浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。
摂食障害は母親との関係が原因である・・・って、そんな科学的根拠はありません。
どうもそんな理論が日本では人気らしいので、それが本当だと思い込んでいる人も多いかと。
そういう本がいっぱい出てるし、「専門家」って人がいっていたりします。
しかし、全く根拠もないし、良くなるって根拠もないんです。
結構これ知らないのでは?
これいうと、いろんなところからクレームがくるんですよね。
まぁ、ホントのことだし。いいか。
摂食障害に限らず親の育て方が原因って理屈は受け入れやすいんですよね。
それっぽくて。
「愛情が足りなかった」とか「あんときこんなことされた」とか、探せばいくらでもマイナスポイントは出てきます。
「今の自分に自信がないのはそれが原因だ」って思いたくなります。
そうなるともう悪循環です。
怒りばかりが芽生えます。
何より問題なのはそのような理屈をベースににした治療法って効果は証明されていないこと。
過去に何があろうと、過食で困っているのは「今」の自分であって。
変えていくのも「今」の自分。
だから治療は「過去がどうったたか」ではなく「今何をするか?」が大事。
過去は変えられないんですよ。
今これからは変えられるけれど。
実際に過食症に効果が出てる治療法って、「今」に焦点をあてた治療法ばかりです。
それでも「親子関係が原因理論」を信じるのであればそれでよいかと。
しかし「そういうのって違うんじゃないかなぁ」「過去の話ばかりで、どうすれば良いか聞きたいんだけど」って思っている人もいると思うんですよ。
その考え、合ってます。
自信をもって、違うって思って治療していきましょう。
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