「 2015年04月 」一覧

食べ過ぎた後の考え方のコツ

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

過食症の人は、少しでも食べ過ぎてしまうと「今日はもうダメだ。もういいや」と考え、過食に走りがち。
ちょっとしった失敗を「台無し」と判断してしまうのです。
白黒思考とか完璧主義的なところがあるんですね。

過食症の治療は長期間にわたることが多いです。
よくなった後も、時々過食をしてしまうことはありえます。
「一生治らない」と決めつけたくなります。
そんな時に、過食をしたことを過度に気にしないことが必要です。

過食症を治すコツは過食をした後が大切。
食べ過ぎた後は自分を責めないようにしましょう。
自分を責めず、なぐさめの言葉をかけたほうが、次につながることが心理学の実験で実証されてるんですね。
白黒はっきりつけず「まぁ、こんな日もある」程度にしておきます。
いわば「いい日もあるし、悪い日もある」ことを受け入れていく訓練です。

「そんな風に出来ない。自分は白黒思考を治せないから一生治らない」という白黒思考にも気をつけましょうね。
白黒になってしまう日もあれば、そうでない日もある。
そんな風に考えるのがコツです。
あせらず治療していきましょう。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。


散歩をしてもつまらない・・・暇なときに何をしたらよいか

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

うつでも不安症状でも「暇」は症状を悪化させることがあります。
ひどい落ち込みや不安はどんな時に起こりやすいか、自分でチェックしたことがありますか?
だいたいは、考える暇がある時です。
ボーっとしやすい、休日何もない時、一人で何もしていない時なんか代表例。

こういう時にプラスに「考えよう」「考えないようにしよう」としても難しいです。
時間があるのでいくらでもマイナスのことばかり考えてしまいます。

だから、まずボーっとしやすい時間を減らしよう。
減らすためには何か活動をする必要があります。
でも、どんなことをしたらよいの?って疑問に思いません?
まぁ、なんでも良いといえば、何でもよいのですが、ちょっとしたポイントをおさえておきましょう。

「趣味をやる」は難易度高め
最初に思い浮かびやすいのが「趣味」。
でも趣味ってハードルが高いんです。
「よっぽど夢中になっているもの」ってイメージがあるから。
そんな趣味をもっている人なんて多くはありません。
「趣味もないし、やることないなぁ」ってなります。

趣味じゃなくても良いんです。
以前やっていたこと、やってみたかったこと、うつや不安にとらわれなかったらこんなことしているだろうなぁ、ってことを想像してください。
また一日の中でどんなことをしている時が気分がマシだったかチェックしておいて、それをやってみても良いです。
もっと簡単なものから選択してみましょう。

生産的かどうかは置いておく
「生産的な活動」にとらわれるとうまくいきません。
楽しいけど「生産的なことをしていない自分はダメなんだ」と思いがち。
これは合理的で仕事熱心なタイプに多いかも。
やってみたら楽しいかもしれないことを見逃してしまいます。
大切なのはやったあとに「よかったな」「まぁ、ましかな」と思える活動。
気楽に実行しましょう。

自分が「やってよかった」と思える活動をする
「散歩が良い」と聞いたことありませんか?
確かに適度な運動は気分を改善する効果があります。
時々、専門家からも「散歩をしなさい」って言われることもあるでしょう。
もちろん散歩が「やってみたら楽しかった」と思えばそれでよいのです。

しかし、散歩が良いかどうかは人によるんです。
散歩したあとどう思うかが重要。
「あんまり楽しくない」と思えばほかのことをしたほうが良いです。

私は散歩は苦手です。
ただ歩くことが苦痛でしかたありません。
景色や四季の移り変わりをみても「いいなぁ」と感じませんし。
私のようなタイプは普通の散歩はしない方がよいでしょう。

こんな場合でも工夫を加えると良いことがあります。
散歩ではなく、おいしいレストランに歩いていくとか。
目先を変えてみましょう。

「専門家はどんなことをすると良いといっているのか」ではなく、「どんなことをすると自分が良かったのか」が大切です。

最後に一番大切なこと。
やって楽しいかどうかは、やってみてからじゃなきゃわからない。
迷うとごちゃごちゃ「できない理由」を考えてしまいがち。
何事もやってから考えよう!

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強迫性障害の治療ではフツウじゃダメ!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

強迫性障害の中で、確認強迫や不潔強迫の人は気をつけてほしいことがあります。
「フツウの人」がどうかを基準にしてしまうこと。

フツウの人だったらここで確認しているから確認していいだろう
フツウの人だったらここで手洗いをしているから手洗いしていいだろう

これではうまくいきません。
強迫性障害の治療では「フツウの人」と言われている一般的な日本人でも嫌だなぁって思うことをやってもらうことが多いです。
不安や怖さに慣れていくことが大切なので。

どうしても「フツウ」を基準にしてしまうと、強迫行為をやってしまうきっかけになりやすいです。
ある程度まで改善しても、治り具合が良くなかったり、再発のもとになります。

テレビに強迫性障害の治療の様子でトイレの水を触るのが出ていたようです。
そこまでやらなくても良くなりますが、それくらい怖いって思うものをやる必要があります。
「なんでそこまでやらなくてはいけないのか?」と思うかもしれません。
でも良くなってくればその意味も実感できます。

フツウを周囲に確認するのはやめましょう。
周囲も「フツウはやるから(強迫行為を)やってもいいのでは?」というのをやめましょう。
それよりも、どうやったら不安い慣れてくかを考えるのです。

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パニック障害になったら1000円カットは行くな!

