのでは」「なんかすっきりしない」って感じません?
100点が良いので、中途半端がものすごく嫌なんです。
強迫性障害の治療は、不安なことに挑戦していきます。
ってことは、中途半端にいろんなことをやるのが治療にもなります。
中途半端にする練習になるのが「ながら作業」。
誰かと会話しながら鍵を閉めてみる。
音楽を聴きながら車の運転してみる。
一つのことに集中しないで、行動するのがコツです。
「ちゃんと確認しよう」という強迫行為の邪魔をしてくれます。
強迫に限らず不安な時って一点集中になるんですよ。
集中しちゃうともっと不安にとらわれてしまいます。
「ながら作業」をやると不安は一時的に強くなりますが、慣れてくるとむしろ不安へのとらわれが少なくなってきます。
不安以外のことを考えられるようになるから。
このため集中しないで、いろんなところに注意が向くようになると、良い方向にいくのです。
複雑な感じの人になると「自分は『きちんと』中途半端にできているのだろうか」と100点の中途半端をやろうとする人もいますので、そのあたりも中途半端に。
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