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

パニック障害の人は美容室が苦手であり続ける人が多いです。
なぜ苦手なままなのか?
「髪はずっと自分で切ってる」って人は、ずっと不安なことから逃げているので、それは不安のままです。
でも美容室にいっているのに不安なままって人もいますよね。
それは、美容室に行こうとしたとき、行ったときの対処方法がまずいのです。

パニック予防がパニック障害を長引かせる

あなたが美容室に行く前、行っている時にパニック発作が怖くて、予防していることはありませんか?
それがいつまでもパニック障害を克服できない理由の一つになっています。

よくやってしまう、マズイ予防例を挙げてみます

1000円カットにいく
10分で終わるからって理由で行ってしまう。
普通の美容室にいけなくなります。

頓服使用
行く前に使用して安心します。
しかし次第に「頓服がなきゃ不安」になります。

カラーやパーマを避ける
「時間がかかるから」って理由が多いようです。

安心グッズをそばに置いておく
水や薬を近くに置いて安心しますが、「ないと不安」となってしまいます。

共通していることがあります。
動悸、息苦しさ、目まいが起こらないようにしよう、起こってもすぐに逃げられるようにしよう、って考えていること。
パニック障害の治療は、症状があっても対処できるようになることです。
動悸や息苦しさを起こさないようにしていては、いつまでも克服できません。
例えある程度よくなったとしても、調子に左右されてしまいます。
予防することはやめて、症状の対処法を実践する良い機会ととらえましょう。

対処法がわからない場合はご相談くださいね。

1000円カットを好きで行っている人はどうするか?って疑問に思ったら。
パニックが治ってからいきましょう。
1000円カットが悪いわけではないので。

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話しても怒りは増すだけ!イライラしやすい人が冷静になる方法

浦和すずのきクリニック、臨床心理士の鈴木です。

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カッとしたり、イライラしたりして、怒りが爆発してしまう経験って誰にでもありますよね。
怒りを爆発させても、良いことはほとんどありません。
相手がいた場合は、喧嘩がエスカレートしていきます。
だから怒りをどうコントロールするかってとっても大切。

話しても楽にはならない!

よく「怒っている時は冷静になって話し合いましょう」って言われます。
しかし、カッとなっている時に冷静になって話し合うことなんてできません。
いくら「こう言われたらこう話そう」って小手先のコミュニケーションテクニックを学んでも無駄に終わります。
まずは冷静になることがから始めた方が良いです。

友達などに怒りについて話すことは、うまくいきません。
話せば楽になる、は幻想です。話すことでエスカレートして怒りが増しやすいことがわかっています。
誰かに話してストレス発散したい!って時は、まず一度落ち着かせてからがおすすめです。

特につい怒りを爆発させて失敗してしまう、って人はまず冷静になる方法を身につけていくことから始めましょう。
ってなわけで今回はカッとなった時に冷静なる方法について。

冷静になるために行動をコントロールする

イライラが頂点に達している時は感情を直接コントロールできません。
コントロールできるのは行動だけです。
行動をコントロールすることだけに集中しましょう。

冷静になるには、まず落ち着ける場所に移動しましょう。
怒りの対象が人であった場合は、その場から離れます。
自宅にいるなら、別の部屋にいくようにしましょう。
外にいけそうならそれもよいかもしれません。
しかし、急に飛び出していくようなことは避けます。

移動したら、自分なりのリラックス法をしてみましょう。
リラックス法なんて何もない!って人は呼吸に注意を向けてゆっくり呼吸をするようにしましょう。
ゆっくり呼吸をすることで、だんだんおさまってきます。
呼吸に注意を向けて、怒りのことについては棚上げしましょう。
ここで注意をしたいのは、5分程度やって「全く役に立たない!」ってなること。
5分程度ではうまくいきません。
可能であれば20~30分くらいやってみましょう。
そうしていくうちに落ち着いてきます。

カッとなりやすい人は、あらかじめ何をすれば良いか決めておきましょう。
その場になって考えてもやろうとする気になれません。

アタマに血がのぼったときは、冷ますことからはじめる。
永遠に続く感情はありません。
全ては冷静になってからですよ。

うつと不安のカウンセリング・認知行動療法ご希望の方は浦和すずのきクリニックの受付、 または電話048-845-5566で「カウンセリングの予約」をして下さい。
他の病院に通院中の方、どこにも通院されていない方でもカウンセリングは受けられます。